1286945854 【イエはてな】"ディア・ライフ" #006


THEME:「わが家にお部屋に、ずっとありつづけるモノ」

“ディア・ライフ”=『親愛なる日々』。イエは暮らしと人生の舞台。「LIFE」という言葉に、生活と人生の2つの意味をこめて、イエと家族のストーリーを語り合いませんか? 心のページに刻まれた思い出も、現在のイエでの愛しいワンシーンも。毎回のテーマに沿って素敵なエピソードを、豊かな暮らしを創っていく〈イエはてな〉のマインドで投稿ください!

*回答条件* 下記のページをご覧になってご投稿くださいね!

「Welcome to イエはてな」
http://d.hatena.ne.jp/ie-ha-te-na/20080731

テーマ詳細とアイデア例
http://d.hatena.ne.jp/ie-ha-te-na/20101013

※ピックアップ受賞メッセージは、〈みんなの住まい〉サイトにて記事紹介させていただきます。またメッセージは表記統一や文章量の調整をさせていただくことがございます。
※〈イエはてな〉では、はてなスターを「おすすめメッセージ」として活用しています。投稿期間中ははてなスターのご利用を控えていただけますようお願いいたします。
※質問は10月18日(月)正午で終了させていただきます。

回答の条件
  • 1人10回まで
  • 5000 ptで終了
  • 登録:
  • 終了:2010/10/18 12:13:17
※ 有料アンケート・ポイント付き質問機能は2023年2月28日に終了しました。

回答63件)

すべて | 次のツリー>
父譲りのハンダゴテ momokuri32010/10/17 19:44:40ポイント2pt

子供のころ、電子工作好きの父のハンダゴテさばきを見ているのが好きでした。私はとにかく「モノ作り」を見ているのが好きで、道路工事からお祭りの屋台の鈴カステラ作りに至るまで、とにかくモノが作られる過程を眺めては、すごいなぁ、ぼくも大人になったらあんなのを作ってみたいなぁと夢を膨らませる子供でした。そんな子供にとって、とりわけ父のハンダゴテさばきは憧れだったのです。


休日になると、父はウキウキしながらハンダゴテを温めはじめました。

「ハンダ付けするぞ、見に来るか?」

「わー、見せて見せて!」

針金のようなハンダがスーッと溶けて、金属と金属の間に染み渡っていく。そして金属と金属をがっちりと一体化させてしまう。これは本当に不思議な魔法でした。その魔法が何十回と繰り返されていくと、いつの間にか豆粒みたいなバーツが見事に組み合わされて、オーディオアンプになったり受信機になったりしていきます。


見ているだけだった私も、その魔法が使えるようになりたいと思いはじめました。父に教えてもらいながら初めて作ったのは、ラジオでもアンプでもない、パーツの切り落としの錫メッキ銅線を十文字にハンダ付けしただけの物でした。ハンダ付け個所はたったの一個所。それでも生まれて初めてのハンダ付け体験は、鮮烈な記憶として残りました。


移り気な子供はすぐにそんなことも忘れて他の遊びに熱中したりしますが、年齢が進むにつれて、再び電子工作への興味が湧き上がっていきました。そこで父に相談すると、工具一式を貸してくれたのでした。本の製作記事を参考にしながら試行錯誤の末に組み上がった第一作は、お世辞にも上手な出来とは言えませんでしたが、そこから本当に音が出た時の喜びは、今でも忘れられません。


「鳴ったよ、鳴った、大成功だよ!」

「おー、すごいな、よし、お祝いだ、そのハンダゴテお前にやる」

「ほんと?!」

「そのかわり火事だけは出さないように、気を付けて使ってくれよ」

「わかった!!」


木製の柄にニクロムヒーター、コテ先は使っているうちにどんどん減っていく銅の棒。それは古い古いハンダゴテでしたが、以来私の宝物となりました。このハンダゴテで、どれだけの工作をしたことでしょう。学校の夏休み工作にも使いました。これでかなり本格的なオーディオアンプも組み立てました。無線の免許を取ってからは無線機作りに熱中。これを使って作った無線機の電波は、世界中に飛んでいきました。


古い古いハンダゴテですから、やがてヒーターが切れて使えなくなりました。でも、長年使い慣れたハンダゴテは、いつの間にか自分の手の延長のようになっていました。使い込んだ木の柄が、一番私の手に馴染みます。これでないと、精密な作業がはかどりません。新しいコテを買うのはやめにして、サイズの合うヒーターだけを探して修理することにしました。


最近の半導体素子はとてもデリケートです。高速な動作を可能とするために、電子が通り抜ける皮膜を極限まで薄く作ります。ですから、ハンダゴテのヒーターから漏れ出す微少な電気でも壊れてしまうことがあるのです。でも今度のヒーターなら大丈夫。昭和レトロのハンダゴテが、高絶縁のセラミックヒーター搭載に生まれ変わりました。


こうして、小学生のころから使い込んでいるハンダゴテは今も現役です。いまはもう、このハンダゴテと共に過ごした年月が、人生の半分をはるかに超えています。これから先もずっと私の最高のパートナーとして、私のライフワークを支え続けてくれることでしょう。そんなハンダゴテが、私の部屋に「ずっとありつづけるモノ」です。

親譲りの工具 TomCat2010/10/18 11:57:05ポイント1pt

うわぁぁ、私にも父譲りのハンダゴテがあったんですよ。でも、ヒーター周りの金属カバー部分がボロボロに腐食してしまったので、ついにお蔵入りになってしまいました。そうかあ~。取っ手部分だけでも生かせればよかったんだなと、今改めて反省しています。

