酸とアルカリはすごくわかりにくいですよね。これは高校の化学の教科書を見るのが一番わかりやすいとおもうのです(詳しく勉強すると大学でも1つの単位がもらえるくらいです)がなるべくかみくだきます。
水はH2Oで中性ですが、よく調べると、一部がH+(水素イオン)とOH-(水酸化物イオン)にわかれていることが分かりました。この片方だけ、たとえばH+を取り出すとすごい酸性を示しますが、普通は「片方のイオンだけを取り出す」ことはできません。塩、つまりセットの形の物質を加えていろいろ操作するか、電解をしないとイオンバランスを崩すことはできません。中性の水はイオンの量のつりあいがちょうど良いわけです。
ここにいろんなイオンが入ると、量のつりあいが偏ります。たとえば、HCl(塩酸)を水にいれると、塩化物イオン(Cl-)と水素イオン(H+)にぱぁっと分かれます。水素イオンがいっぱい追加されたので、もともと水のなかにいた水酸化物イオンはH+をつかまえてH2Oに戻り、ほとんど存在しなくなります。余った水素イオンH+は強酸として働きますが、それは、Cl-が強すぎて、いつでも孤独で居られるので、ほとんどH+と組になって行動する必要がない。あぶれて困ったH+がほかの落ち着ける相手をもとめて周囲を攻撃しているのが「酸性」の状態です。
弱酸の酢酸(CH3COOH、CH3COO-と、H+とにイオン分離します)は、CH3COOHでいるのも結構好きです。CH3COO-でいたがるのはほんの少しですから、余ったH+も少しだけです。
強アルカリのNaOHは、水の中ではNa+になりたがりますので、余ったOH-が強いアルカリ性を示します。
弱アルカリのFe(OH)2は、そのままでセットで行動する部分が多く、OH-を単独行動させるFe2+は比較的少ない。
それぞれの種類のイオンの強度というのはほとんど調べがついているので、たとえばFeCl2という塩を水に入れると、pH(酸性とアルカリの目安)がいくつになるか、FeCl3の場合とくらべてどうなのか、などということは理化学辞典などを調べて簡単な計算をすればわかります。
簡単に言うと、アルカリをつくりだすFe2+の孤独力パワーと酸をつくりだすCl-の孤独力パワーではClが強いので、H+が余る=液性が酸性になると考えられます。
食塩はNaClで、強アルカリと強酸のぴったりの組み合わせで中性になっています。
何種類も塩(イオンがくみあわさったもの)を混ぜると計算は面倒になります。
水ではなく、人体や生物の中でどういうふうになるかは計算ではわかりません。血などの体液には最初からたくさんの種類の塩(イオンが組み合わさったもの)が含まれているからです。
梅干はすっぱくてどうかんがえても酸性なのに、体のなかではアルカリ性を強める働きをするそうです。
参考
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%B8%E3%81%A8%E5%A1%A9%E5%9F%B...
カルシウムとか鉄とかナトリウムとか色々な物質が酸性なのかアルカリ性なのかはどうやって見分ければいいのですか? 塩はアルカリ+酸性なので水酸化ナトリウム塩は水酸化物=アルカリ+ナトリウム=酸性でしょうか? 塩化鉄の塩素は酸性で鉄はアルカリですか
カルシウムとか鉄とかナトリウム
元素そのものは、中性です。
それらのものが、水酸化イオン(OH)とくっついたものがアルカリ性となります。
金属の水酸化物は全てアルカリ性と考えて構いません。
化学式をみて、水酸基OHがイオン結合でくっついているものは、アルカリ性と考えてください。
ハロゲンといわれる、塩素やフッ素、臭素などといわれるものと、水素イオン(H)がくっついた物は、酸性になります。
化学式をみて、水素イオンHがイオン結合でくっついているものは、酸性です。
このpdfの水溶液とイオンのところと、酸とアルカリのところを読むとわかりやすいと思います。
http://www.bun-eido.co.jp/publish/transition_measures/j3r.pdf
よくわからないのが、塩素(HCL)も塩化銅(CuCl2)も塩化ナトリウム(NaCl)も塩化鉄FeClも塩ですよね。
で、塩とはアルカリ性と酸性のものが引っ付いて中和して塩ができるのではないのですか?
