「三角形の一つの内角の二等分線は、対辺を、他の二辺の比に内分する」という定理ですが、複素数を使って証明することもできるそうです。
添付致しました画像が、その証明です。
でも私は、その証明を読んでも、意味がよくわかりませんでした。
【1】どうしていきなり「実数k」なるものが出てきて、「kc」と表す必要があるのでしょうか?
【2】「u=sc+tb/s+t」の図形的意味は、何なのでしょうか?複素数平面上で、どういう動きをするのでしょうか?
【3】rは、極形式における絶対値の部分ですか?rがいきなり出てきたのは、何のためでしょうか?
【4】すいません、全体的にわからない部分が多いので、この証明について解説いただきたいです・・・(>_<)
と、次々と疑問が湧きまして・・・。
複素数を使ってどうやって角の二等分線の定理を証明するのか、教えていただければ幸いです。
よろしくお願いします。
【1】どうしていきなり「実数k」なるものが出てきて、「kc」と表す必要があるのでしょうか?
一般に、3点A(α),B(β),C(γ)とすると、∠BAC=arg{(γ-α)/(β-α)}
一般に、3点A(α),B(β),C(γ)が同じ直線上にある⇔(γ-α)/(β-α)が実数(偏角が0°,180°)
∵iSin0°=iSin180°=0
ここで、A(0)は原点だから、題意の回転させた点をz(z)として、また、C(c)とおくと、
(z-0)/(c-0)=z/c=k(実数)
∴z=kcと表せる。
【2】「u=(sc+tb)/(s+t)」の図形的意味は、何なのでしょうか?複素数平面上で、どういう動きをするのでしょうか?
内分点を表しています。
一般に、2点A(α),B(β)を結ぶ線分ABをm:nの比に分ける点を表す複素数は、(nα+mβ)/(m+n) ただし、m+n≠0
【3】rは、極形式における絶対値の部分ですか?rがいきなり出てきたのは、何のためでしょうか?
z=r(Cosθ+iSinθ)の極形式で表したものだと思われます。全部書くのが面倒だから、r(Cosθ+iSinθ)=re^iθと略記したのでしょう。
【4】すいません、全体的にわからない部分が多いので、この証明について解説いただきたいです・・・(>_<)
ちょっと、表記法が違う気がします。arg∠cau→arg(u/c) ∵Aは原点
uに(u/c)をかけると∠UAB=∠CAUだから、回転した点は直線AB上にあるから、実数kを用いて、
u^2/c=kb・・・① ←bとcが違うかも。
と表せる。
u=(sc+tb)/(s+t)にとると、
両辺を2乗して分母を払うと、
(s+t)^2・u^2=(sc+tb)^2・・・②
①から、u^2=kbcだから、これを②に代入して、
(s+t)^2(kbc)=(sc+tb)^2
右辺と左辺を入れ替えて、
(sc+tb)^2=(s+t)^2(kbc)
左辺を展開して、
s^2・c^2+2st・bc+t^2・b^2=(s+t)^2(kbc)
両辺をbcで割って、
s^2・(c/b)+2st+t^2・(b/c)=(s+t)^2・k
∴s^2・(c/b)+t^2・(b/c)=(s+t)^2・k-2st
s、t、kは実数だから、
s^2・(c/b)+t^2・(b/c)=(s+t)^2・k-2st=(実数)・・・③
b/c=r(Cosθ+iSinθ)・・・④とすると、逆数をとって、
c/b=(1/r){Cos(-θ)+iSin(-θ)}=(1/r)(Cosθ-iSinθ)
これらを③の左辺に代入して、
s^2・(1/r)(Cosθ-iSinθ)+t^2・r(Cosθ+iSinθ)
={s^2・(1/r)Cosθ+t^2・rCosθ}+i{s^2・(-1/r)Sinθ+t^2・rSinθ}
よって、③の虚部Im(③の左辺)=0だから、
s^2・(-1/r)Sinθ+t^2・rSinθ=0
∴Sinθ{(t^2)r-(s^2)/r}=0
∠CAB≠0だから、Sinθ≠0より、
(t^2)r=(s^2)/r
∴(s^2)/(t^2)=r^2=|b/c|^2 ←∵④の極形式で、r=|z|でこの場合、z=b/c
したがって、
s/t=|b|/|c|
一般に、P:Q=P/Qだから、
∴|b|:|c|=s:t
※参考URL
●複素数と図形
http://aozoragakuen.sakura.ne.jp/taiwa/taiwaNch01/node21.html
●テーマ10 ..... 複素平面 part2
【1】どうしていきなり「実数k」なるものが出てきて、「kc」と表す必要があるのでしょうか?
