穴吊りは、この時代最も過酷な拷問と言われた。その内容は、1メートルほどの穴の中に逆さに吊す、というものであったが、そのやり方は残酷極まりない。吊す際、体をぐるぐる巻きにして内蔵が下がらないようにする、頭に血が集まるので、こめかみに小さな穴を開け血を抜く、などそう簡単に死なないようにし、穴の中に汚物を入れ、地上で騒がしい音を立て、精神を苛んだ。
穴吊りの刑とは、内臓が下ってすぐ死なないように体を縄でぐるぐる巻きにし、頭に充血するのを防ぐため、小さい穴をあけておく、そしてできるだけ苦しみを長引かせる。ひどい役人のときには、穴の中に汚物をいれたり、穴の外の地上でさわがしい音を立てて神経を刺激させて苦しみをひどくした。
『食人全書』原書房刊。
このP152に、「人肉を新鮮に保つ法 中国 1895年」というキャンプションの
銅版画があるが、これはどう見ても日本のキリシタン弾圧、「穴吊りの刑」の図である。