すごく抽象的な質問で恐縮ですが、道路交通法上で同じ罰の違反をしている自転車同士が、
塀によって見えない出会い頭の丁字路で衝突した場合、過失割合はどうなるのでしょうか?
(たとえば、自転車通行が許可されていない歩道を通行する自転車vs.一時停止無視の自転車)
出会い頭で衝突する2台の自転車が、衝突直前までは過失割合が同じだという事ですので、2台が車道を走っていたとすると、次のページに載っている様な自動車のケースと同様に考える事ができます。
http://jiko110.com/contents/news/news/index.php?pid=&id=12754438...
丁字の横棒部分に相当する方向、つまり左右の方向の道路に歩道が有って、そこを自転車が走っていた場合は状況が異なります。双方に一時停止等の安全確認が必要となるからです。
左右の方向に走る自転車には車道を横断する前の一時停止などの安全確認が必要です。丁字の縦棒部分に相当する方向、つまり下から上の方向に走る自転車は左折か右折をしなければならないので一時停止等の安全確認が必要です。
片方(Aとします)が一時停止や徐行をして安全確認(に相当する様な行為等)をした後に進行しているのに、もう片方(Bとします)がスピードを緩めずに突っ込んで来たとしたらBは安全確認をしていませんので、Bの安全確認義務違反でBの過失割合は最低でも90%となります。
ここで問題となるのは、”衝突した”とある事です。
この表現からはAがBにぶつかった訳ではなさそうに感じます。そうするとどちらも安全確認義務を怠っているので、後はどちらのスピードが速かったかなどの問題になるのですが、自転車でもあるし、目撃者等が得られない場合には喧嘩両成敗的な判断がなされてしまう恐れがあります。
但し、この話は質問文にも書かれている通り”すごく抽象的”なので、これ以上深く論じる事はこの辺りで限界となると思います。
ところで、先の質問 http://q.hatena.ne.jp/1280288986 の件についての疑問を解消したいと考えられて、この質問をされておられると思いましたので、続きで書きますね。
衝突時の状況はこうですね。
”出会い頭での衝突であるはずなのに、ウチはブレーキをかけて止まって倒れない程度であり、相手は倒れた上に、前輪の車輪が大幅に曲がっており、しかももう自転車が使えないぐらいに前のフレームがいってしまっています。
歩道通行は、担当の警察のかたは、「あの場合の歩道通行は仕方ない(危険地帯なので)」と言っており、しかし別の警察署の方に聞くと、「標識がない以上、違反は違反である」と言っています。”
衝突した時の双方の状況から相手の方がスピードを出していたであろうことは容易に推測できる訳です。
また、相手側の歩道通行の可否ですが、事故当時の道路の状況が本当に”仕方ない”と言えるものだったのか、再検証が必要かも知れません。自動車、特に大型車両などの通行量が多いとか、路肩駐車が多いとかの危険な状態だったか分からないと自転車が歩道通行を許される例外的状況だったかが分からないからです。
歩道の幅の広さも問題となります。自転車が歩道通行する場合、車道寄りを徐行しなければなりません。歩道の幅が広めのなら車道寄りを徐行していれば、衝突を回避できた筈です。
相手側が直進するつもりだったとしたら、スピードを出していた事を証明し易くなります。こちら側は丁字の縦棒部分から横棒部分へ曲がらなければならないので当然減速している筈です。
ここで、相手側が歩道通行を許されているとして、歩道での位置とスピードで過失があるとします。
一番最初のURLで示したページの狭路と広路のケースに当てはめて考えてみます。基本的な過失割合は相手側8、こちら側2となります。相手側に過失が追加されますので、最低でも相手側9、こちら側1の過失割合となる事が分かります。
道路の状況から相手側の歩道通行が”仕方ない”ものではないと証明できれば、こちら側の過失割合を更に減らす事もできると思います。
但し、他に条件が加わったり、担当警察官の”勝手な”判断によっては結果がこの通りにはならない事があります。一般人には意外ですが、担当警察官の判断は価値があるとされています。他の警察署の意見などは参考にはならない場合が殆どです。抽象論ならまだしも、現実問題はケースバイケース過ぎて担当警察官以外には難し過ぎるからです。その上、警察同士はお互いにかばい合う傾向が強いので協力などはしてくれませんので判断には注意が必要です。
たいへんありがとうございました。本当にいろいろと細かくお教え下さって、感謝致しております。みっともないとは思いましたが、いろいろな前提を検証した上で、示談の交渉にのぞもうと思いまして、角度を変えて書いてみました(こちらが8割を提示しても許してくれないため、ほとほと困っておりました)。
このことに関して、非難をなさった方もいらっしゃいましたが、そういった感情を抜きにして、冷静に議論を運んで下さって、会ってお礼したいぐらいです。
もうこれにて、この関係の質問は終わりにいたします。本当にありがとうございました。