理系寄りの学際領域で大学院生を教えています。
科学技術の進歩にあまり興味を持たない学生が多いのでセンスオブワンダーを感じて楽しんでもらおうと思いたち、後期から未来学的な内容を取り入れようと考えています。
しかし、なかなか入門に良さそうな図書にめぐり合えません。
ゼミ形式で輪読をする予定です。
文系出身の学生も半分程度おりますゆえ、バックグラウンドが無くても引き込まれるような良書をご教授ください。
中嶋謙互の「50年後の情報科学技術をめざして」はなかなか好評でした。
よろしくお願いいたします。
未来学がよく分かりませんが。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~kouji/wib/about.html
ボイルスタウンの狼男
社会と個人と科学のお話。
入手困難な上に未完です。
小松左京
エッセイ集がいいかな?
未来学の始祖みたいな人だと思いますし。
小松左京のSFセミナー(集英社文庫、1982年)とか。
生物都市収録。
都市と進化の想像力。
未来学ですか、いいですね。
最近のものでは、レイ・カーツワイルの著作が適しているかもしれません。
「ポスト・ヒューマン誕生-コンピュータが人類の知性を超えるとき」
技術的特異点を超えると「超人間的知性」が出現することを予言しています。
こちらで「技術的特異点」の概要が紹介されています。すこし突飛ですが、学生には刺激になるかもです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%80%E8%A1%93%E7%9A%84%E7%89%B...
SFとして類似のテーマを扱ったのが
「ヴァーチャル・ウォーズ」ですかね。ちょっとB級ですが。
※サイバーパンク的な映画では「JM」のほうがいいですね。キアヌ・リーヴスとたけしが出演してます。映像も未来っぽいし個人的はこちらがお勧めです。
未来のテクノロジーが人々の生活をどう変化させるかを扱うという観点でいうと、
映像系ではNHK BS1or「地球ドラマチック」で放送していた
BS世界のドキュメンタリー 50年後の未来シリーズ が推奨できます。
http://www.nhk.or.jp/dramatic/backnumber/111.html
以上
ご参考まで
ポストヒューマン誕生は私も読みましたが名著ですね。
ただ、人文系出身の学生についてこれる内容かと考えるとちょっと難しいのでは無いかと思いました。
ヴァーチャル・ウォーズとJMですか・・・
実はどちらも劇場公開で見て"しまった"口ですが・・・(ニルヴァーナもストレンジデイズも・・・)
ど、どうなんでしょうね・・・
功殻機動隊などはどうでしょうか。
近未来のネット、情報共有、電脳化、義手や義足の進化した義体という概念、
また、映画なとでは、日産自動車と共同で車のデザイン等もしています。
媒体もDVD、漫画などで見られます。
ハリウッド映画の「マトリクス」のモデルにもなっています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BB%E6%AE%BB%E6%A9%9F%E5%8B%9...
http://www.production-ig.co.jp/contents/works_sp/0940_/index.htm...
サイバーパンクは私自身大好きで攻殻も好きですが、技術に興味を持ってもらうためのゼミ教材としては不適格かと思いました。
ああした科学の負の側面を強調した作品はもう少し科学に興味を持ってからが良いかと思います。
こんにちは、kajuntkさん。
銃夢Last Order 13 (ヤングジャンプコミックス) | |
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銃夢も攻殻に比べれば明るさが目立つ作品ですが、少々科学的では無いかな・・・。
ちなみに火星を舞台にしたサイバーパンクだとアミテージサードという作品がperson theoryに迫っていてリアルでした。
http://item.rakuten.co.jp/book/5390220/
http://item.rakuten.co.jp/book/1523498/
http://item.rakuten.co.jp/book/4499718/
このあたりはどうでしょうか
まあ、この辺の未来学と名前がつく一般書籍は当然チェックしているわけですが・・・
後半2つはゼミの内容とはまったく異なりますね。
テラへはジュブナイルとしてはもちろん面白いと思いますが、ゼミの輪読資料とするには難しいと思いました。
質問の画像からクラークの「未来のプロフィル」はご検討済みと拝察します。
アシモフの 空想自然科学入門 とかの科学エッセイシリーズなら、人文系出身の学生でも大丈夫かと。
あとは ダイソン博士の太陽・ゲノム・インターネット とか 科学の未来 とか。
ダイソン・スフィア、なつかしいなー。
おおっ、灯台下暗しでした。
この場合、アシモフの空想自然科学入門は副読本として最適ですね。
空想科学読本ではなくて良かったw
未来学とはまた懐かしいですね。アルビン・トフラーとか小松左京などを思い出しますが、最近ではあんまり聞かなくなってしまった言葉のような気がします。
ノンフィクションでは、最近こういう本がでました。
タイムマシンやテレポーテーション、光学迷彩などSFに出てくるアイディアの実現可能性について論じた本ですが、文系学生にはちょっと難しいかも。
最近のSF作品でも近未来の社会を予測した作品はいくつもありますが、かつてのように明るい未来を描いている作品はほとんどないのが実情です。
ウァエラブル・コンピュータと拡張現実があたりまえのものになった近未来社会が描写されています。また「老い」の未来についても考えさせてくれます。堅実な作品ですが、小説としてはイマイチ面白くないのが難点。
アニメです。同じく拡張現実を扱っていて面白いんですが、科学的には厳密じゃないです。
2040年頃が舞台で、通信衛星で24時間どこにいてもネットワークにアクセスできるユビキタスコンピューティング社会の物語。進化したケータイが個人認証インフラになっている近未来社会の描写に説得力があります。
人間とAIの関係を描いた連作。特に「詩音が来た日」は、介護福祉分野に自己学習型ロボットが導入された近未来におこりうるさまざまな問題をリアルに描いた感動的な作品です。
21世紀初頭から24世紀にかけて、テクノロジーにより変容をとげていく人類と未来社会を描いた作品。遠未来が舞台の第2部第3部では人類は笑っちゃうほど異質になっていくので、まだ現実に近いテクノロジーが描かれる第1部がお勧め。
ミチオ・カク先生は大人気ですね。
そしておっしゃるとおり人文系の学生にはちょっと難しいと思いました。
電脳コイルはかなりワンダーな感じなので、実は教材として扱おうと考えていました。
ここまで回答者の方の半分の方がARやユビキタス、サイバーパンクといった情報系のものをメインにあげております。
水道・ガス・電気・電脳とまで社会インフラに根付いてしまっているゆえにだと思いますが、あまり偏った内容にしたくないんですよね・・・。
情報系の話題すべての分野において隣接しているので基礎として半分程度は必要だと思いますが、極地生活とか農業近未来とか物流の未来などを扱いたいと考えています。
たとえば物流ですと、スカイキャット1000のようなペイロード一千トン超級の飛行船が運用された場合にどういう風な未来になっているかなど、技術的に実現可能であるが、経済・政治・文化などの人為的な問題で実現されていない所から切り開いていきたいと考えています。
私見では電脳コイルは技術的に可能な部分が多々あるが人為的に実現していない問題を扱っているアニメ、攻殻は技術的にも人為的にも現状は難しい問題を扱っているアニメだと考えております。
ここで言う技術的に可能というのは理論レベルの話ではなくすでに工学分野で実現している、魔の川を超えて、死の谷に近い場所の技術を元にという意味です。
ボイルスタウンの狼男はなかなか面白い話ですが、3巻が発行されないのが残念です。
SF論をやっているわけではないので小松左京のSFセミナーは不向きだと思いました。
諸星大二郎は私も嫁も好きなのですが、ちょっと暗いかな・・・。