お中元やお歳暮でいただく素麺や蕎麦が入っているような、薄い木で出来た箱はありませんか?そしてオルゴールなどがあったら、すぐに予備実験ができます。オルゴールはケース入りの物で構いません。カリカリカリとゼンマイを巻いてオルゴールを鳴らし、それを木箱の上に置いてみてください。どうですか?音が大きくなりませんか?さらに、低音まで良く響くようになっているのではないかと思います。木箱がオルゴールの音の振動を助けて、より効率的に響かせてくれたんですね。この効果は、オルゴールのケースが小さなほど顕著になります。
それではこの結果を応用して、オルゴール専用の置き台を作ってみましょう。実は、こんな市販品があるんです。
http://suzuran.com/kyoumei_main.htm
平べったい木箱の前面が開放された形。つまり断面は
┏━━━━━━
┃
┗━━━━━━
こんな感じになっているわけですね。これを真似させてもらいました。
私が作ってみたのは、横幅47cm、高さは13cm、奥行き30cm。使った木は15mm厚のスプルースでした。大きさはごく適当です。なぜスプルースにしたかというと、上記URLのページの製品にも使われていましたし、アコースティックギターなどの素材としてよく使われているので、もしかして音がいいかなぁと思ったと、ただそれだけの理由です。でもスプルースは松の仲間の針葉樹にしてはヤニが少なく匂いも穏やかなので、様々な造作用として広く使われ、そのため、まぁまぁ買いやすい価格なのがうれしい素材でもあります。もちろん素材はこれに限りません。
箱の組立は、板を所定の大きさに切った後、釘も木ネジも使わず、接着剤で貼り付けて組み立てました。使った接着剤は、楽器製作にも使われている「タイトボンド」という接着剤です。これは白い木工用ボンドと同じような水溶性の接着剤ですが、硬化するとニカワのようにカチカチになる性質を持っています。ここが固まってもフニャフニャしている白いボンドとの大きな違い。接着面での音波の減衰が低く抑えられます。また、しっかり固まるので、接着力が強いことも魅力です。
釘などで固定せずにきれいな箱の形に組み立てるのはちょっと大変ですが、頑張って箱形に整えて、クランプをたくさん使って、ギュッと締め付けて固定します。クランプを当てたところが傷つかないように、何か当て物をしてくださいね。その後、はみ出した接着剤は塗れ雑巾で拭いておきましょう。
翌日になったらクランプを外し、カマボコ板などに巻き付けたサンドペーパーで表面を磨いて、接着剤の拭き残しや製作中についた細かな傷を消していきます。私は400番から始めて、順々に細かい目の物に変え、最後は2000番で仕上げとしました。サンドペーパーをかける際は、あくまで板の表面に対して並行に。隅の方で板の角を削り取ってしまわないよう注意します。
全体をきれいに磨いたら、固く絞った濡れ雑巾で木の粉を拭いて、底面に適当な足を付けます。私は円柱形の細い木の棒を4つ輪切りにして高さを揃え、タイトボンドで貼り付けました。
貼り付けた足の接着剤が乾いたら、いよいよ塗装です。これには失敗の少ないオイルステインのみを用いました。ステインは塗料というより着色剤で、表面に塗膜を作りません。つまり木を合成樹脂で固めないということですね。できるだけ木が伸び伸びと鳴ってくれることを目指してそうしてみました。箱の内側にも塗りますが、ステインは塗ったら表面をウエスでサッと拭き取るといったやり方で塗っていきますので、拭き取りさえうまくできれば、かなりラフに塗ってもムラは目立ちません。
これで完成です。出来上がった置き台の上に、小さなオルゴールを乗せて鳴らしてみました。なかなかいい音がします。オルゴールを台から下ろすと、音の違いがはっきり分かります。この台は大成功。小さなオルゴールが、楽器のような豊かな音色に成長しました。
鳴らすオルゴールによって効果の度合いは違ってきますが、皆さんもこんな工作はいかがでしょうか。素材には様々な木が使えると思いますので、手持ちの材料や安く売られている端材などを利用すれば、気軽に実験出来ますね。
実験してうまくいったら、市販のオルゴールを添えてお母さんにプレゼントなんていうのもすてきでしょう。ていねいに作れば、インテリアとしても十分見栄えのする物が作れると思います。工作上のコツは板を真っ直ぐに切ることだけですから、ノコギリが苦手な人は、ホームセンターの切断サービスで切ってもらってもいいですね。親子で楽しく実験してみてください。
