たとえば火を焚いてのろしをあげてやりとりするのも”情報工学的”なのかなと思いましたが
私が学生の頃は、商業系では情報処理、工業系では情報技術、のように使い分けられていたように思います。
商業系は簿記の知識がメインで卒業生はオペレーターの仕事を目指す、今で言えばOfficeの設計なんかもできるような事務員を目指すからプログラミングの知識も少々、といった感じ(ソフトウエア一辺倒です)。
工業系では電子回路の理解(=電子工学)がメインになるからその基礎として電気の知識、それとプログラミングの知識をガッツリ、就職先は半導体の設計も手がけるようなところになる、といった感じです(ハードウエアがメインですが、そのハードはファームウエアが無いと動かないから、ソフト開発面の知識もあるわけ)。知り合いの1人はエアコン製造の大手に就職しました。半導体はなにもコンピューターだけとは限らず、家電製品にも広く使われているというわけ。
じゃあ情報処理工学ってなんぞやって事になるんですが、実際の使用例からすると、電子工学とは無縁の分野であるように思います(あくまでコンピューター上で動くソフトウエアだけで完結してるっぽい)。
https://www.sangitan.ac.jp/subject/info/
情報処理の強みをあえて挙げるとするなら、IT化が進んだ現代では電子工学を専門で学んだ場合よりも就職の間口が大きい事じゃないでしょうか?。
電子機器類に対する工学について、大雑把な分類でいうと、
ソフトウェア=情報工学
ハードウェア=電気電子工学
となります。
情報工学とは、これも大雑把に言うと
最適なアルゴリズム(どのような手順で操作を行うのか)はどういうものベストか、
というのを突き埋めていく学問であるため、
狼煙の伝達のような作業についても、中継場所や伝達順、信号などを決める作業は
広義における情報工学といえると思います。
一方、狼煙に使用する材料の選定や焚き方などはハードウエアになりますが
これは電気・電子分野ではないので電子工学ではなく、どちらかというと材料工学ですね。
情報系の強みは、主に最適解を求める手順と、論理的思考が身につくことだと思います。
ちなみに、商業系のEXCEL検定などの資格は、ソフトウェアを使いこなす学問のため
ソフトウェアを作る側の情報工学とは、ちょっと立ち位置が違います。
・情報処理工学 =>ソフトウエアよりのアプローチ
・電子工学 =>ハードウェアよりのアプローチ
情報工学系がない大学の電子工学は、情報処理工学が含まれてることも多い
「工学」とつくと、通常は理系の工学部系の学科のことが多い。しかし、情報系に関しては、文系のこともある。文系の場合は、すこしアプローチがちがうとは思うけど、知識的にはだぶるところが多いと思う。
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パソコンのアプリ、スマホのアプリ =>情報工学系
自動車の制御アプリ、携帯の通信部分のアプリ =>電子工学系
別に厳密にすみわけできるわけじゃないけど、こんな感じ。
OSとかは、情報工学系にはいると思うけど、組み込み系(車・携帯)のOSとかは、電子工学系かな?!
ハードウェアに近いほど、電子工学の知識があると有利ってだけで、別に、情報工学系の知識でできないわけでもない。もちろん逆もしかり。
情報工学系でも、論理回路ぐらいはやると思う。電子工学科の場合は、電気学科の一部の電気的な部分も学習する。
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文系とかにもある、情報学科も、微妙に情報処理工学とはアプローチが違うんだよね。
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電子工学であっても、材料工学の一部は勉強しますし、かつ、半導体材料とかの研究室があったりするので、一般人が思うほど、簡単に切り分けできるわけではありません。
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>また情報処理といった切り口に立った場合の強みはなんですか?
情報処理試験という資格があるのですが、
1 ITパスポート試験
2 情報セキュリティマネジメント試験
3 基本情報技術者試験
4 応用情報技術者試験
5 ITストラテジスト試験
6 システムアーキテクト試験
7 プロジェクトマネージャ試験
8 ネットワークスペシャリスト試験
9 データベーススペシャリスト試験
10 エンベデッドシステムスペシャリスト試験
11 ITサービスマネージャ試験
12 システム監査技術者試験
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/seido_gaiyo.html
情報処理、情報処理工学で、このあたりまで網羅できると思います。
ただし、管理工学とか経営工学とか他の分野とたぶる部分はあると思います。あとマネージメントが入るので、その辺りは文系だよねと個人的には思う。
電子工学科でも、知識的にはかなりの部分、上記とたぶる部分があります。
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>情報処理といった切り口に立った場合の強みはなんですか
7 アプリケーション層 - アプリケーション間のやり取り
6 プレゼンテーション層 -データの表現形式
5 セッション層 - 接続の手順
4 トランスポート層 -データ通信の制御
3 ネットワーク層 -インターネットワークでの通信
2 データリンク層 - 同一ネットワーク上での通信
1 物理層 - ケーブルや電気信号やコネクタなど
https://thinkit.co.jp/story/2015/04/28/5799
ネットワークにも階層があるのですが、
情報処理だと、明らかに、上位層しかかかわらないというか、そういう上位レベルのことを考えることが強みかな。
物理層は、明らかに電子・電気系。
それより上は、電子工学・情報工学両方で扱うけど、下位層ほど、電子工学系の色が強いと思う。
ありがとうございます