 

まだ、一応捨てずに保管してあります。自分で買った小型のコテは、もうそれが手に馴染んでしまっていますが、あの懐かしい木の取っ手も、今後何かに生かしていきたいと思います。ごつい取っ手ですから、少し大きな100Wくらいのコテを作ろうかなあ。

 

ハンダゴテは電子工作好きにとっては魂のようなモノ。私も親譲り魂を受け継ぐハンダゴテを、蘇らせてみたくなりました。

すべて | 次のツリー>

コメントはまだありません

この質問への反応(ブックマークコメント)

トラックバック

  • 「わが家にお部屋に、ずっとありつづけるモノ」 #006テーマ 「わが家にお部屋に、ずっとありつづけるモノ」 さて、今日は“ディア・ライフ”#006の語らいのスタートです。イエと暮らしの
  • イエはてな -   2010-10-19 13:54:04
      「古いラジカセ」by id:C2H5OH 横幅は25cmくらい、高さは10cmくらい。モノラルのおもちゃみたいなラジカセです。メーカーは東芝。製造年代は分かりませんが、おそらく1970年代か80年代でし
  • イエはてな -   2010-10-19 13:54:04
      「親父の工具箱」by id:maruiti 親父の両開き工具箱。 金槌、ペンチ、ニッパー、鋸、錐、レンチに精密ドライバーに大きなプラスとマイナスのドライバー、カンナにラジオペンチ。 千枚通
  • イエはてな -   2010-10-19 13:54:04
      「ハムスターのケージ」by id:watena 中学生の頃、ハムスターを飼っていました。出会いは某ホームセンターでした。今は法律がしっかりして、ちゃんとした許可を受けたお店でなければ動
  • イエはてな -   2010-10-19 13:54:04
      「クリスマスツリー」by id:lepremierpas 季節外れでごめんなさい。 我が家にあり続けるものとのお題で一番に真っ先に思い浮かんだのが”クリスマスツリー”でした。 私がまだまだ記憶の
  • イエはてな -   2010-10-19 13:54:05
      「祖母お手製の綿入り半纏」by id:offkey 今、私は綿入り半纏を着てキーボードを叩いています。 朱色の地に黄色の絣がついた生地で裏地も朱色。襟は黒。 この半纏は学生時代の私と妹へ
  • イエはてな -   2010-10-19 13:54:05
      「返せなかった本」by id:Fuel 中学生の一時期、図書委員をやっていたことがありました。小学生のころからおちゃらけ者だった私は、中学生になっても騒々しい生徒でした。そこで先生
  • イエはてな -   2010-10-19 13:54:05
      「父譲りのハンダゴテ」by id:momokuri3 子供のころ、電子工作好きの父のハンダゴテさばきを見ているのが好きでした。私はとにかく「モノ作り」を見ているのが好きで、道路工事からお祭
  • イエはてな -   2010-10-19 13:54:05
      「陶器の重箱とお節」by id:ekimusi 祖母から受け継いだ50年ほど前の、陶器の重箱。 この重箱は祖母の叔母の結婚式の引き出物にいただいた物とのこと。 丸みを帯びた四隅と少し色あせ
  • イエはてな -   2010-10-19 13:54:05
      「技術・家庭の授業で作った椅子」by id:Oregano 背もたれのない、シンプルな木の椅子です。中学の技術・家庭の授業で作りました。木工作好きの私としては、大の得意分野。ほとんど会
  • イエはてな -   2010-10-19 13:54:06
      「黄色の鉢巻き」by id:Cocoa 私の机の横には、長い鉢巻きが一本、常に掛けられています。ここ一番と気合いを入れたい時に、それをきゅっと頭に巻くのです。そうすると身も心も引き締
  • イエはてな -   2010-10-19 13:54:06
      「思い出のコーヒーカップ」by id:CandyPot 白地の下の方に、篭に植えられたお花の模様が並ぶコーヒーカップ。大好きなお友だちからもらったカップです。その子を仮にMちゃんと呼びます
  • イエはてな -   2010-10-19 13:54:06
      「誓いのピック」by id:TomCat ピック。ギターの弦をはじく、小さな板のことです。安物なら1枚数十円。ほとんど使い捨てのような物ですが、ギター弾きにとっては指の延長。形状や大き
  • イエはてな -   2010-10-19 13:54:06
      「家族である人形」by id:canorps あまり明るいお話ではないのですが・・・。 そのカエルの人形が私の手元にやってきたのは10年くらい前のことでした。 私たち夫婦はそのカエルの人形に
  • イエはてな -   2010-10-19 13:54:06
      「生け花」by id:shig55  とかく物があふれ雑然としてしまう私の部屋です。でも窓際のフロアの一角や整理タンスの上にはいつも、花があります。決して高価な物ではありませんが庭から
  • イエはてな -   2010-10-19 13:54:08
      「家族の歴史と百人一首」by id:sumike  子どもの頃の家族の、楽しい思い出といえば、何と言っても家族で火花散らした百人一首かるたです。 何歳から始めたかは記憶にありませんが、
「あの人に答えてほしい」「この質問はあの人が答えられそう」というときに、回答リクエストを送ってみてましょう。

これ以上回答リクエストを送信することはできません。制限について

回答リクエストを送信したユーザーはいません