〔1〕ステリライザーの覗き窓に使用されている素材が、実際にこの紫外線を通さない事を確認する、安全でうまい方法があれば教えて下さい。
〔2〕一般的な窓ガラス用ガラスに張り付けるフィルムで、C紫外線の遮断に使用できるものはありますか。
〔3〕ガラス以外の素材、例えばプラスチックなどで、C紫外線の遮断に適したものはありますか。※「金属で覆う」のようなのでなく、向こう側が透けて見えるものについてお考えください。
〔4〕もし余力がありましたら、紫外線殺菌灯をテーマにしたショートショートを書いて下さい。
(1)紫外線を通さない事を確認する、安全でうまい方法
暗室内でUV硬化レジンに照射して、レジンが硬化しなければ、紫外線は遮断できているといえるでしょう。
ファミマの誘蛾灯で突然変異した蜘蛛を使って、すごいことをする人が出てきます。
さすがプロのお仕事。ご一読を。
「店長、ここ、カメムシが多いですね。」
新人の大学生アルバイトが、外の掃除から帰ってきてささやいた。彼の指さす方を見ると、雑誌棚の向こうのガラスは、かなり青黒い点々が張り付き、模様を描いている。
「ほんとだ、あれ臭いよな」
「ええ、殺虫剤だとガラスが汚れますし、どうしますか?」
私は、こう言った。
「ちょっと考えてみる」
「店長、作戦は成功ですね。カメムシほとんどいません」
雑誌棚の向こうの窓は、きれいさっぱり虫がいない。窓という窓は、カメムシはおろか、蚊も蜘蛛もいないようになっていた。
「よかったな。これでお客様にも、安心して来てもらえる」
一週間ほどたって、アルバイトの彼がこうつぶやいていた。
「店長、最近、雑誌の立ち読みの人数が多いですよね」
彼の指さす先には、雑誌の棚がある。立ち読みは一人か二人が普通なのだ。が、10人ほどが立ち読みをしている。
見ていると、更に一人二人と増えていく。しかも、夏とはいえタンクトップに半ズボンと、皆かなり薄着だ。
「しかも、滞在時間が長いんですよ、あの人たち」
「ちょっと迷惑だが、あからさまに注意するのもなんだなぁ」
注意書きを増やすか、と私は思っていた。
ある日のこと、立ち読みをしていた一人の男性が、レジにやってきた。
「あのぉ。すみません」
「なんでしょうか。何かお探しですか」
「いえ、あの。あそこですけど、点けてくれませんか」
「は?」
「だから、あそこの電気、点けてくれませんか?」
男性は、雑誌の棚の方を指している。そこの蛍光灯は全部点いている。
「照明は点いてますけど」
男性は首を横に振った。
「違うんだよ、青いやつ。虫殺すやつだよ」
男性は、タンクトップの下の、黒い腕で紫外線殺菌灯を指している。
雑誌の棚の前の人だかりも、私を見ながら、上を指している。
「ああ、今日は点検したから、まだ点けていなかったんだ、紫外線殺菌灯」
私は、アルバイトの彼と一緒に、雑誌の棚の上の紫外線殺菌灯を点灯し始めた。窓の上にずらっと並んだ紫外線殺菌灯は、全部点けるだけでも重労働だ。すべてを点灯して、アルバイトの彼と、握手をした。すると、窓に張り付いていたカメムシが消え去るとともに、窓の向こうに並んでいる男性たちがこちらを向いて、拍手をしている。
彼らは、全員、真っ黒に日焼けしていた。
アルバイトの彼が、つぶやいた。
「あいつら、ここを日サロにしてたんだ」
日焼けに使うのはUV-AやUV-Bで、殺菌灯はUV-Cだから、日焼け通り越してやけどしてしまうのでは…。
ありがとうございます。
2015/12/20 08:57:35最近はUVレジンも入手しやすくなってますし、試してみる価値はありそうですね。
少ししらべてみると、波長の短い紫外線では表面が硬化しやすく、波長の長い紫外線では深部まで硬化するという特徴があるようです。ブラックライトでおなじみの近紫外線にも反応硬化する場合、波長の短い紫外線がカットされているかを確認するのは難しいかもしれません。