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国会の議事録。
ここの簡単検索で、開会日付を昭和28年11月06日に、発言者名を戸叶武に、検索語をパールにして検索すると、予算委員会での社会党戸叶武議員の発言がでてきます。
以下はそれからの抜粋です。
実は一昨日東京裁判で日本無罪論を敢然として説かれたインドのパール博士から言われました。
私はインドに行きましたときにカルカツタにおいてパール博士から非常な激励を受けたこともあるのでありますが、あの人が日本を今度離るるに際して私たちにこういう警告をなしているのであります。
武装弾薬を以て戦う武力戦の最大な犠牲者は日本である。
最も勇敢な最もいい軍隊、武器を持つて戦つたが遂に自分を護り得なかつた、その日本が同じ方法で安全保障を求むることは愚かなことである。
日本の軍隊は防御軍で侵略軍でないと言う者があるのにはびつくりした。
曾つてアメリカの大統領が枢軸国の三国同盟に反対したときに、防衛は自分の足下だけでなくどこでも防衛せねばならんと叫んだが、ロシヤを叩くことも防衛の一種だという叫び声が上がるときに、それが防衛かはた侵略か何と解釈し得るか。
独立を守るにはひもじくしている民衆を如何に食べさせるかが問題である。
貿易、人口問題の解決の場所も与えないで日本に真の独立があるか。
西洋人の考えている平和は、戦争から次の戦争に至るまでの平和しか考えていないのだ。
彼らの平和に対するところのこの考え方と、即ち相手が恐ろしい易くだけには平和であつて相手が弱くなれば叩く、こんな平和に対するものの考え方を日本が打つとは自分は信じられない。と言つてパール博士は日本みずからが日本の体験を通じ、日本の民族の新らしい燃え上つた叡智を通じて日本が自分の長所を発見し、自分の長所を活かすことができないことをなげいておりました。