ということはどちらか一方の物質がアルカリでもう一方が酸性なのかなと思いまして、、、
酸性アルカリ性は、水溶液中の水素イオン濃度で決まるもので
固体の物質とかで個別に、酸性アルカリ性があるわけではありません
金属カルシウムも鉄も金属ナトリウムも(単体では)酸性でもアルカリ性でもありませんし
酸化カルシウムも炭酸カルシウムも化合物のみでは酸性もアルカリ性もありません。
水溶液の酸性アルカリ性を測るにはいろいろな手段があって
(1)リトマス試験紙のような酸性アルカリ性に反応する薬品で測る(正確には指示薬で測る)
(2)pHメーターのように水溶液の電気の通し易さやイオン濃度により測る
などがあります。
こちらは参考になるでしょうか。
●塩の液性
○中性塩の場合
・強塩基+強酸の塩→加水分解せず→中性
・強塩基+弱酸の塩→弱酸イオンの一部がH+をとって、加水分解が起こりOH-を放出→アルカリ性
・弱塩基+強酸の塩→弱塩基イオンの一部がOH-をとって、加水分解が起こりH+を放出→酸性
○酸性塩の場合(Hを含む塩、これは実例を憶えておいた方がいいです。)
・NaHSO4のような、強塩基+強酸の塩→加水分解しないが、電離して生じるH+で酸性。
・HaHCO3のような、強塩基+弱酸の塩→加水分解によるOH-が電離によるH+を上回りアルカリ性。中性塩の場合と同じ。
ちなみに、強酸とは、HClO4、H2SO4、HCl、HNO3など。弱酸はそれ以外、CH3COOHなど。
強塩基とは、アルカリ金属、アルカリ土類金属を含み、弱塩基はNH4+やFeなどの遷移金属を含むと憶えておけばいいです。
※参考URL
http://www.weblio.jp/content/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%83%A...
●塩の加水分解
http://chem.sci.utsunomiya-u.ac.jp/v3n2/ohmori/en.htm
●酸・塩基
http://www.geocities.jp/chemacid/chembase/physical/acid-base.htm
●化学魔の還元 [酸塩基編 10.塩の加水分解]
酸とアルカリはすごくわかりにくいですよね。これは高校の化学の教科書を見るのが一番わかりやすいとおもうのです(詳しく勉強すると大学でも1つの単位がもらえるくらいです)がなるべくかみくだきます。
水はH2Oで中性ですが、よく調べると、一部がH+(水素イオン)とOH-(水酸化物イオン)にわかれていることが分かりました。この片方だけ、たとえばH+を取り出すとすごい酸性を示しますが、普通は「片方のイオンだけを取り出す」ことはできません。塩、つまりセットの形の物質を加えていろいろ操作するか、電解をしないとイオンバランスを崩すことはできません。中性の水はイオンの量のつりあいがちょうど良いわけです。
ここにいろんなイオンが入ると、量のつりあいが偏ります。たとえば、HCl(塩酸)を水にいれると、塩化物イオン(Cl-)と水素イオン(H+)にぱぁっと分かれます。水素イオンがいっぱい追加されたので、もともと水のなかにいた水酸化物イオンはH+をつかまえてH2Oに戻り、ほとんど存在しなくなります。余った水素イオンH+は強酸として働きますが、それは、Cl-が強すぎて、いつでも孤独で居られるので、ほとんどH+と組になって行動する必要がない。あぶれて困ったH+がほかの落ち着ける相手をもとめて周囲を攻撃しているのが「酸性」の状態です。
弱酸の酢酸(CH3COOH、CH3COO-と、H+とにイオン分離します)は、CH3COOHでいるのも結構好きです。CH3COO-でいたがるのはほんの少しですから、余ったH+も少しだけです。
強アルカリのNaOHは、水の中ではNa+になりたがりますので、余ったOH-が強いアルカリ性を示します。
弱アルカリのFe(OH)2は、そのままでセットで行動する部分が多く、OH-を単独行動させるFe2+は比較的少ない。
それぞれの種類のイオンの強度というのはほとんど調べがついているので、たとえばFeCl2という塩を水に入れると、pH(酸性とアルカリの目安)がいくつになるか、FeCl3の場合とくらべてどうなのか、などということは理化学辞典などを調べて簡単な計算をすればわかります。
簡単に言うと、アルカリをつくりだすFe2+の孤独力パワーと酸をつくりだすCl-の孤独力パワーではClが強いので、H+が余る=液性が酸性になると考えられます。
食塩はNaClで、強アルカリと強酸のぴったりの組み合わせで中性になっています。
何種類も塩(イオンがくみあわさったもの)を混ぜると計算は面倒になります。
水ではなく、人体や生物の中でどういうふうになるかは計算ではわかりません。血などの体液には最初からたくさんの種類の塩(イオンが組み合わさったもの)が含まれているからです。
梅干はすっぱくてどうかんがえても酸性なのに、体のなかではアルカリ性を強める働きをするそうです。
参考
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%B8%E3%81%A8%E5%A1%A9%E5%9F%B...
お世話になります。
鉄や塩素、ナトリウム、酢酸etc、、、それぞれの固体は水素と引っ付いて酸性になるのか水酸化物と引っ付いてアルカリ性に
なるのかあらかじめきまっているのですか?