お中元やお歳暮でいただく素麺や蕎麦が入っているような、薄い木で出来た箱はありませんか?そしてオルゴールなどがあったら、すぐに予備実験ができます。オルゴールはケース入りの物で構いません。カリカリカリとゼンマイを巻いてオルゴールを鳴らし、それを木箱の上に置いてみてください。どうですか?音が大きくなりませんか?さらに、低音まで良く響くようになっているのではないかと思います。木箱がオルゴールの音の振動を助けて、より効率的に響かせてくれたんですね。この効果は、オルゴールのケースが小さなほど顕著になります。
それではこの結果を応用して、オルゴール専用の置き台を作ってみましょう。実は、こんな市販品があるんです。
http://suzuran.com/kyoumei_main.htm
平べったい木箱の前面が開放された形。つまり断面は
こんな感じになっているわけですね。これを真似させてもらいました。
私が作ってみたのは、横幅47cm、高さは13cm、奥行き30cm。使った木は15mm厚のスプルースでした。大きさはごく適当です。なぜスプルースにしたかというと、上記URLのページの製品にも使われていましたし、アコースティックギターなどの素材としてよく使われているので、もしかして音がいいかなぁと思ったと、ただそれだけの理由です。でもスプルースは松の仲間の針葉樹にしてはヤニが少なく匂いも穏やかなので、様々な造作用として広く使われ、そのため、まぁまぁ買いやすい価格なのがうれしい素材でもあります。もちろん素材はこれに限りません。
箱の組立は、板を所定の大きさに切った後、釘も木ネジも使わず、接着剤で貼り付けて組み立てました。使った接着剤は、楽器製作にも使われている「タイトボンド」という接着剤です。これは白い木工用ボンドと同じような水溶性の接着剤ですが、硬化するとニカワのようにカチカチになる性質を持っています。ここが固まってもフニャフニャしている白いボンドとの大きな違い。接着面での音波の減衰が低く抑えられます。また、しっかり固まるので、接着力が強いことも魅力です。
釘などで固定せずにきれいな箱の形に組み立てるのはちょっと大変ですが、頑張って箱形に整えて、クランプをたくさん使って、ギュッと締め付けて固定します。クランプを当てたところが傷つかないように、何か当て物をしてくださいね。その後、はみ出した接着剤は塗れ雑巾で拭いておきましょう。
翌日になったらクランプを外し、カマボコ板などに巻き付けたサンドペーパーで表面を磨いて、接着剤の拭き残しや製作中についた細かな傷を消していきます。私は400番から始めて、順々に細かい目の物に変え、最後は2000番で仕上げとしました。サンドペーパーをかける際は、あくまで板の表面に対して並行に。隅の方で板の角を削り取ってしまわないよう注意します。
全体をきれいに磨いたら、固く絞った濡れ雑巾で木の粉を拭いて、底面に適当な足を付けます。私は円柱形の細い木の棒を4つ輪切りにして高さを揃え、タイトボンドで貼り付けました。
貼り付けた足の接着剤が乾いたら、いよいよ塗装です。これには失敗の少ないオイルステインのみを用いました。ステインは塗料というより着色剤で、表面に塗膜を作りません。つまり木を合成樹脂で固めないということですね。できるだけ木が伸び伸びと鳴ってくれることを目指してそうしてみました。箱の内側にも塗りますが、ステインは塗ったら表面をウエスでサッと拭き取るといったやり方で塗っていきますので、拭き取りさえうまくできれば、かなりラフに塗ってもムラは目立ちません。
これで完成です。出来上がった置き台の上に、小さなオルゴールを乗せて鳴らしてみました。なかなかいい音がします。オルゴールを台から下ろすと、音の違いがはっきり分かります。この台は大成功。小さなオルゴールが、楽器のような豊かな音色に成長しました。
鳴らすオルゴールによって効果の度合いは違ってきますが、皆さんもこんな工作はいかがでしょうか。素材には様々な木が使えると思いますので、手持ちの材料や安く売られている端材などを利用すれば、気軽に実験出来ますね。
実験してうまくいったら、市販のオルゴールを添えてお母さんにプレゼントなんていうのもすてきでしょう。ていねいに作れば、インテリアとしても十分見栄えのする物が作れると思います。工作上のコツは板を真っ直ぐに切ることだけですから、ノコギリが苦手な人は、ホームセンターの切断サービスで切ってもらってもいいですね。親子で楽しく実験してみてください。