「天下普請とは何か」という問いに対して答えるなら,将軍が大名に課した奉公のひとつと言えます。高校の教科書には,大名は石高に応じて戦時には軍役,平時には普請役を負担とあり,徳川家光の時代には参勤交代も制度として義務付けられます。これらの大名の負担は,大名が将軍に忠誠を誓っていることを示すためにしていることであり,その目的は主従関係の確立です。結果として大名にとっては経済的に重い負担にはなりますが,本来の目的は主従関係の確立ですから,譜代大名であっても将軍の家臣ですから,やらなければいけないことなのです。