いまの円高はマネーが安全資産の円に逃げ込んでいるのだと説明されています。せっかく介入でできたドル資金を、米株式相場を押し上げるのに使えば円高の根本原因にも対策できて一石二鳥になりそうに思うわけですが。
ドル買い介入で得られたドル資金は
形式上は国(財務省)が運用してます
円相場を安定させることが第一の目的だし
特別会計を財源にしているわけだから
議会を無視して一石二鳥というリスクをとるのは無理でしょう
こうした外貨資金は、財務大臣によって、流動性・安全性等に最大限留意しつつ運用が行われているところであり、その大宗は流動性等に問題のない主要先進国債券に運用されています。(日銀HPより)
単純に運用だけではなく、米国の政府に対する影響も考えて、国債を買うと言う事をしています。
米国政府にとっては、国債を買ってもらうということは良いことなので、日本も米国の受けをよくするために積極的に国債を買うと言う状況は長く続いています。
いま各国は外貨準備としての米国債をどんどん手放しつつあるわけですが、それについて米国が不快感を表明したことってあったでしょうか?
今の円高の要因はCPI(消費者物価指数)をベースとした円高で、
ドルからの退避による部分はそれほど大きくないと考えていいと思います。
(2011年6月平均の実質実効為替レートが2005年平均とほぼおなじ水準のため)
ですので、アメリカの株高を導くために使っても円高対策にはならないと思います。
そもそも円への逃避というのは大きな要因じゃないんじゃないかと。
確かに、物価とかインフレ率でみたら今は円高どころか適正レートということになるし、僕もその通りだと思っています。
今のご時世だと先進国債権に安全性求めるのもどうなんだって感じですが、一般論としては確かにそうですね。
折しも米国債の格下げがされたところ。安全性評価によっては運用先は変わり得ると考えていいのでしょうか。