難しい質問ですね。
詰る所、究極生物論だなぁ、と思って考えております。
miharaseihyouさんのご指摘の通り、食物連鎖上の最強生物(肉食動物)というのは構想しやすいのですが、肉食動物は餌となる草食動物が少ないと餓死しちゃいますし、草食動物は植物の繁殖度合いにその数を依存します。雑食動物ならいいんじゃないの? という話も出てきそうですけれども、これも実際はその地域で獲得できる食物の量に制限されてしまいますのであんまり現実的な話でもないんですよね。あと、病原体はご存知のようにその変異速度が激しく、例えばインフルエンザウイルスのように毎年流行型が変わったり、警戒されているH5N1型鳥インフルエンザのように突然変異で高い死亡率を獲得してしまうようなのもいます。哺乳類や鳥類などの高等(複雑化した)脊椎動物は優れた免疫システムを獲得していますが、結果として長命を得た代わりに急激な環境変化に対応しきれなくなったり、出産数が減ったりして個体数をそれほど延ばせなくなるという状況も発生するのです。長命というのは生涯の中で子孫をそれほど作らない~増えないし、環境適応システムである種の複雑化≒有性生殖というのは少なくとも2つの異なった遺伝子組成を持つ個が交わって更なる複雑化を遂げるという行動が減るのです。……なんせほら、自分が死なないし安寧としていられるのであれば潜在的な競争相手となる子孫なんて作らない方がいいんですよ。個体数が増えると食べ物減っちゃいますし。もちろんこの辺りは利己的遺伝子論など、社会生物学なんかで否定するような論も存在しているんですけれどもね。
難しい話はおいとくとして、自然界というのは基本的にみつどもえ構造、ジャンケンみたいな話になっています。ですから、その枠組みの中で特異に強い生物というのは出現し辛く、仮に出現したとしてもその個体数はある一定数で制限されてしまったりします。……私が子供の頃、21世紀には地球人口は100億を超えるといわれていましたが、新興感染症や食物/エネルギー不足などでまだその域には達していません。これは人間が愚かなんだと斜に構えて言う事も出来るかもですが、人間がどうあがいてもやっぱり一定以上には増えられないのだと思うのです。雑食性を獲得し、曲がりなりにも知恵を持ち、医療を発達させて病気に強くなり、それなりに若いままでいられる。道具を用いて環境に適合し……再生まではもうちょい時間がかかりそうですが。(より複雑な生命体は組織や器官の再生能を失います。これはその組織や器官の持つ機能が複雑になった為に再生する能力を失ったのだという話があります。例えば植物などはどの部分からも個体を再生できますが……古くは挿し木、今だと組織培養……人間は手を失うと再生できません。ごきちゃんは脚がもげても生えてきますが、その間に生き延びられるかは謎。プラナリアの再生能力は異常ですけど、あんなんでマゴマゴしてたら他の生物の餌になっちゃうんじゃないですかねぇ。……再生という作業はエネルギーも要りますし、それを行っている間に他の敵より攻撃を受けやすくなります。ならばその個はもう廃棄して個を増やした方がいいんじゃね? というのもあるのです。……高度な再生能力を持っている個体よりより子孫を増やした個体の方がその子孫を増やす事が出来た。これが『自然淘汰』というものです。
話はちょっと外れますが、もし不老不死の生物がいたら、多分その生物は子孫を作ろうともしませんし、なにもしようとはしないのではないか? 路辺の石のような存在になるのではないか? と思います。何もしないでただそこにあり続ける存在。多分それは神様という存在に近くなるんじゃなかろうか、と。
と、これでは面白くないので最強生物に私は変形菌類を出しておこうかなぁ、と思います。
http://www.paropunte.net/archives/736376.html
アメーバになって食べ物(細菌)を探して廻ったり、いざとなれば胞子を撒き散らして種を存続させたり。もちろん放射線やらなんやらにも強いです。
http://www.jst.go.jp/pr/info/info708/index.html
その気になれば、地図設計だって出来ちゃいます。
あとは、蟻・蜂などの社会性昆虫ですかねぇ。あの巣の一団は遺伝的に均一の生命体ですし。
エンマハンモウと言う昆虫は相当怖いですよ。獰猛な肉食で、とても固く、あごの力も強く、なおかつ毒が聞かないそうです。よければ調べてみてください!
