(1)
まず,犯人が殺意を抱いたのは,どの時点だったのでしょうか? 試写前にキャビアを勧めるシーンで被害者から「告訴」をほのめかされたために殺意を生じたようにも見えたのですが・・・。でも,塩辛いキャビアや,アイスティーのワンカットを挟んだフィルムは,それ以前にあらかじめ用意していたわけですよね。だとすると,被害者に「告訴」をほのめかされる前から既に殺意を抱いていたということになるはずで,矛盾するように思えます。
(2)第二の殺人のアリバイ
次に,第二の殺人のアリバイ崩しの点がよくわかりませんでした。小銭が床に落ちていないことから,「2巻目のフィルムをセットしたのは,被害者ではなく犯人だ」という説明がされていたかと思いますが・・・。もしそうなら,犯人は,1巻目の映写が終わるまで現場で待っていて,映写が終わった後に,フィルムを2巻目に交換し,そして現場を去ったということなのでしょうか? だとすると,2巻目の映写中は,ずっとコロンボと一緒にいたはずという当初の説明と矛盾すると思うのですが。
DVDを見直してみました。
(1)
冒頭のシーンから殺人の準備を着々と進めているので、それ以前から殺人の計画は立てていた筈だと言えそうです。ただ、リスクの高い殺人を実行するかどうかについてはギリギリまで保留していたとも考えられないこともないです。そして当日、被害者との会話の結果、「これはやはり殺すしかない」と考えて実行に踏み切った…という解釈もできるでしょう。
(2)
犯人はコロンボが研究所に来るとは予測できなかったでしょうが、犯行後に研究所に戻ったとき、コロンボが来ていると知ってわざわざ会いに来たのかもしれません。
ちなみに、シナリオを元にして日本語に翻訳されたノヴェライズ版では、ノリス夫人(第一の被害者の妻)に匿名の電話をかけて、映写室にいる技師あてに電話をかけさせ、死んだ技師に成りすまして会話するというトリックが描かています。翻訳者が独自にアリバイを強化したのか、シナリオにあったシーンが完成した映像版ではカットされているのかは不明です。
この作品は、75分という短い時間の中で、当時はあまり一般には知られていなかったサブリミナル映像の解説を入れたり、第二の殺人まで盛り込んだりしたために、ほかの部分がかなり省略されてしまっているような感じがします。私はどっちかというと余分なシーンがなくて展開が早いのは好みですけど。
ありがとうございます。
ご紹介いただいたサイトでは,
・一体どの時点で殺意を抱いたのか
・2度目の殺人のアリバイ
について,残念ながら説明されていないようです。
はじめまして。気になる質問があったので、はてなに登録しました。
(1)いつ殺意を抱いたのか?
犯人は、以前から殺意を抱いていたと考えるべきでしょう。ただ、その説明があまり詳しく描かれず、殺意を抱いていることを示す短いシーンがあるだけなので分かりにくいのだと思います。
(2)二度目の殺人のアリバイは?
犯人は二巻目が回っている間(フィルムの交換後)にコロンボに会っているので、厳密にはアリバイは成立していないと思います。
以上、私なりの解釈ですが、これで一応、筋は通るんじゃないかと思います。いかがでしょうか?
ありがとうございます。
(1)
以前から殺意を持っていたと考えるならば,犯行の動機は「告訴を阻止するため」ではないですよね。どのような動機から殺害を計画したと考えるべきでしょうか。被害者が研究所との契約を打ち切ろうとしていることを犯人が何らかの経緯で知るに至り,この議題を役員会議にのぼらせないために殺害を計画した・・・といった感じでしょうか。
(2)
なるほど。時系列としては,
1巻目映写開始
→殺害
→1巻目映写終了
→犯人がテープ交換
→2巻目映写開始
→犯人が現場から研究所へ急いで戻る
→研究所でコロンボと会う(以後はアリバイ有)
ということでいいんですよね?
犯人は,この時間にコロンボが研究所へ来ることをあらかじめ予測していてコロンボをアリバイ証人として使ったのでしょうか,それとも,たまたまこの時間に偶然コロンボが来ていただけなのでしょうか・・・。そのあたりも不思議に思いました。
DVDを見直してみました。
(1)
冒頭のシーンから殺人の準備を着々と進めているので、それ以前から殺人の計画は立てていた筈だと言えそうです。ただ、リスクの高い殺人を実行するかどうかについてはギリギリまで保留していたとも考えられないこともないです。そして当日、被害者との会話の結果、「これはやはり殺すしかない」と考えて実行に踏み切った…という解釈もできるでしょう。
(2)
犯人はコロンボが研究所に来るとは予測できなかったでしょうが、犯行後に研究所に戻ったとき、コロンボが来ていると知ってわざわざ会いに来たのかもしれません。
ちなみに、シナリオを元にして日本語に翻訳されたノヴェライズ版では、ノリス夫人(第一の被害者の妻)に匿名の電話をかけて、映写室にいる技師あてに電話をかけさせ、死んだ技師に成りすまして会話するというトリックが描かています。翻訳者が独自にアリバイを強化したのか、シナリオにあったシーンが完成した映像版ではカットされているのかは不明です。
この作品は、75分という短い時間の中で、当時はあまり一般には知られていなかったサブリミナル映像の解説を入れたり、第二の殺人まで盛り込んだりしたために、ほかの部分がかなり省略されてしまっているような感じがします。私はどっちかというと余分なシーンがなくて展開が早いのは好みですけど。
ありがとうございます。
(1)
確かに,キャビアを勧めていた時点では,まだ殺害をふみとどまることも可能だったわけですし,ご説明いただいたような解釈も十分成り立ちうると思いました。
なお,手元にある宝島社のコロンボ完全捜査記録では「口封じのために殺害を計画」と説明されていますが,これだと私の冒頭の疑問(被害者との会話前にすでに殺害準備をしていた)が残ってしまいます。・・・以前から,被害者が犯人に「おまえの悪行をばらしてやる」と息巻いていたのかもしれませんが。
(2)
ノベライズ版のご説明までいただき,ありがとうございます。第2の殺害後,犯人がマグノリア劇場内で被害者のフリをして電話に出れば,「その時点ではまだ被害者は生きていた」と偽装できそうです。もっとも,それでも,犯人が劇場から研究所に戻るまでに多少の時間はかかるでしょうし,完全なアリバイということでもなさそうですね。
ありがとうございます。
(1)
確かに,キャビアを勧めていた時点では,まだ殺害をふみとどまることも可能だったわけですし,ご説明いただいたような解釈も十分成り立ちうると思いました。
なお,手元にある宝島社のコロンボ完全捜査記録では「口封じのために殺害を計画」と説明されていますが,これだと私の冒頭の疑問(被害者との会話前にすでに殺害準備をしていた)が残ってしまいます。・・・以前から,被害者が犯人に「おまえの悪行をばらしてやる」と息巻いていたのかもしれませんが。
(2)
ノベライズ版のご説明までいただき,ありがとうございます。第2の殺害後,犯人がマグノリア劇場内で被害者のフリをして電話に出れば,「その時点ではまだ被害者は生きていた」と偽装できそうです。もっとも,それでも,犯人が劇場から研究所に戻るまでに多少の時間はかかるでしょうし,完全なアリバイということでもなさそうですね。