【参議院がみごとに「良識の府」として役立ったケースは?】

日本の参議院が戦後、「良識の府」としての役割をみごとに果たした、と世間的もしくは政治学者的に見なされているケースを教えてください。

理想的には、衆議院も世論も大賛成していたある法案があったが、参議院議員の一部がその洞察力によって、このままでは悲劇になると直感し、そのためその議員が中心となって粘り強く抵抗して廃案に持ち込んだ。その後、(誰も予測できない事態ではなく、その参議院議員が予測していた)大きな情勢の変化があり、ほとんどの人が「あの法案を通さなくって良かった」と安堵した、というケースです。

ことに政治学の学者や参議院議員自身が、よく例に挙げるケースがあれば最高です。よろしくお願いいたします。

回答の条件
  • 1人1回まで
  • 登録:
  • 終了:2020/06/16 16:35:06
※ 有料アンケート・ポイント付き質問機能は2023年2月28日に終了しました。

ベストアンサー

id:bonne No.1

回答回数53ベストアンサー獲得回数3

ポイント100pt

lionfan2さん、大変興味深い質問です。

小さな市立図書館にも所蔵している「Voters」という情報誌があります。
以下はググって出てきた記事ですが、2017年8月のVol.39「特集 参議院70年」です。
http://www.akaruisenkyo.or.jp/wp/wp-content/uploads/2017/12/vo39.pdf

4ページのあたりを要約すると、こんな感じ。
「1955年の保守合同で自由民主党が結成されたのをきっかけに、その後自民党が参議院でも過半数を獲得。衆議院のカーボンコピーと言われ『参議院不要論』も取りざたされるようになる。」
ここから先は本文より引用にて
”だが、1971年に自民党の一部議員と野党議員の支持によって、河野謙三が議長に就任することで、まさに「良識」の模索が始まったのである。 河野は副議長の森八三一とともに、慣例を破って党籍を離れた。正副議長の党籍離脱という新しい慣例を作ったのである。その上で有識者 8 名による「参議院問題懇談会」を設置し、その意見書を元に改革を進めようとした。たとえば、審議期間の確保を衆議院に申し入れ、先議案件増加を要求して会期末に拙速で法案を処理する傾向を改めようとしたのである。”

この様に、衆議院のチェック機能としての参議院を強く性格づけようとの動きは確かに議会運営制度に反映されたようです。その後は記憶に新しい「ねじれ国会」。これはあからさまなレッテル貼りで、ある意味で健全な状態を示していると思われます。

具体的に、衆議院で可決→参議院で否決→その後衆議院で否決、という例があったかどうかは探せませんでした。正面からの回答になっていなくてごめんなさい。

(人力検索では13年ぶりの回答です)

他1件のコメントを見る
id:bonne

lionfan2さん、変わらず良質な質問を続けられていますね。いつのまにか2が付いているんですね。

2020/06/15 05:34:58
id:lionfan2

bonne様、ありがとうございます。一度、はてなをやめていた時期があったのです。

2020/06/15 12:16:05
  • id:jwrekitan
    物心ついた時にはすでに自民党による一党独裁だった件…

    いや、もっと過去にはそういう事もあったかもしれないと思い直し調べたところ、
    そういう事例はもしかしたら1つも無いんじゃなかろうか、
    という気にさせられるのが以下の4-6ページの記述です。
    http://www.akaruisenkyo.or.jp/wp/wp-content/uploads/2017/12/vo39.pdf
    >>
    参議院は政派
    対立とは異なる審議の場とされることが期待さ
    れていたのである。

     (略)

    そして1955年に保守合同によって

     (略)

    衆議院
    の「カーボンコピー」としての性格が色濃く現
    れることとなった。つまりは、内閣と衆議院自
    民党と軌を一にする参議院という構図が前面に
    登場したのである。
    <<
    要するに、「○○党公認」は有害無益って事ですね(こと参議院に至っては)。
    # 参議院の独自性を失わせ、存在意義すら失わせる、という点において

    https://ja.wikipedia.org/wiki/参議院#再考の府
    にある「衆議院で可決され参議院で否決された法案例」、
    のリストが参議院で否決された事例の全てであるならば、
    やはりそうした事例は無さそうに思われます。
  • id:lionfan2
    jwrekitan様、ありがとうございます。Wikipediaの「参議院#再考の府」の記事は、非常に参考になりました。
    しかし、自分が知らないだけかと思ってたら、本当に無さそうだとは驚きです。だれか覆していただけないでしょうか。
  • id:youtaiga
    戦後すぐの緑風会が機能していたころはあったかと。
    衆議院を通った労働省設置法案で、政令で自由に部局をつくれるようになっていた部分を参議院が修正して削除したこととか。

    緑風会が小さくなって自民党に流れたのと、比例代表を導入したことで参議院はかなりダメになりましたね。
  • id:lionfan2
    youtaiga様、ありがとうございます。緑風会についてはまったく何も知らなかったので、Wikiで記事を読みました。
    本当にいい勉強になりました。ありがとうございまます。

この質問への反応(ブックマークコメント)

「あの人に答えてほしい」「この質問はあの人が答えられそう」というときに、回答リクエストを送ってみてましょう。

これ以上回答リクエストを送信することはできません。制限について

回答リクエストを送信したユーザーはいません