■あれ、なんかこれ間違ってないかな……。
uにをかけると、点aは原点なので、arg∠cauだけ回転します。またarg∠cau=arg∠uabです。よって移動先の点は直線a『b』上になります。
点と点cは同一直線a『b』上かつ点aは原点なので、実数kを用いてk『b』と表せます。
『』内は訂正です。多分こっちが正しい。(ほんとかな)
【2】「」の図形的意味は、何なのでしょうか?複素数平面上で、どういう動きをするのでしょうか?
■点uを点bと点cを用いて表した、という意味でしかありません。幾何ベクトルとほぼ同じです。通常の幾何ではx軸とy軸を基準に(x+yi)などと表しますが、点b、点cを基準にとるとこうなる、というだけです。
【3】rは、極形式における絶対値の部分ですか?rがいきなり出てきたのは、何のためでしょうか?
■前半はそのとおりです。後半は、角度を考察するために極形式を持ち出したという意味だけです。rは(0以外の実数なら)何でも構いません。
【4】すいません、全体的にわからない部分が多いので、この証明について解説いただきたいです・・・(>_<)
■というかではなくとここもマイナスが抜けているような気がするし。(ほんとかな)
====================
■要は『”「三角形の一つの内角の二等分線」が「対辺を内分する比」”を計算すると、「他の二辺の比」となる』ということです。
あとはテクニックと具体化の問題に過ぎません。
すいません、忠実に入力したと思ったのですが、ぽつぽつと抜けがあったようで・・・(>_<)
「u^2/c=kb」の理由、imo758さんのおかげでよくわかりました、ありがとうございます(^_^;)
【2】は幾何ベクトルとほぼ同じですよね、ここ↓
http://www.geisya.or.jp/~mwm48961/koukou/bunten02.htm
で説明されている、内分点の座標の求め方を忘れていました・・・。
Im・・・も、間違っていました、私の入力ミスです。
でも、どうして「-」(マイナス)がつくのでしょうか・・・すいません、もしよろしければ、最後に一つ、お答えいただきたいんのですが、
【5】「s^2(c/b)+t^2(b/c)」を、
Im(s^2(e^-iθ/r)+t^2re^iθ)
と表すのは、何の意味があるのでしょうか?「Im(・・・)」は、何なのですか?
また、それが「=-(s^2/r)sinθ+t^2rsinθ=0」になるのは、どうしてなのでしょうか?
【1】どうしていきなり「実数k」なるものが出てきて、「kc」と表す必要があるのでしょうか?
一般に、3点A(α),B(β),C(γ)とすると、∠BAC=arg{(γ-α)/(β-α)}
一般に、3点A(α),B(β),C(γ)が同じ直線上にある⇔(γ-α)/(β-α)が実数(偏角が0°,180°)
∵iSin0°=iSin180°=0
ここで、A(0)は原点だから、題意の回転させた点をz(z)として、また、C(c)とおくと、
(z-0)/(c-0)=z/c=k(実数)
∴z=kcと表せる。
【2】「u=(sc+tb)/(s+t)」の図形的意味は、何なのでしょうか?複素数平面上で、どういう動きをするのでしょうか?
内分点を表しています。
一般に、2点A(α),B(β)を結ぶ線分ABをm:nの比に分ける点を表す複素数は、(nα+mβ)/(m+n) ただし、m+n≠0
【3】rは、極形式における絶対値の部分ですか?rがいきなり出てきたのは、何のためでしょうか?
