人の体は20種類のアミノ酸の組み合わせでたんぱく質が作られていますが、たんぱく質合成には必ず20種類のアミノ酸全部が使われているのですか。それともたんぱく質によってまちまちなのですか。筋肉細胞はBCAAの含有比率が高いですが、それ以外残り17種類のアミノ酸も使われているのですか。
大部分のたんぱく質を構成するアミノ酸は20種類ですが、グルタチオンペルオキシダーゼを構成するセレノシステインなどはこの20種類に含まれていません。
http://kotobank.jp/word/%E3%82%BB%E3%83%AC%E3%83%8E%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A4%E3%83%B3
アミノ酸をブロックとして、それを組み合わせてタンパク質という塊を作るんですね。アミノ酸の形が結構重要です。レゴブロックで、一番使うのってでっばりが8個ある長方形のやつですよね。それから6個のとか4個のとか。屋根のスレートとか、でっぱりが50個くらいある平たいのとか、1個だけのとかって、あまり使わないでしょう?それと同じように、多く使う(使いやすい)アミノ酸と、特殊なところでしか使わないアミノ酸があるわけです。
タンパク質は非常に大きな分子なので、様々な種類のアミノ酸を使っていると思います。ですが、機能によって使うアミノ酸の比率が違ってくるということだと思います。
http://pub.ne.jp/charge/?entry_id=4118723
探せばあるもんだなぁ……。と、論文とかとつき合わせてはないのでアレなんですけれども、答えとしては『そうですよ』というのが妥当でしょう。
たけじんさんが仰っておられますが、アミノ酸はそれぞれの親水/疎水構造などで立体構造を作り上げるわけで、以前お話した通り、タンパク質とはその立体構造こそがコアなのでそれを作り上げるには一通りのアミノ酸を用いる訳です。たとえば↑のサイトにアクチンにはトリプトファンとヒスチジンが含まれていないという表記があります。いやま、結果としてはそうなんでしょうが、アクチンとミオシンは対で働くタンパク質なんで、機能としてはやっぱ全部要るという事になります。(ブログを書いている方の論旨はそういう方向ではないので……アミノ酸サプリについての考察ですからここで私がやっている論評はブログ作者さんへ向けてのものではなくて今回の話について、のことです)
ともま、タンパク質それぞれを見ると多分使ってないアミノ酸もあるはずなのですけれども、生体全体と見るとおおよそ使っていないアミノ酸はない訳で、特殊な場合はoil999さんご指摘のように特異なアミノ酸を作ってまでタンパク質を合成します。アミノ酸20個説というのはあくまでもセントラルドグマというか、遺伝子発現に関わる暗号表に関して出てきたお話で、実際のタンパク質は……特に真核生物なんかはもっとややこしい事をしていると言うのが本当なんです。>セントラルドグマ上では転写~翻訳という過程しか規定してないんですが、真核生物の遺伝子発現においてはこれに編集・修飾という過程が入ったりします。まぁ、この辺は余談。
以上、まとめますけれど、微視的にはぜんぶぜんぶ使ってないものもあるけれども、巨視的に見ると全部使っているのだと申し上げてよろしいでしょう。って、なんか逃げてる風にも見えるな(^^;
個人的には『全部いる』が正解だと思います。……ともま、それでも必要量の偏差はありますけれどもねぇ。(この辺りは以前あったお話のアミノ酸スコアでご了解いただいていると思います)
コメント(0件)