確かに!天敵もいない(はっきり分かっていないが)とは。
http://www.watchme.tv/v/?mid=69e76024ac7ba70a088659ac5d80a3af
生物の世界を制圧する強さではなく、脅威が少ない強さもありですね。
ゴキブリ。
生命の完成形。
ずっと変わってません。
多分人間が滅びてもゴキブリは残るでしょう。
確かに。
生物を支配する強さではなく、最後に生き残る強さもありますね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%9F%E7%89%A9%E9%80%A3%E9%8E%96
陸上では食物連鎖の頂点は肉食獣ですが、個体数が少ない種が多いのにはわけがあります。
一つの個体は食物連鎖の頂点で、最強の存在ですが、全体を支える生物群の規模により食物の量が規制されます。
早い話が餌が少なくては餓死するしかないのです。
人間によって絶滅に追い込まれる例もありますが、それよりも何よりも餌の量を確保することが難しいことが個体数が少ない最大の原因です。
強いことだけが適応の条件ではないということです。
ついでながら、現在の地球上で質問文の条件に一番近いのが「人間」ですが、増えすぎているので、今後どうなるかは未定です。
生態ピラミッドの規制に勝つには、強い上に、生産も行える消費者であることが必要なんですね。
軍隊蟻が100倍ぐらい大きくて、ハキリアリのように農耕もすれば、
最強の生物に近い気がしますねぇー。
クマムシでしょうか。
「地球最強の生物」クマムシ、宇宙でも生存可能
空気がなくても、餌がなくても、水がなくても、摂氏150度以上またはマイナス150度以下の温度でも、生き延びることができるクマムシは、宇宙空間にも耐えられた。軌道上で宇宙線や太陽光をじかに浴びせるという実験の結果を紹介。
クマムシは身近にいる生物なのに、
150℃以上の高温、マイナス270℃以下の超低温、7万5000気圧、宇宙空間にも耐えられるすごいやつです。
緩歩動物(ゆっくり歩く)で、植物の汁などがエサで、かわいい。
耐久性では、最強の生物ですね。
難しい質問ですね。
詰る所、究極生物論だなぁ、と思って考えております。
miharaseihyouさんのご指摘の通り、食物連鎖上の最強生物(肉食動物)というのは構想しやすいのですが、肉食動物は餌となる草食動物が少ないと餓死しちゃいますし、草食動物は植物の繁殖度合いにその数を依存します。雑食動物ならいいんじゃないの? という話も出てきそうですけれども、これも実際はその地域で獲得できる食物の量に制限されてしまいますのであんまり現実的な話でもないんですよね。あと、病原体はご存知のようにその変異速度が激しく、例えばインフルエンザウイルスのように毎年流行型が変わったり、警戒されているH5N1型鳥インフルエンザのように突然変異で高い死亡率を獲得してしまうようなのもいます。哺乳類や鳥類などの高等(複雑化した)脊椎動物は優れた免疫システムを獲得していますが、結果として長命を得た代わりに急激な環境変化に対応しきれなくなったり、出産数が減ったりして個体数をそれほど延ばせなくなるという状況も発生するのです。長命というのは生涯の中で子孫をそれほど作らない~増えないし、環境適応システムである種の複雑化≒有性生殖というのは少なくとも2つの異なった遺伝子組成を持つ個が交わって更なる複雑化を遂げるという行動が減るのです。……なんせほら、自分が死なないし安寧としていられるのであれば潜在的な競争相手となる子孫なんて作らない方がいいんですよ。個体数が増えると食べ物減っちゃいますし。もちろんこの辺りは利己的遺伝子論など、社会生物学なんかで否定するような論も存在しているんですけれどもね。
難しい話はおいとくとして、自然界というのは基本的にみつどもえ構造、ジャンケンみたいな話になっています。ですから、その枠組みの中で特異に強い生物というのは出現し辛く、仮に出現したとしてもその個体数はある一定数で制限されてしまったりします。……私が子供の頃、21世紀には地球人口は100億を超えるといわれていましたが、新興感染症や食物/エネルギー不足などでまだその域には達していません。これは人間が愚かなんだと斜に構えて言う事も出来るかもですが、人間がどうあがいてもやっぱり一定以上には増えられないのだと思うのです。雑食性を獲得し、曲がりなりにも知恵を持ち、医療を発達させて病気に強くなり、それなりに若いままでいられる。道具を用いて環境に適合し……再生まではもうちょい時間がかかりそうですが。(より複雑な生命体は組織や器官の再生能を失います。これはその組織や器官の持つ機能が複雑になった為に再生する能力を失ったのだという話があります。例えば植物などはどの部分からも個体を再生できますが……古くは挿し木、今だと組織培養……人間は手を失うと再生できません。ごきちゃんは脚がもげても生えてきますが、その間に生き延びられるかは謎。プラナリアの再生能力は異常ですけど、あんなんでマゴマゴしてたら他の生物の餌になっちゃうんじゃないですかねぇ。……再生という作業はエネルギーも要りますし、それを行っている間に他の敵より攻撃を受けやすくなります。ならばその個はもう廃棄して個を増やした方がいいんじゃね? というのもあるのです。……高度な再生能力を持っている個体よりより子孫を増やした個体の方がその子孫を増やす事が出来た。これが『自然淘汰』というものです。
話はちょっと外れますが、もし不老不死の生物がいたら、多分その生物は子孫を作ろうともしませんし、なにもしようとはしないのではないか? 路辺の石のような存在になるのではないか? と思います。何もしないでただそこにあり続ける存在。多分それは神様という存在に近くなるんじゃなかろうか、と。
