人力検索はてな
モバイル版を表示しています。PC版はこちら
i-mobile

法科大学院を卒業後、直ちに司法試験を受験せず、司法試験予備校に通う、という選択は、受験者の間では普通ですか? または、適切だと思いますか?

漠然とした質問なので、経緯を説明します。
私の身内Aが法科大学院を本年度卒業します。
私は、Aは卒業後すぐ司法試験を受験すると思っていました。
しかし実際には、卒業直後の試験は受験せず、当面は予備校に通うそうです。
司法試験は、法科大学院卒業後、5年以内に3回まで受けることができるため、
試験を一回スキップし、最終的な合格率を上げる、という戦略は有りだとは思います。
とはいえ、Aは大学と大学院の間、親に頼って生活しているので、
司法試験の合否はともかく、とっとと就職して欲しい、と私は思っていました。

正直に申しまして、Aは卒業後の5年間、
予備校生活を続ける気なのではないのか、と私は疑っています。
さらに、Aの通う法科大学院は、卒業者の司法試験合格率は10%台であり、
この事実も私を不安にさせます。

以上、漠然としていますが、ご意見をお願い致します。

●質問者: 匿名質問者
●カテゴリ:学習・教育
○ 状態 :終了
└ 回答数 : 1/1件

▽最新の回答へ

1 ● 匿名回答1号

今年、法科大学院を修了し、司法試験を受験した者です。

まず、「受験者の間では普通ですか?」という質問ですが、そのような選択をとる人は約20%います。
↓の資料の6ページ、図表?を見ると、法科大学院を修了後、直ちに司法試験を受験しなかった人の割合がのっており、毎年約20%前後いることが分かります。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000151570.pdf
もっとも、この中には、司法試験とは別の進路を選択して司法試験を受験しなかった者が含まれていると考えられます。
そのため、学力的な不安ゆえに受け控えた人の割合はもう少し低いかと思われます。

次に、「適切だと思いますか?」という質問ですが、個人的には適切だとは思いません。

まず、そもそも現時点でそれを決めるべきではないと思います。
司法試験の合格が全く見込めないような場合は、回数制限との関係で受験を見送るべきでしょう。
例えば、受験直前の時点で、短答式試験(択一)の過去問を解いて足きりのボーダーに全く届かない、というような人は受験を見送るべきだと思います。
しかし、Aさんが受験できるのは来年の5月であり、まだ9ヶ月もあります。
まずは、来年の5月に受かることを目標に9ヶ月間全力で勉強した上で、5月時点での学力を考慮して、受験するか見送るかを決めるべきではないかと思います。
現時点で受け控えを決めた場合、1年9ヶ月もあるから大丈夫だろう、と怠けてしまう可能性があるのではないでしょうか。
もし、Aさんがどんなにがんばって9ヶ月勉強しても絶対受からない、というような状況にあり、
1年9ヶ月の勉強計画をきっちりこなせるような人であれば、見送ることも良いかと思います(そもそもきちんと計画をこなせる人はそのような状況に陥らない気もしますが)。

次に、来年5月時点での判断についても、原則として受け控えを選択するべきではないと思います。
私は、今年5月に司法試験を初めて受験しましたが、受験会場の雰囲気・プレッシャーは、
模試や大学受験とは異なる独特のものでした。
来年受かる見込みが薄いとしても、場馴れのために受けることにも意義があると思います。
また、機械的に採点がなされる択一と異なり、論文試験の採点は思わぬ答案が評価されたりすることもあるそうです。
自分では合格の見込みが薄いと考えていても、意外と受かることもあるそうなので、挑戦することも悪くないのではないかと思います。
受験回数との関係で不安はあると思いますが、3回目の受験のプレッシャーは相当なものと予想されますが、2回目の受験のプレッシャーはそれに比べれば低いと考えられるので、1回不合格になってもそこまで不利益はないのではないでしょうか。

以上のような理由から、私としては、司法試験の合格が全く見込めないような例外的な場合を除き、受け控えは原則として避けるべきだと思います。

なお、司法試験受験生には、不合格の場合に備えて公務員試験受験や一般企業への就職活動を平行して行う方もいます。
弁護士の就職難を考えると、司法試験と平行してそれらの道を考えることも良いかと思われます。
また、法科大学院の合格率を気にされているようですが、個人的には、そこまで気にする必要はないかと思います。
合格率の差は、法科大学院入試における選抜の結果、上位のローに優秀者が集まる結果という側面が強く、
最終的に合格するか否かは個人の努力次第ではないかと考えているためです。

長くなってしまいましたが、参考にしてください。


匿名質問者さんのコメント
丁寧なご回答ありがとうございます。曖昧な質問文でしたが、非常にうまく意図を汲み取っていただけたと思います。 初年度の試験を受けるべき、とのご意見は、ご自身の経験も含めて、説得力がありますね。 また、法科大学院卒業者についての統計資料も、非常にありがたいです。客観的に考えることができます。 Aの今後については、本人とも話し合って考えていきたいと思います。 ありがとうございました。
関連質問

●質問をもっと探す●



0.人力検索はてなトップ
8.このページを友達に紹介
9.このページの先頭へ
対応機種一覧
お問い合わせ
ヘルプ/お知らせ
ログイン
無料ユーザー登録
はてなトップ