20代や30代で外内部被曝した場合、男女とも、数年後に生む子供にどのような影響が考えられるでしょうか。
現在ある情報の多くは、数十年後の自身のガン、現在存在している胎児、成長期の小児についての影響ばかりかと思います。
私は福島から250~300km圏内に事故前も事故後も暮らしています。塵や水や食べ物に気をつけながら過ごしてきましたが、将来についてとても不安に思っています。
子供がガンや病気や、身体/精神的障害児になる可能性が高いということはあるのだろうか。
可能性だけなら、"ある"が結論かもしれません。たとえ、不摂生やタバコやその他の要因に隠れてしまうほど少ない可能性でも。
必要なのは、どの核種が、どの器官に集まり何年間どのような影響を与え、概ね何%の確率でどのような影響を及ぼすかです。チェルノブイリなどからの実際のデータも探しています。
誰も、漠然とした不安から子どもや結婚に躊躇したりすることのないように
どうか情報と知恵をお貸しください。
20代、30代を既に成熟した大人と考えます。
#20代前半では目に見える変化だと背が伸びたり体格が変わったりするので
#成熟した大人に入れるのは微妙な気もしますが
#保護対象レベルが低く設定されているので大人と考えます。
また、SPEEDIが設立されたように「封じ込め」ができるまでは単純な距離も重要ですが、その時の気象と地形にも非常に影響を受けます。
質問者様の距離だと外部被ばくよりも生体濃縮による内部被ばくがご心配になっているかと思います。
また、「直ちに問題はない」というように急性と晩発性の障害があるので、それが不安です。
■外部被ばく
原発事故が封じ込めの段階に収拾するまで少なくとも気をつけなくてはならない。
事故発生地からそれくらいの距離があるのなら、
天候と風向きに気をつける、花粉症対策と同じくマスクをして屋内に放射性物質が付着した塵を持ち込まないようにする。
被ばくというと女性ばかりが保護対象にされますが、
外部被ばくに限って言うならば卵巣は体内にあるので防御層が厚いのですが、
精巣が体外にあるので放射線の影響を受けやすいです。
#以下の北里大学のサイトは単位の説明からしてあるので分かりやすいです。
■内部被ばく
成熟した大人だと子どものように放射性ヨウ素による甲状腺がんのリスクはほぼないといえます。
しかし、放射性物質の付着した塵の吸入や生体濃縮のよる摂取によって呼吸器官や内臓も被爆します。
ただし、生物は代謝があるので放射性物質がずっと溜っていくことはいくことはありません。
しかし、生まれた時から持っている卵細胞への影響や、精子を作り出す精巣への影響はどの程度あるのかはっきりと分かりません。
広島・長崎の被爆者への継続した調査やチェルノブイリ事故後の被爆者への継続した調査は少なくとも公表されていません。
少なくとも広島・長崎の被爆者への調査はアメリカ(ABCC)が占領下で行ってはいます。
また大気圏内核実験が盛んに行われていた時代に各核保有国は周辺住人への健康被害や観測に従事した兵士の健康状態について調査していたのかは不明です。
チェルノブイリ事故は後にソ連が崩壊したこともあって、避難民への継続的な調査が困難になりました。
以下は事故後のチェルノブイリについての書籍ですが、生体濃縮と代謝についての項目は参考になりました。
(原書の書かれていた時と単位系が変わっているのでよみずらいです)
またこちらは題名は原発なのですが、書籍の初めの方に大気圏核実験時代の日本の死産率の変化や原発を廃止したドイツの研究内容がURL付きで示されているので一読をお勧めいたします。
原発に頼らない社会へ こうすれば電力問題も温暖化も解決できる
【話の肖像画】被曝者医療の真実(上)国際被曝医療協会名誉会長・長瀧重信+(1/3ページ) - MSN産経ニュース
上記の方の見解では、放射性ヨウ素は甲状腺ガンの発生の可能性が高くなるようです。
放射性セシウムに関しては、特段の問題はないようです。
年代を重ねた結果の問題点に関しては、わかりません。
話が長くならないように、できるだけ手短に…。
安全か?危険か?明確な根拠がないので何とも言えず不安というのは確かにそうですが、ざっくり以下の事実が「危険なケースはほとんどない」(例外は避難区域ぐらい)という可能性の根拠としては大きいと思います。
▼広島長崎の被爆者の子孫で先天性異常は増えてない。
▼チェルノブイり以後も先天性異常は増えてない。
▼1960年代前後に、日本も含めて世界中に核実験による放射性物質が降り注いだが、その影響も見られない。
▼福島原発由来以外の自然放射線にも既にさらされているし、日本より強い自然放射線の場所があるが、そこの人々に異常は見られない。
▼放射線を照射して突然変異を起こさせることによる農作物などの品種改良があるが、その線量は低線量とは比べ物にならないくらい強く(毎日数Gyを何十日も、とか)、そこまでしないと簡単に突然変異は起きない。
以上はあくまでざっくりした認識なので、情報収集に頑張るべきとか、安全か危険か判らないときは危険と想定すべきとも言えそうですが、それはそれで放射線以外の別なリスクを呼び込む原因となりうるということは、しっかりと認識したうえですべきだと思います。
現実に、放射能にまつわる科学的っぽい言説の中には、見かけだけで中身は科学的根拠に欠ける「ニセ科学」、怪しいものを売りつけようとするインチキ商売、危険を煽って売上増を狙うマスごみ、「反権力、反原発」のイデオロギーで現実を捻じ曲げてるもの、そして実質オカルトや宗教と言えるものまで、でたらめ情報がかなり見受けられます。
学者やジャーナリストの肩書とか、○○研究所や海外のナントカ機関とか、放射能の本を書いた人からの情報だからといって、信憑性には全く寄与しないと言っていいほどです。
そして、一番重要なのは自分が情報を精査出来るか?で、そこに無頓着なまま情報収集に躍起になって偏った思い込みを強くすると、わざわざ自分からインチキ商売やカルト集団に近づくことになりかねません。
iiCMKiiさんは現実の危険度を「可能性」と認識できているようですが、「可能性」即ち「危険」と論理が飛躍している人の言うことをあっさり信じている人はダメですね。
(「ほんまでっか!?TV」あたりのいい加減さを見抜けないようでは、情報通を気取るのは止めた方がいい人が多そうですが…。)
他にも、気にし過ぎることによるストレスとか家庭不和とか、いろいろ悪影響が考えられるので、何のためなのか?何を守ろうとしているのか?を頭の隅に置いておくべきと思います。
つまりは、「正しく怖がる」が正解ですが、その「正しく」は客観性も要して簡単ではないので、過信盲信は禁物で節度も大事、ということです。
あと、先天性異常は原発事故とだけ結び付けるのではなく、それとは無関係にある確率で起こることなので、障害は忌避するだけなく、元々親や社会が受け入れていくものだと思います。
コメント(1件)
「白血病」も多かったのは昭和の頃まで。
チェルノブイリで多かったのは甲状腺の異常ですが、広島の場合は初期には調査が行き届かなかった部分のようだけど、それほど問題にならなかったとも言える。
宇宙から降り注ぐ放射線もあるので、福島の場合は増えた分の影響がどの程度になるのかは測定不可能だと思う。
つまり、最初の十年くらいは危険率が上がるかもしれないが、意外と後腐れは少ない。
被爆放射線量からして、広島やチェルノブイリと比べると桁外れに少ないので、後は度胸を決めて精神的に負けないように頑張るのが一番だと思う。