水 と塩素が反応して次亜塩素酸という化合物に 変化する。
Cl2+2H2O→2HOCl+H2↑
この次亜塩素 酸(HOCl)が、細菌類の細胞膜を破壊して殺菌するのである。
どうして殺菌するかというと、この中の HOがすなわちフリーラジカルの一種のヒドロキシラジカルで強力な酸化作用を発揮することにより殺菌を するのである。
上記の文の中の「強力な酸化作用」とは噛み砕いて言うと何がどうなるということですか?
イメージがわきませんのでよろしくお願いします。
ヒドロキシルラジカル (hydroxyl radical) はヒドロキシ基(水酸基)に対応するラジカルである。•OH と表される。いわゆる活性酸素と呼ばれる分子種のなかでは最も反応性が高く、最も酸化力が強い。
糖質やタンパク質や脂質などあらゆる物質と反応する。しかし、その反応性の高さゆえ通常の環境下では長時間存在することはできず、生成後速やかに消滅する。 過酸化水素への紫外線の照射や、酸性条件で過酸化水素と二価の鉄化合物を触媒的に反応させる方法(フェントン法)によって生成される。
人体からヒドロキシラジカルを除去する物質にはベータカロチン、ビタミンE、尿酸、リノール酸、システイン、フラボノイド、グルタチオンなどがある。
「強力な酸化作用」とは、相手から、電子を奪う力が強いということです。原子核と原子核を結びつけているのは電子ですから、この電子が奪われれば、細胞膜などのどこかの元々の結合を切ることになります。この元々の結合を切ることで分解しているのではないでしょうか。
●第36章 酸化剤と還元剤
酸化作用を有する物質を酸化剤といいます。一般に,相手の物質に酸素を与えるか,水素を奪うか,電子を奪うものです。
http://www.tennoji-h.oku.ed.jp/tennoji/oka/2008/08ko-036.html
●酸化剤・還元剤
酸化剤は電子を得る(奪う)物質であり、還元剤は電子を失う物質なのです
http://www.tmd.ac.jp/artsci/biol/textbook/cellmemb.htm
細胞膜というのは、早い話『油膜』のようなものだと思ってください。その構成単位は『リン脂質』という物質で、親水部(水と仲がいい部分)と疎水部(水と相性が悪い部分)がありまして、親水性部が側に、疎水部が内側に、これが2列に並んでいるだけのものなのです。(この構造があるので並んでいられる訳なのですが)
構造特性からは少し離れてしまいますが、そうですね、枠の中に水風船が上下二段詰め込まれている枠を思い浮かべてください。その天と底に向いている面が親水部、内側にあるのが疎水部です。
んで、フリーラジカルというのは反応性が高い~強力な酸化作用があるというのはその親水性・疎水性を示す分子構造を破壊してしまう訳です。するとその二重構造が維持できなくなります。>生物を構成したり利用したりする物質というのはその構造が作り出す性質によって機能しているので、その構造が破壊されただけでえらい事になるのです。
先に提示した水風船モデルで考えて見ますと、フリーラジカルは針の様なものだと考えてみてください。針で水風船を割りますと、配列が乱れます。幾つか割ると穴が開きます。
現実の細胞の場合、その穴からは細胞質が流れ出してしまい、細胞は機能を失ってしまうという訳です。
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