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【謎解き・ドリンクソムリエール・スランプの絵本作家】

ドリンクソムリエール・クイズ、第2弾です。
なお今回は問題文が約1700字と長いので、補足欄に書きます。

「ドリンクソムリエール」というクイズや回答方法については、前回を参考にしていただければと思います。
【謎解き・ドリンクソムリエール・疲れたOL】http://q.hatena.ne.jp/1349464702

いつものとおり、小説風回答を歓迎します。
回答は11月11日(日)の21:00-22:00に。22:00以降に締切&正解発表をします。

参加予定の方は、コメント欄に参加する旨を書いていただけると嬉しいです。
コメントやトラックバック、ブックマークなどで、決してネタバレしないよーに!

●質問者: lionfan2
●カテゴリ:ゲーム ネタ・ジョーク
○ 状態 :終了
└ 回答数 : 2/2件

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質問者から

【謎解き・ドリンクソムリエール・スランプの絵本作家・問題文】

「ソムリエール喫茶」に、二十代後半の、黒髪のロングヘアーに大きな瞳が印象的な客が入ってきた。その客はB美のすぐそばまで来ると、顔をぐっと近寄せて尋ねた。
E瑠「ここの喫茶店では、何か悩みを言うと、ぴったりの飲み物を出してくれるそうですね…情報通の友達から聞きました」
B美は頷き、E瑠を席に案内した。E瑠は話し出した。
E瑠「私は絵本作家なんですが、スランプなんです。話はいかにも童話でありきたりだし、人畜無害でつまらない。もっと大胆な発想はできないのか、って、よく出版社の人に叱られます。絵は逆に、子どもの絵本にしては人工的で無機質な絵だとか言われちゃいます。幼いころに読んだ、思い出の絵本をもう一度読めれば、スランプを抜け出せると思うんですが・・・。私にとって、絵本作家を志すきっかけとなった本なんです」

B美は興味を持った。
B美「詳しく聞かせていただけますか?」
E瑠は長い説明を始めた。

E瑠「私がすごく幼いころ、そう、まだ幼稚園に通ってた頃だと思います。とっても不思議な絵本を読んだんです!」
B美「どんな?」
E瑠は困った顔をした。
E瑠「それが、よく思いだせないんです。とにかく他とは全然違った印象の絵本だった、としか覚えていません。私は当時から絵本が大好きで、親もたくさん本を買ってくれましたから、その時点でも、ゆうに300冊は持ってたと思うんですが、それらのどんな本とも違う、鮮烈な印象がありました」
B美は眼を輝かせて、続きを促した。
E瑠「ストーリーは、囚われて寒そうにしている美しいお姫様を、王子様が助ける、って話だった気がします。その後、お姫様は王子様のキスで目覚めて、口から金のリンゴを吐き出して、2人は幸せに暮らしました・・・ってことだったと思うんですが、父から聞いた話とごっちゃになってるのかもしれません。その絵本を、家で読んだのは確かなんですが、いつもとは別の場所で読んだような気もして、そのことがいっそう、印象を強くしたんだと思います」

B美は首をかしげた。
B美「白雪姫に少し似ていますが」
E瑠は首を振った。
E瑠「もちろん私も、そう思いました。でも自分の本棚の白雪姫とは、ぜんせん印象が違いました。白雪姫にもバージョンがいくつかあるのかもしれませんが、両親が同じ話を2冊も買うはずがないので、その可能性はないと思います」
B美「図書館から借りてきた本だった、ってことは?」
E瑠は再び首を振った。
E瑠「私の家は豪農で裕福でした。家も大きく、部屋もいっぱいあるような家でした。ですから本を図書館から借りることなんて、一度もありませんでした。両親も絵本はぜんぶ買ってました。収納場所にも困らなかったので、一冊も捨てませんでしたし、両親もそう言ってます。私が大人になってからは、外国のを含めて、白雪姫のあらゆる本を調べましたが、その本はありませんでした」

B美は頷いた。E瑠は続けた。
E瑠「当時から、ときどき『もう一度あの本を読みたい』って思うときがあって、自分の本棚を何度も探したんですが、見つかりませんでした。両親に尋ねても知らないっていうし、大きくなってからみんなに尋ねても、白雪姫じゃないの、とか、それだけじゃわからないって、笑われてしまいます。それだけに、かえって気になって。こんな話、喫茶店で話すなんておかしいですよね」