それから内容は違うのですが、歯についたタンニン酸鉄を落としたい場合クエン酸等の酸と重曹のアルカリどちらで歯を洗えば理屈的にはタンニンと鉄が離れますか?を教えてほしいです。
>鉄や塩素、ナトリウム、酢酸etc、、、それぞれの固体は水素と引っ付いて酸性になるのか水酸化物と引っ付いてアルカリ性になるのかあらかじめきまっているのですか?
→「普通の水」に「塩を溶かした」ときの振る舞いはあらかじめきまっています。ですから、強酸や強アルカリをつくりだすよく使われるイオンを強い順に覚えてしまうのは楽なやり方です。
(なお、水に端子を2つつっこんで電気をかけて電気分解(電解)を行えば、イオンの振る舞いが普通とは全く違ってきますのでご注意。電気をかければ自由自在にイオンを操れます)
>歯についたタンニン酸鉄を落としたい場合クエン酸等の酸と重曹のアルカリどちらで歯を洗えば理屈的にはタンニンと鉄が離れますか?を教えてほしいです。
私はクエン酸で鉄イオンを抜き取り(この時点で色も薄くなるはず)、そのあと、残ったタンニン酸を物理的な力ではぎとるのがいいんじゃないかとおもいます。
でも比較する以前に重曹は粒のまま口や目にいれると粘膜が「焼けど」(炎症化)します。液でもかなり薄めないと人体に有害ですから、人体に触れないようご注意ください。
クエン酸もあまり濃いと歯の表面のカルシウムをすこしずつ溶かします(唾液のイオンで少しは再生しますが)。ので、一週間にいっぺん程度、よ~く薄めた食品用クエン酸(レモン汁)で歯をゆすいでから歯磨きする程度から始めてみるのがいいんじゃないかとおもいます。
タンニン酸もクエン酸も同じ酸性なのになぜにクエン酸で鉄イオンがぬきとれるんですか?
タンニン酸はpKaが6程度の弱酸(というよりポリフェノールの一種)です。
タンニン酸 (CAS No.1401-55-4) OEM可-中国浙江省の抗酸化物質 商社|アリババ
クエン酸は3段階ありますが、PKa1が3とあります。そのままだと、タンニンさんの1000倍強い酸です。
クエン酸が存在することで周囲の環境は強い酸性になります。
酸性=H+がいっぱいあるってことですよね。タンニン酸(けっこう分子がでかい)にゆるく囲われている鉄イオン(「弱」アルカリなので、孤独でいるより、だれかとくっついてるほうがラクな人。相手はOH-でもタンニン酸イオンでもいい)のいくつかある結合をぶっちぎってひっこぬいていくと考えればわかりやすいとおもいます。
つまり、たとえ話でいうと、タンニン酸イオンが鉄イオンをストーキングしていたら、H+が何百人もきて小さい体ながら強力にタンニンさん(イオン)にけっこんしてくださいってアタックしだしたので、鉄イオンが逃げやすくなったのです。このあと、鉄イオンは強力なクエン酸イオンに擦り寄っていきます。
ちなみに重曹で歯の黒ずみはとれますか?削るのではなく中和反応でという意味においてですが、、、
それからもし化学反応で黒ずみがとれる場合、重曹での中和反応とクエン酸使用とどっちが効果が強いと想像されますか?
(体への有害無害は考えないこととしての話です。)
酸とアルカリの強さ(「孤独力」というたとえばなしをしましたが、普通の言い方ではありません)は、種類によってそれぞれ違いますが、ちゃんと数字で調べられているので、グーグルでも調べられます。
ちなみにうろおぼえですが、強い酸から順に
「フッ酸・硝酸・塩酸
リン酸
====↑強酸
酢酸・クエン酸・シュウ酸
その他のカルボン酸
フェノール類(タンニン酸、カテキンなどのポリフェノール成分も含みます)」
です。pKaという数値をしらべたときにマイナス方向なものほど強く、プラス7に近いものはほとんど中性という意味です。pKaが1つ小さくなるごとに孤独力が10倍強くなる、すなわち、動員できるH+の数が10倍多いと考えてよい。
強いアルカリは
「ナトリウム・カリウム・リチウム」
弱いアルカリは
「その他の金属イオン(バリウム・カルシウム・鉄)
アンモニア」
などです。
pKbが一つ小さくなるごとに「孤独力」が強くなり、そのアルカリが動員できるOH-の数が10倍多くなると考えてください。pKbが7に近いもの(6.9など)ほど弱いアルカリです。
価数とか緩衝とかいろいろめんどくさいことは抜きで、強さだけを調べるときはそんな感じです^^
お世話になります。
鉄や塩素、ナトリウム、酢酸etc、、、それぞれの固体は水素と引っ付いて酸性になるのか水酸化物と引っ付いてアルカリ性に
なるのかあらかじめきまっているのですか?
それから内容は違うのですが、歯についたタンニン酸鉄を落としたい場合クエン酸等の酸と重曹のアルカリどちらで歯を洗えば理屈的にはタンニンと鉄が離れますか?を教えてほしいです。