z=r(Cosθ+iSinθ)の極形式で表したものだと思われます。全部書くのが面倒だから、r(Cosθ+iSinθ)=re^iθと略記したのでしょう。
【4】すいません、全体的にわからない部分が多いので、この証明について解説いただきたいです・・・(>_<)
ちょっと、表記法が違う気がします。arg∠cau→arg(u/c) ∵Aは原点
uに(u/c)をかけると∠UAB=∠CAUだから、回転した点は直線AB上にあるから、実数kを用いて、
u^2/c=kb・・・① ←bとcが違うかも。
と表せる。
u=(sc+tb)/(s+t)にとると、
両辺を2乗して分母を払うと、
(s+t)^2・u^2=(sc+tb)^2・・・②
①から、u^2=kbcだから、これを②に代入して、
(s+t)^2(kbc)=(sc+tb)^2
右辺と左辺を入れ替えて、
(sc+tb)^2=(s+t)^2(kbc)
左辺を展開して、
s^2・c^2+2st・bc+t^2・b^2=(s+t)^2(kbc)
両辺をbcで割って、
s^2・(c/b)+2st+t^2・(b/c)=(s+t)^2・k
∴s^2・(c/b)+t^2・(b/c)=(s+t)^2・k-2st
s、t、kは実数だから、
s^2・(c/b)+t^2・(b/c)=(s+t)^2・k-2st=(実数)・・・③
b/c=r(Cosθ+iSinθ)・・・④とすると、逆数をとって、
c/b=(1/r){Cos(-θ)+iSin(-θ)}=(1/r)(Cosθ-iSinθ)
これらを③の左辺に代入して、
s^2・(1/r)(Cosθ-iSinθ)+t^2・r(Cosθ+iSinθ)
={s^2・(1/r)Cosθ+t^2・rCosθ}+i{s^2・(-1/r)Sinθ+t^2・rSinθ}
よって、③の虚部Im(③の左辺)=0だから、
s^2・(-1/r)Sinθ+t^2・rSinθ=0
∴Sinθ{(t^2)r-(s^2)/r}=0
∠CAB≠0だから、Sinθ≠0より、
(t^2)r=(s^2)/r
∴(s^2)/(t^2)=r^2=|b/c|^2 ←∵④の極形式で、r=|z|でこの場合、z=b/c
したがって、
s/t=|b|/|c|
一般に、P:Q=P/Qだから、
∴|b|:|c|=s:t
※参考URL
●複素数と図形
http://aozoragakuen.sakura.ne.jp/taiwa/taiwaNch01/node21.html
●テーマ10 ..... 複素平面 part2
【1】で、「∠BAC=arg{(γ-α)/(β-α)}」の時点で「ん?」と疑問に思いましたが、↓
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa419380.html
を見て、なんとか理解できました(^_^;)
【2】は初歩的な質問でした・・・内分点の座標↓
http://www.geisya.or.jp/~mwm48961/koukou/bunten02.htm
ですよね。この公式は、デカルト座標でも複素数平面でも関係なく成り立つんですね~。
【4】も、ご回答いただきありがとうございました、鮮やかですごくわかりやすかったです!
「(s+t)^2・k-2st=実定数」が、何なのかよくわからなかったのですが、sとtが実軸上にあることを見落としておりました(^_^;)
sinθが0でなければ、「(t^2)r-(s^2)/r」が0ですよね、右辺は0ですし。
リンク先もいただき、ありがとうございます!
1. 実数k は、「同一直線上にある」という意味です。
2. u=sc+tb/s+t はベクトルでよく使う、 s:t にbとcの間を内分するという意味です。
3. rは絶対値です。実数という条件を使うため、角度=0を使いたい場面ですが、角度を使うと縮尺に相当する rの部分が自動的に出てきます。
ご回答いただき、ありがとうございます!
もしよろしければ、疑問【5】をお答えいただければ嬉しいのですが・・・(^_^;)
まず訂正してお詫びします。
【1】どうしていきなり「実数k」なるものが出てきて、「kc」と表す必要があるのでしょうか?
■あれ、なんかこれ間違ってないかな……。
uにをかけると、点aは原点なので、arg∠cauだけ回転します。またarg∠cau=arg∠uabです。よって移動先の点は直線a『b』上になります。
点と点 b は同一直線a『b』上かつ点aは原点なので、実数kを用いてk『b』と表せます。
『』内は訂正です。多分こっちが正しい。(ほんとかな)
さて
【5】「」を、
と表すのは、何の意味があるのでしょうか?「Im(・・・)」は、何なのですか?
また、それが「」になるのは、どうしてなのでしょうか?
■
Im(~)はimaginary、虚数成分のことです。カッコ内の式のうち虚数成分だけを取り出します。
(虚数成分だけ取り出す)
また
=実定数 なので
=Im(実定数)
=0 (実数たる実定数に虚数成分はない)
よって両者をつなげると
が導かれます。
なるほどです、「Im(・・・)」は、「虚数成分だけを取り出す」という意味だったんですね(^_^;)
いや~rsc96074さんに既に「虚部Im(③の左辺)=0」と解説していただいていたのに、気付けないとは・・・応用力がないですね(汗)
ありがとうございました!
【1】で、「∠BAC=arg{(γ-α)/(β-α)}」の時点で「ん?」と疑問に思いましたが、↓
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa419380.html
を見て、なんとか理解できました(^_^;)
【2】は初歩的な質問でした・・・内分点の座標↓
http://www.geisya.or.jp/~mwm48961/koukou/bunten02.htm
ですよね。この公式は、デカルト座標でも複素数平面でも関係なく成り立つんですね~。
【4】も、ご回答いただきありがとうございました、鮮やかですごくわかりやすかったです!
「(s+t)^2・k-2st=実定数」が、何なのかよくわからなかったのですが、sとtが実軸上にあることを見落としておりました(^_^;)
sinθが0でなければ、「(t^2)r-(s^2)/r」が0ですよね、右辺は0ですし。
リンク先もいただき、ありがとうございます!