B美は首を振ると、きっぱりと宣言した。
B美「いえ、よくぞ話していただきました。あなたにぜひお勧めしたいドリンクが2本、ございます」
E瑠は好奇心いっぱいに尋ねた。
E瑠「何ですか? なんで2本もなんですか?」
B美は申し訳なさそうに続けた。
B美「商品名はあとで申し上げます。本当は1本にしたかったのですが、そのドリンクは現在、入手が困難です。そこで2本の合わせ技で、その1本の代わりにしたいと思います」
E瑠「はい」
B美は続けた。
B美「またお客様の探されている本についても、題名はわかりませんが、どのような本で、なぜそのような体験をされたのか、およその見当はついております」
E瑠は驚いた。
E瑠「どんな本だったんですか?」
一呼吸おいて、E瑠は大きな声で言った。
E瑠「わたし、気になります!」


1 ● Bright
●1ポイント

夢の中の家で読んだとか?


lionfan2さんのコメント
すみません、違いました。

2 ● グラ娘。
●500ポイント ベストアンサー

その様子を影から見守っていたD菜とF吉。
D菜「ねぇねぇ、F吉はどう思う?」
F吉「僕は金のリンゴでピンと来たね。これはファンタのゴールデンアップル味だよ。今は売ってないんだ。
だから、現在発売中のゴールデングレープ味とアップル味で合わせ技でお勧めするんだと思う」
D菜「それと、絵本のスランプとかどう繋がるのよ?」
F吉「えっと、ゴールデンアップル味には、いわくがあって、絶対に飲んだっていう証言が後を絶たないんだけど、公式にはそんな商品は発売してないっって状態がずっと続いたんだよ。その存在はまさに都市伝説みたいでね。
で、結局、その噂を受けて、ゴールデンアップル味が実際に発売されたんだ。
それを、絵本の話につなげると……
つまりは、絵本を読んだっていう記憶は勘違いで、その勘違いの記憶を元に絵本を描けばいいんだってことだと思うんだけど」
D菜「なんか決め手に欠けるわねぇ」
F吉「そういう、D菜はなんかアイデアあるの?」
D菜「絵本のお話がありきたりだとか、絵が無機質だとかそこにヒントがあると思うの。それって温かみが足りないってことでしょう?
だから、飲み物はあったかいホットドリンクだと思うのね。で、リンゴが出てくるならアップルティーとか、生姜湯とか……」
F吉「でも、それって、どこでも買えるし、他の話と繋がらないよね?」
D菜「そうなのよねぇ」
そこへ、I穂が現れた。手にはビールとトマトジュースを持っている。
I穂「二人で何の相談?」
D菜とF吉が事情を話した。



「水野さん? これって正解がビールとトマトジュースのカクテル、レッドアイってことですか?」
「だめかい? 望月君」
「だって、ここって高校の文化祭でしょ? お酒なんか出しちゃあだめですよ」
「でも、これしか回答思いつかないんだもん。しょうがないじゃない」
「なんでレッドアイなんですか? そこんところも教えてくださいよ」
「しょうがないなぁ望月君は。
イタリア語でトマトってなんていうかしってるかい?」
「……?」
「ポモドーロだよ。『Pomodoro』。これは、リンゴを現す『pomo』と金色を指す『oro』から、来ているんだよ」
「金のリンゴですか!?」
「そう、『pomo d'oro 』。これでひとつめのドリンクが確定する」
「なるほど。で?」
「で? って何?」
「いや、その続きですよ。それとビールがどう結び付くんですか?」
「トマトジュースと相性のいいドリンクってレッドアイの時のビールくらいしか思いつかないじゃない。
金のリンゴがトマトを指すなら、トマトジュースは決定。あとはそこから繋げていく」
「でも、金のリンゴならギリシア神話とかだとオレンジを指すらしいですけど?」
「なんか、余計なこと知ってるねぇ。じゃあ、ネーポンでも作るかい? ネーブルジュースとポンカンジュース買ってきて。
それだと後の話が続けられないよ」
「じゃあ、レッドアイだと話が続くんですか?」
「なんとかなる、こんな感じで」




