サイモン・シンの三作(『フェルマーの最終定理』『暗号解読』『宇宙創成』)を読み、
専門的分野の詳細な歴史を追いかけることの面白さを知りました。
どのような分野でも構いませんので、「世界史」のような大きな領域ではなく、
ある小さな領域の歴史が綿密に記述され、かつ感動や興奮を覚える本を紹介してください。
サイモン・シンの他、上記に近い内容で、読んで面白かった本
福岡 伸一『生物と無生物のあいだ』
星 新一『明治の人物誌』
「単位の歴史 測る・計る・量る」
http://www.bk1.jp/product/03116881
長さ、面積、エネルギーや仕事率など、度量衡(単位の体系)の歴史をたどりながら、人間がこの世界をどのように理解してきたか、その過程が実感できるポピュラーサイエンスブック。日本の単位の解説付き。
さまざまな単位がどこようにして決められてきたかを読み進めると、
人間が世界をどのように理解してきたかがわかります。
大変興味深く読みました。
暗号を盗んだ男たち―人物・日本陸軍暗号史 (光人社NF文庫)
質問文にあげられた『暗号解読』に比べればぐっと範囲は狭いですが、旧日本軍の暗号についての書籍です。
檜山良昭 『暗号を盗んだ男たち』
真珠湾攻撃やミッドウェイ海戦時に海軍の作戦が筒抜けであったことが戦後知られて大したことなかったと思われがちですが、それに対してある時期まで強度があった陸軍の暗号のことや諜報に関する先人の苦労が偲ばれて興味深いです。
↓参考までに。
http://ameblo.jp/malikun01/entry-10099239965.html
日本人にとってはメジャーすぎる三国志について、中国史の専門家による正史を元にした人物解説。
原文の史料を引用しながらも、さほど堅苦しくなく読みやすい内容に仕上がっているのがいいです。
ただし、『三国志演義』を元にした創作もの程度しか知らない人にとっては、その衝撃度は大きいことでしょう。
他に人物伝で面白かったものがいくつもあるのですが、たいてい範囲が広過ぎたりするので、もし興味があればこのあたりをどうぞ。
ヒトゲノムを解読した男 クレイグ・ベンター自伝
20世紀末、21世紀初頭の科学をにぎわせたヒトゲノム解読競争。その熾烈な争いを競争の当事者だったベンター氏の視点から書き下ろしたもの。科学の世界の裏でうごめく金の話、権力争い、競争相手とのやり取り、特許がらみのいざこざなどなど、当時のリアルな様子が描かれています。
連綿と続く人類と疫病との戦いの歴史
ジャガイモの世界史―歴史を動かした「貧者のパン」 (中公新書)
歴史の影に暗躍する(笑)偉大なるお芋さんのお話し
日本・欧米間、戦時下の旅―第二次世界大戦下、日本人往来の記録
世界を巻き込んだ大戦の最中に旅をした人々の記録
穏やかなる時代に生まれ海軍の象徴として君臨し戦乱を生き抜きその終焉を見取った一隻の戦艦と、そこに暮らし共に戦った人々の物語
コメント(0件)