でも、よくわからないんです。
http://www.iwate-np.co.jp/newspack/cgi-bin/newspack_c.cgi?c_culture_l+CO2011071201000115_2
岩手日報のこの記事に、今回発見されたというロバート・サイモン氏提供の絵が掲載されてるんですが、
海外のニュースサイトを見ると、構図だけ同じで別の絵を掲載してたりします。
http://www.telegraph.co.uk/culture/art/art-news/8611203/Lost-Leonardo-da-Vinci-painting-to-break-all-records.html
↑テレグラフのサイトですが別の絵が掲載されてます(ダ・ビンチに見えないんですけど)。
http://www.italian-renaissance-art.com/Salvator-Mundi.html
↑こっちのサイトにもさらに別の絵が。岩手日報に掲載されてるのと似てるけどよく見ると違う絵です。所有者もサイモン氏ではなくガネイ氏ってことになってますね。
一体全体どうなっちゃってるんでしょう。
どなたかわかるように説明していただけませんか?
前の回答(#2)をボツにする意味も込めて二回目の回答で。
私も sibazyun さんも、1.(岩手日報)が今回問題となっている絵の修復後、という点では一致しています。
この点は、ロバート・サイモン氏の公式コメントを見れば異論の余地はないと考えます。
ロバート・サイモン氏の公式サイト から、この件に関する情報は www.stacybolton.com にある事がわかります。(左カラム)
ロバート・サイモン氏の代理人のサイトと思われる Stacy Bolton Communications には、二つの pdf があります。
前者が要約で、後者が詳細ですが、そのどちらにも岩手日報と同じ画像が使われています。
次の問題は、2.(テレグラフ:sibazyun さん)が修復前なのか、3.(ガネイ氏所蔵:私の回答#2)が修復前なのか、です。
まず、自分の間違いを指摘しておきます。
sibazyun さんが回答されているように、Salvator mundi には複数のバージョンがあるようです。
上記 Fact Sheet の "documented history" では、1650年の Wenceslaus Hollar のエッチング を含めて、20以上のコピーが存在する、とあります。
ガネイ氏所蔵の Salvator mundi は、#2であげた サザビーオークションの記事 によれば、27 x 19 1/4 インチ(68.6 x 48.9 cm)の絵であり、今回の絵は上記 pdf によれば 25 13/16 x 17 7/8 インチ (65.6 x 45.4 cm) ですので、大きさからして異なります。
また、ガネイ氏所蔵のもの (The Salvator Mundi, Leonardo's lost painting) は、チュニックの色が赤なのに対し、今回の絵は青です。
青い服の上に赤い服を上書きした、という可能性もゼロではないですが考えにくいですし、後述するように、赤いチュニックの絵は問題の絵ではない、という記述が上記 pdf にあります。
では、2.(テレグラフ:sibazyun さん)が修復前かと言うと、pdf によればこれも違うようです。
Fact Sheet の "royal provenance" の項目に、次のような記述があります。
Cook’s descendants sold the painting at auction in 1958, when it brought £45. A photograph taken before 1912 records its compromised appearance at that time. (This photograph has recently been circulated in the media, as has another photo [with Christ in a red tunic], which was incorrectly identified as the recently rediscovered work.)
