ルーブル美術館やアムステルダム国立美術館等、海外の美術館はフラッシュをたかなければ
写真撮影OKなところが多いようですが、何故日本の美術館はほとんどが禁止なのでしょうか?
・フラッシュをたくのは光が作品を傷つけるので絵画とうの場合は当然アウトでしょうが、
フラッシュをたかなければ問題無いのでは?また、彫刻や刀剣等、光の影響を受けない
ものならばフラッシュをたいてもOKではないのですか?
・著作権を理由に挙げられる場合がありますが、写真を個人で楽しむ分には問題無いのでは?
また、美術品の著作権は所有者(美術館等)ではなく、作成者に付与するはずなので、
そもそも作成者が著作権の侵害を訴えない限り、美術館等がそれを規制する権利は無いのでは?
また、古典など明らかに作成者死亡後50年以上たっているものでも撮影禁止なのは何故なのでしょうか?
この美術館撮影禁止が、日本で一般人から美術を遠ざけている大きな要因の一つではないかと考え、
質問させていただきました。
簡潔に言えば、贋作を作らせないためです。
また以前はルーブルなどで赴いて写生することができたのが今ではできません。
その理由は昔モナリザが盗難され、その贋作が量産されたことです。
写真撮影は今では著作権や肖像権を侵害するとして禁止していますが、実際は贋作を出回らせないための処置です。
まず、写真撮影できる美術展や 撮影はできないが模写は出来る美術展もないわけではありません。
例:http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=156
大抵の場合はパンフレットが置いてあるので、そちらをご購入くださいというノリですね。
美術館の維持にもお金はかかりますし、そのへんは仕方が無いのだと思います。
人気の展示の場合は通路の確保のためという場合もあります。
フラッシュについては周囲の人への影響もありますし、難しいと思います。
どうしても撮影が必要な場合は、個別に展示主などに申し出るしか無いと思います。
>、美術館等がそれを規制する権利は無いのでは?
については、
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=156
施設の所有者は、退去命令権を含め、その場に立ち入ることに対する権利を持っていますので、
写真撮影する人は入場禁止にすることができます。
つまり、取ることができないのではなく、入ることができない。のです。
国有地と共有地は別物ですので国立美術館で合っても、施設の管理権は美術館側にあります。
個人的には上野のロダンの彫刻などは、無料ですし、撮影できますし、美術好きな人にはいいと思います。
長くなってしまいましたが、マナーを守る良い人ばかりではなく、いろいろな人が来館するうえに、警備の係員を多く付けられるわけでもないですから
『警備の人を付ける予算が少ない』美術館ほど撮影禁止になる傾向は高いのではないかとおもいます。
横暴という言葉が悪かったのか、拡大解釈をさせてしまったようですね…
明確な理由無しに退去を命じることが法律的に許されない、と言っているのではありません。
法律的に権利が許されても、その権利を行使する内容については、
筋の通った理由を元に、より良い判断を行うべきだ、ということです。
>庭園系の展示では 撮影がトラブルに成ること
すみません、「庭園系の展示」の内容と、トラブルの内容についてもう少し詳しくお願いします。
>過去の歴史の経緯上 としか言えないのではないでしょうか?
過去の歴史の経緯上、どういった理由により写真撮影が禁止にされたのかを知りたいのです。
>また、『美術館に訪れる人を減らしているのではないか』ではなく
>統計を取る サンプルデータを取る
美術というものは、色々な作品を比較したり、何度もその作品を観察すること過程を得ることにより、
選美眼を養い、好きな作品を見出す場合が多いと思います。
写真撮影が禁止にされることにより、それらの行為が難しくなり、
一般人が美術に興味を持つ最初のハードルを上げていると考えています。
申し訳ありませんが、考えを証明するようなデータは持ち合わせていませんし、
個人でデータを作ることも現実不可能です。
ただ、これら個人的思想は言わば議論のきっかけであり、
データが無かったところで「何故美術館は写真撮影が禁止なのか」という議論の趣旨には
全く関係と思います。
>マナーを守る良い人ばかりではなく、警備の係員を多く付けられるわけでもないですから
これは写真撮影禁止の理由の一つになりますね。
ただ、法律的・社会的倫理よりも美術館の都合に寄った理由ですね。
「入館の際にフラッシュたいての写真撮影は禁止の旨をしっかり説明する」
「社会的認知を広げる努力をする」
等により警備員を増やすことは避けられるのではないでしょうか。
それでも撮る人は、写真撮影自体を禁止にしても撮るでしょう。
>『警備の人を付ける予算が少ない』美術館ほど撮影禁止になる傾向は高いのではないか
東京都現代美術館なんかは、大量に係員を付けているのに撮影禁止ですし、
ちょっとそうは思えません…
個人的な見解です。
海外でできて日本で禁止しなければならない理由はほとんど見当たりません。
強いて言えば
かと思っています。
なお、東京国立博物館の常設展は撮影できました。(No.2でもやりとりされている通り)
奈良国立博物館なら仏像館の展示室における写真撮影は残念ながら昨年末より禁止されてしまいました。
http://www.narahaku.go.jp/news/01.html
関連情報:
企画展・特別展だと他所から借りている美術品もあるため、
著作権が難しくなる、という別の問題はありますね。
国立西洋美術館等は、そういった理由で撮影可の作品、不可の作品をわけているそうです。
撮影を許すと混雑を助長するという理由がちょっと納得し難かったため、
いくつか質問させていただきました。
細かい話に回答を下さり、ありがとうございます。
いえいえ、こちらも勉強になりました。
なら仏像館が撮影禁止になった理由を改めて読んでみたところ、カメラマンのマナーが悪い(他の鑑賞者のことを慮らない)といった事情もあるのかな?と思いました。
美術簡易詳しくは無いのですが、感じたことを.....。
もし美術館が私の物だとして、フラッシュが間違えなく展示物に悪影響で、
写真は絶対禁止としても運営が成り立つのであれば、
「フラッシュを使わなければOK」とは絶対にしません。
もし「フラッシュを使わなければOK」とすると、撮る事は言い訳ですよね。
そうすると、1~10%近くはフラッシュを使って撮ると思います。
「知らなかった」「忘れてた」「切ったつもりだった」「切ったはずなのに」
「さっき他の人使ってたから」「あれ、光っちゃった」「だめなの?」.....