と、これでは面白くないので最強生物に私は変形菌類を出しておこうかなぁ、と思います。
http://www.paropunte.net/archives/736376.html
アメーバになって食べ物(細菌)を探して廻ったり、いざとなれば胞子を撒き散らして種を存続させたり。もちろん放射線やらなんやらにも強いです。
http://www.jst.go.jp/pr/info/info708/index.html
その気になれば、地図設計だって出来ちゃいます。
あとは、蟻・蜂などの社会性昆虫ですかねぇ。あの巣の一団は遺伝的に均一の生命体ですし。
素敵な回答ありがとうございました。おもしろく読ませていただきました。
そしてまとめて見ました。正解は無いと思いますが、一つの結論として。
◆最強の生物が生まれない理由まとめ。
----------------------------------
最強の生物=繁栄とする。
他を捕食する強さが、生物の繁栄では無い。食物の量に制限される。
同様に。長命は、子孫が増えにくく、遺伝的多様性も減る。
優れた免疫システムは、個体数が増えにくくなる。
再生能力は、そのエネルギーを繁殖等に使ったほうが有利になる。
不老不死は、何もしない動かない生物になる。
以上から
強い捕食者で、長命で病気にならず、再生もするし死なない生物は
繁栄しないので、最強の生物は生まれていない。
ウイルスでしょうか。細胞を持っていないので、生物学的には生物の定義を満たしていないため、非生物に分類されるようですが、遺伝子をもっていたり、増殖したり、生物の特徴を持っている、「生物学的存在」といえます。他の生物の細胞を利用して増殖し、死にいたらせたり、最強です。
生物の起源に近い生物の方が、単純な強さはありますねー。進化して複雑になるほど、ある意味弱い部分も多くなるんだなと。
海のみですが、タコは確認地域も広く現在のライフスタイルにしては知力や視力や行動力もありすぎます。
また、種全体の知力の底上げとなるコミュニケーション能力も発達していて形を変えたり色を変化させたりしてコミュニケーションをとります。
寿命はだいたい一年と短いのですが、
成熟するのにどれ位の時間がかかるかによって短いとはいえないかもしれません。
メスのタコは産卵後しばらく卵かかえるまで世話をし、そして死んでしまうのですが、
まだはっきりしていない部分もあり、もっと長く生存している個体もいると思われます。
サッカー予測で有名になったタコのパウル君は少なくとも二年半以上生きています。
人に近いような生命体だとタコですが、数の多さで圧倒しているなら粘菌でしょうか。
迷路状の容器にえさを入れると最短ルートで探り当てたりと能力が高く、
きのこと同様に胞子で増えるので数は多いです。
コミュニケーション能力があるかは定かではありませんが、個体ではなく群体で行動するので人間とは異なった認知や行動決定がなされていると考えたほうがよいようです。
また軍隊アリやハチとことなり、各種役割を担う個体がいて生殖をおこなえるものがトップにいるような階層型の群れではないようです。
タコが長寿命であれば、陸に人間、海のタコの文明が生まれたりして。
「最強の生物はいない」理由は環境は常に均一ではなく勝利条件もまちまちとなるから。
深海、酸素の薄い高地、灼熱の乾燥地帯、それぞれに特化した条件下での最強はあったとしても別のバトルフィールドになった途端に長所は短所になりうるし、環境自体も変化するので。
人間以外の最強生物としては、人間以外で最も人間を殺している生物で脳や関節が欲しいとの事なら「スズメバチ」としておこうかと。
天敵は割といるものの、人間に対して熊の数倍も死傷者を出しますし、飛行含む俊敏な移動能力と毒を含む攻撃能力とそれを発揮する異常に高い攻撃本能。
集団としての数的な有利さを持ち、しかも群れとしての高度な社会を形成しているので。
アリハチなど昆虫類は、強さに定評がありますね。
原始的な強さと社会性を丁度良く持ってるからですかねぇ。
名前は忘れましたが200個に切っても再生できる生物がいます。
名前は確かカタカナでした。
ウズムシですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%82%A2
物理的な傷では死なない生物としては最強ですね。
全能性幹細胞で寿命も無いとか。
クマムシだと思ったんですが、既に出ているので、最強=不死身ならベニクラゲはどうですか?
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1312715933
不死身というか、若返りですね。魚にもすぐ食べられちゃうそうです。
素敵な回答ありがとうございました。おもしろく読ませていただきました。
そしてまとめて見ました。正解は無いと思いますが、一つの結論として。
◆最強の生物が生まれない理由まとめ。
----------------------------------
最強の生物=繁栄とする。
他を捕食する強さが、生物の繁栄では無い。食物の量に制限される。
同様に。長命は、子孫が増えにくく、遺伝的多様性も減る。
優れた免疫システムは、個体数が増えにくくなる。
再生能力は、そのエネルギーを繁殖等に使ったほうが有利になる。
不老不死は、何もしない動かない生物になる。
以上から
強い捕食者で、長命で病気にならず、再生もするし死なない生物は
繁栄しないので、最強の生物は生まれていない。