「Cook の子孫はこの絵を1958年にオークションにかけ、45ポンドで売却された。1912年以前に撮影された写真は、その時点における絵の、改ざんされた外見を伝えている。(この写真は、赤いチュニックを着たキリストのものと同様に、最近メディアに流されたが、いずれも今回再発見された作品ではない。)」
テレグラフのモノクロ画像は、フレデリック・クック卿が所有していた絵を1912年ごろに撮影したものの可能性が高いと思われます。
1912年は明治45年ですから、絵を写真として保存するのは難しくなかったでしょう。
今回の作品がクック卿の所有していたものと同一であるとするならば、この写真が修復前のものであるとして良いはずですが、なぜか明確に否定されています。
推測が入りますけど、来歴に箔を付けるためにクック卿のエピソードを出したものの、写真が修復前のものとあまりにも違うので、否定せざるをえなかった、という事ではないでしょうか。
今後、さらに詳細が判明するとここいら辺の真相がわかるかもしれません。
なお、このモノクロ画像がネットに流布された原因の一つは、回答#2で追記した ARTnews の UPDATED: A Long Lost Leonardo だと思われます。
New Leonardo Da Vinci Painting To Be Made Public (VIDEO, PHOTO) の動画を見ると、アップデートされる前の ARTnews の記事に、このモノクロ画像が使われていた事がわかります。
アップデートによって、現在の公式画像に差し替えられたのでしょう。
また、テレグラフも、ご指摘の記事ではモノクロ画像を使っていますが、7月11日付の続報 'Lost' Leonardo da Vinci to go on display, says National Gallery では、pdf にもある公式画像を使用しています。
というわけで、ファイナルアンサーです。
ロバート・サイモン氏の公式発表によれば、1.(岩手日報)が修復後の画像であり、2.(テレグラフ)も 3.(ガネイ氏所蔵)も今回の絵の画像ではありません。
以上、ご参考になれば幸いです。
別のサイトに別の絵があるねら多分このじょうほうは嘘か何枚もある
ですね
このサイトみつけました
わたしは「わかるように説明してください」と質問しました。
あなたの回答はなんの説明にもなっていませんのでポイントは差し上げられません。
というか、あなたの過去の回答をいくつか拝見しました。
http://q.hatena.ne.jp/1310449218#a1084882
こちらは質問文をコピペしただけ。
http://q.hatena.ne.jp/1310472311#a1085017
こっちもそう。質問文にある例題をコピペしただけ。
ほかの回答を見ても誠意のかけらも見えません。
拒否リストに入れました。さようなら。
現在の所有者からの公式コメントはまだないようなので、ネット記事からの判断と推測ですが。
各ニュースの画像は3パターンに分けられると思います。
ガネイ・コレクションにあった絵が、1999年にサザビーのオークションの Lot 20 として、アメリカ人の資産家集団に落札されましたが、この時には「ダビンチの弟子の作品」とされていたようです。
で、これを専門家が修復した所、弟子の作品ではなく、ダビンチ本人の作品だと鑑定された、との事です。
なので、サイモン氏は写真の提供者ではありますが、所有者ではない可能性もあります。
テレグラフが銅版画を載せたので混乱に拍車をかける結果となってますが、テレグラフの記事のコメント欄に読者から「この写真は後世に作られた銅版画でしょう」というコメントが付いています。
ご参考になれば幸いです。
追記です。(7月13日、午前2時)
テレグラフの記事で、最初にこの件を報じたとされる ARTnews の A Long Lost Leonardo によれば、現在の所有者であるニューヨークの画商集団(上で「資産家集団」と書いたのは誤訳です)がこの絵を入手したのは2005年のようです。
サザビーの記事から、ガネイ・コレクションの絵が33万2500ドルで落札されたというのは確かだと思うのですが、これが問題の絵と同じだという証拠が見つかりません ><
もう少し調べてみます。
ありがとうございます。
いつもいつも丁寧な回答本当にすばらしいです。
sibazyunさんにならって質問文のURLを上から 1, 2, 3 とすると、
ということでしょうか。
2は一目見て「違うだろ」と思ったのですごく納得できる話です。
ただsibazyunさんの説明と食い違うので悩ましいですね…
続報を期待します!
3つURLをあげておられます。順に1,2,3とします。
1がまさしく、今回「復元されたもの」で、2がその復元前のもので、
弟子の作品とおもわれ45ポンドで売られた状態のもの。
の下の絵の説明に「This is the state of the Salvator Mundi by Leonardo da Vinci before it was restored」=「復元前のもの」
としてあります。
一方、Salvator mundiは、ポピュラーな画材で、ダヴィンチ
(か弟子)かは何枚も作品を残した。このうちの1枚で、
フランスのガネイ氏のところにあるのが3です。
ありがとうございます。
sibazyun さんの調べだと、
ってことなんですよね。
meeflaさんの調べとは食い違ってしまう。
こっちの説明を信じるなら、弟子の馬鹿っぷりがすごいですね。
1に上塗りして2にするなんて下手くそすぎ。
一体なんのつもりで師匠の絵の上に絵を描いたんでしょう。
前の回答(#2)をボツにする意味も込めて二回目の回答で。
私も sibazyun さんも、1.(岩手日報)が今回問題となっている絵の修復後、という点では一致しています。
この点は、ロバート・サイモン氏の公式コメントを見れば異論の余地はないと考えます。