こういった言い訳をするマナーの悪い人が腐るほどいますから。
しかも「フラッシュは止めて下さい」と注意すると、逆ギレする人までいる時代。
あとは立ち止まる人が増えて渋滞する。
三脚立てる非常識な人がいる。
などなど、運営側として面倒が起きることばかりな気がします。
最初から「撮る事自体ダメ」とするのが一番かなと思います。
回答ありがとうございます。
やはり、美術館の管理上の都合が一番の理由なのですかね…
現状写真撮影禁止とされている理由としては一番有り得そうだと思いますが、
写真撮影禁止にすることが正しいと結論付けられる理由としては、納得しかねる、というところです。
個人の美術館であれ、公共的価値のある美術品を扱う美術館には社会的責任があります。
どういう経営のやり方が、管理者・来客者共にベストで、美術界の発展に寄与するか、ということを
考える社会的責任、という意味です。
極端な話をすれば、個人の美術館がある日閉館しようとしたとして、所蔵する美術品を全て捨ててしまう
ようなことをすれば、やはり非難されるべきだ、ということです。
>そうすると、1~10%近くはフラッシュを使って撮ると思います
つまり、禁止にさせたいものを禁止にするために、
本来禁止にすべきでないものまで禁止にしてしまってるということですね。
それは極力避けるべき方法です。
まず、フラッシュ禁止だということを徹底させることが、あるべき努力の仕方ではないかと思います。
>最初から「撮る事自体ダメ」とするのが一番かなと思います
フラッシュ禁止に納得しても、撮影禁止に納得しない人は多いです。
正直、余計なトラブルを増やしているのでは、と思います。
仰るとおりだと思います。
私も、世の中の全てがそうあるべきだと思います。
ただ、現実的には不可能に近いと思います。
私も、何が何でも絶対にダメというわけではないのですが
徹底してできればそれで良いと思いますが
管理しきれないというのが現実だと思っています。
極端な話し、作品毎に一列に並んでもらい
写真を撮る際にもしフラッシュが光ったとしても
光が外に漏れないように黒いテープを貼ってもらうなど
普通に考えれば異常な数の警備員を雇うなどができれば
問題は無くなると思います。
ただ、「ダメ」といているのにやる人は幾らでもいます。
犯罪がまさにそれだとおもいます。
「交通ルール」がわかりやすいかと思います。
「赤信号は無視してはいけませんよ」と徹底すると言っても誰も見ていないから無視する。
最高80km/hと定められた道路も、パトカーがいないからを120km/hで走る人もいる。
警備員が見ていないからフラッシュを付ける人がいる。
警察を置いて取り締まるとトラブルを起こす。
警備員を置いて取り締まり、注意をするとトラブルになる。
こういう事かなと思います。
フラッシュの問題だけだとしたら、
光を完全に跳ね返すフィルムかガラスか何かができれば
撮ってもいいようになりますかね。
生の作品は見られなくなりますが....。
回答ありがとうございます。
2012/03/06 00:53:19>贋作を作らせないためです
なるほど、これは初めて聞きました。
しかし、やや納得しがたいものがあります。
写真撮影を禁止にしたくらいで、贋作の流通を防止出来るのでしょうか?
モナリザ贋作の件は、本物が盗難されていた時期に起こったという特別事情も
加味しなければならないと思います。
また、贋作の話も著作権の話と同じで、個人で楽しむ分には問題無いことではないでしょうか?
日本だけが他国と比べ写真撮影に厳しい理由も気になるところです。