E瑠「これは、レッドアイ?」
B美「ええ、トマトジュースとビールのカクテルです。
おそらく、そんな絵本が存在していなかったのは、お父さんがビールでべろんべろんに酔っぱらって、適当にお話を考えて作ったからでしょう。
そして、あなたのスランプの解消のカギを握るのは、まさしくその酔っぱらった状態なのです。
酔った状態だと、もっと大胆な発想ができますし、絵のほうも、無機質さが消えて人間味のある暖かい絵が描けるはずです。
それに、普通のお酒だと二日酔いの心配もありますが、レッドアイは悪酔いしにくいと有名なドリンクなのです。
だから毎日飲んでも大丈夫です。お仕事するときは毎日このレッドアイを飲んでから取り組んでください」




「完結にまとめましたね。水野さん。確かにgrankoyamaのいきつけの酒屋のマスターも、泥酔したお客さんが最後に頼むのはレッドアイで、それは酒を翌日に残さないようにしてるからだって言ってましたもんね」
「そうだろう。これ以上の回答は正解しかないよ」
「じゃあ、これが正解ではないとわかってて書いたんですか?」
「ああ、おそらく。というかほぼ確実に」
「そうですよね。今年、レッドアイって実際に発売されたから、買えないドリンクじゃなくなってますもんね」
「そうなの? 望月君?」
「そうですよ。去年までなら入手困難な、自分で作るかバーとか行かないと飲めない飲み物だったんですけどね」
「それは知らなかったなぁ」
「で、正解はなんだと思います?」
「多分ヒントは、お客のE瑠が二十台後半ということだと思う。それで幼稚園の時の話だから、20年前くらいに流行って今は売ってない飲み物なんだろうと。
B美が『商品名』と明言しているのも気にかかる。それこそファンタのゴールデンアップル味のように、実際に売られていた商品であることは間違いないだろう」
「それはいい線いってるかも知れないですね」
「それで、懐かしのドリンクとかを思い出そうと頑張ったんだけど……
鉄骨飲料とか力水とか、チェリオとかメローイエローとかスイートキッスとか、島と大地の実りとかね。あとつぶつぶオレンジとか。みかん水とかにもいったなあ」
「なるほど。これだけ挙げても正解っぽいのないですね」
「そう。ここからが広がらない。二本合わせてそのドリンクの代用になるとか、謎の絵本の存在とかね。美味しんぼとか、北村薫の短編推理小説を彷彿とさせる問題だよこれは」
「これで、解決編ですべてが繋がったらすごいですね」
「2?3000文字じゃあもったいない。設定を変えて、中編ぐらいに仕上げてもいいくらいだよ。それくらい難問。正解者が出ないことを祈るね」
「どうしてですか?」
「くやしいから」
「で、正解が素晴らしい出来だったら中篇にするんですか?」
「そんな酔狂なやつはid:grankoyamaくらいしかいないんじゃない?」

不完全燃焼でおしまい。


lionfan2さんのコメント
grankoyama様、F吉の回答で完全な世界です。おめでとうございます!!!!! いま所用なので、感想はあとで詳しく書きますが、おめでとうございました!!!

lionfan2さんのコメント
今回は実にすばらしい!! 「ファンタ・ゴールデンアップル」 「ゴールデングレープ味とアップル味の合わせ技」 「噂を受けて、ゴールデンアップル味が実際に発売される」 「絵本を読んという記憶は勘違い」 「その勘違いの記憶を元に絵本を描けばいいと勧める」 というところをズバっと当てており、まったくもって恐れ入りました。 さらに、 「お話がありきたり」 「絵が無機質」 も拾おうとしたのは、本当にすごいです。 また 「だって、ここって高校の文化祭でしょ? お酒なんか出しちゃあだめですよ」 は、そのとおりでした。 今後もアルコールは出さない問題にしようかと思います・・・。 それでは、今回は回答、ありがとうございました!!

グラ娘。さんのコメント
あたってた?!! それが一番びっくりしました!! 実はエロ本というのも、浮かんでたんで書いといたらよかったです。 まさか、F吉のボケ回答が正解に最も近かったとは、自分でも思ってもいなかったです。 数うちゃ当たるの典型例でした。 ゴールデンアップルに絞れば、もう少し正解に近い回答にできたかも知れないですが、 まったくもって、B美の推理力と、ドリンクソムリエールクイズの難易度には かないませんことよ。
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