ロバート・サイモン氏の公式サイト から、この件に関する情報は www.stacybolton.com にある事がわかります。(左カラム)
ロバート・サイモン氏の代理人のサイトと思われる Stacy Bolton Communications には、二つの pdf があります。
前者が要約で、後者が詳細ですが、そのどちらにも岩手日報と同じ画像が使われています。
次の問題は、2.(テレグラフ:sibazyun さん)が修復前なのか、3.(ガネイ氏所蔵:私の回答#2)が修復前なのか、です。
まず、自分の間違いを指摘しておきます。
sibazyun さんが回答されているように、Salvator mundi には複数のバージョンがあるようです。
上記 Fact Sheet の "documented history" では、1650年の Wenceslaus Hollar のエッチング を含めて、20以上のコピーが存在する、とあります。
ガネイ氏所蔵の Salvator mundi は、#2であげた サザビーオークションの記事 によれば、27 x 19 1/4 インチ(68.6 x 48.9 cm)の絵であり、今回の絵は上記 pdf によれば 25 13/16 x 17 7/8 インチ (65.6 x 45.4 cm) ですので、大きさからして異なります。
また、ガネイ氏所蔵のもの (The Salvator Mundi, Leonardo's lost painting) は、チュニックの色が赤なのに対し、今回の絵は青です。
青い服の上に赤い服を上書きした、という可能性もゼロではないですが考えにくいですし、後述するように、赤いチュニックの絵は問題の絵ではない、という記述が上記 pdf にあります。
では、2.(テレグラフ:sibazyun さん)が修復前かと言うと、pdf によればこれも違うようです。
Fact Sheet の "royal provenance" の項目に、次のような記述があります。
Cook’s descendants sold the painting at auction in 1958, when it brought £45. A photograph taken before 1912 records its compromised appearance at that time. (This photograph has recently been circulated in the media, as has another photo [with Christ in a red tunic], which was incorrectly identified as the recently rediscovered work.)
「Cook の子孫はこの絵を1958年にオークションにかけ、45ポンドで売却された。1912年以前に撮影された写真は、その時点における絵の、改ざんされた外見を伝えている。(この写真は、赤いチュニックを着たキリストのものと同様に、最近メディアに流されたが、いずれも今回再発見された作品ではない。)」
テレグラフのモノクロ画像は、フレデリック・クック卿が所有していた絵を1912年ごろに撮影したものの可能性が高いと思われます。
1912年は明治45年ですから、絵を写真として保存するのは難しくなかったでしょう。
今回の作品がクック卿の所有していたものと同一であるとするならば、この写真が修復前のものであるとして良いはずですが、なぜか明確に否定されています。
推測が入りますけど、来歴に箔を付けるためにクック卿のエピソードを出したものの、写真が修復前のものとあまりにも違うので、否定せざるをえなかった、という事ではないでしょうか。
今後、さらに詳細が判明するとここいら辺の真相がわかるかもしれません。
なお、このモノクロ画像がネットに流布された原因の一つは、回答#2で追記した ARTnews の UPDATED: A Long Lost Leonardo だと思われます。
New Leonardo Da Vinci Painting To Be Made Public (VIDEO, PHOTO) の動画を見ると、アップデートされる前の ARTnews の記事に、このモノクロ画像が使われていた事がわかります。
アップデートによって、現在の公式画像に差し替えられたのでしょう。
また、テレグラフも、ご指摘の記事ではモノクロ画像を使っていますが、7月11日付の続報 'Lost' Leonardo da Vinci to go on display, says National Gallery では、pdf にもある公式画像を使用しています。
というわけで、ファイナルアンサーです。
ロバート・サイモン氏の公式発表によれば、1.(岩手日報)が修復後の画像であり、2.(テレグラフ)も 3.(ガネイ氏所蔵)も今回の絵の画像ではありません。
以上、ご参考になれば幸いです。
ありがとうございます。
なんと、2.(テレグラフ)も 3.(ガネイ氏所蔵)も無関係なんですね。
びっくりするやら飽きれるやら。
こうなってくると、1.(岩手日報)の修復前がどんなだったか気になりますが、
これだけ探して出てこないところを見るとネット上にはないのかもしれませんね。
さまざまな資料をあたって、絵の大きさなども見逃さず、粘り強い探求心にはただただ感心します。
すばらしい!!
ありがとうございました。
ありがとうございます。
なんと、2.(テレグラフ)も 3.(ガネイ氏所蔵)も無関係なんですね。
びっくりするやら飽きれるやら。
こうなってくると、1.(岩手日報)の修復前がどんなだったか気になりますが、
これだけ探して出てこないところを見るとネット上にはないのかもしれませんね。
さまざまな資料をあたって、絵の大きさなども見逃さず、粘り強い探求心にはただただ感心します。
すばらしい!!
ありがとうございました。