この前は、麻酔必要なく数分で終わるような歯石取りでさえ上下2回に分けてやりました(以前他の病院でやったときもそうだったような気がします)。
ここまで何度も通わないといけないとなると単に歯医者が治療費を稼ぐためなのかと疑ってしまうのですが・・・。
歯科医師です。
ちょっと忙しくて、同業者が答えてくれるだろうと眺めていましたが、誰も書かないみたいなので、率直に言います。言葉足らずになるかもしれませんが、ご勘弁を。
回数は保険のルールで決められているものが多いです。歯石取りの回数などは、しょっちゅう聞かれる質問の代表です。でも、ほぼ強制的に2回に分けるとか、そういうルールがありますし、保険診療を受ける側も、おこなう側もそれを守るしか手段はないわけです。
また、回数が多くなる治療のひとつに、根の治療があげられますが、これだって痛みが取れたからといって、元々の痛みや腫れの原因になっているばい菌が全くいなくなったわけではないですよね。患者さんは痛みが取れたから良くなったと思うかもしれませんが、ところがどっこい根の中にはばい菌がまだウジャウジャと・・・っていうのが分かっていたりするので、私たちは根の中の消毒を続けたりするわけです。
患者さんがさっさと終わってくれって言って、なんでもハイハイ言って、受けを狙うのも良いんですが、そういうのは現代では医療と言えるのかどうかも疑問ですし、そういう歯はまた痛み出すのがわかっていますしね。そういう人に限って、医療側の質が悪いとか喧伝したりしますので、そういうのを防御するためにも、やはり医療者として正攻法で治療するしかないわけですよ。
更に言うなら(これは個人的には全うなことだと思うのですが)、保険の縛りがきつくなったこともあります。
先の例で言うと、根の治療が終わって最終的に銀歯をかぶせるとしますよね。一昔前は、これをいつ作り替えようがお咎めなしだったんですけど、今は特殊な例を除いて2年間は保険で作り直しができない仕組みになっているのです。
ですから、そう簡単に作り直しができるようなことが出来ず、結局、そう簡単に痛みが再び出るような治療をするわけにはいかず、きっちりと“教科書どおりに何回も”根の治療をおこなったりするわけです。
ちょっとややこしくなったので、まとめますと・・・
1)保険のルールで回数が制限されているものがある。
2)虫歯も歯周病も慢性疾患で、本来、そうそう簡単に治るものでは・・・治療が済むものではない。
です。
歯石とりに関しては私も不明ですが、私も治療をわけることに疑問を持ち、聞いたことがあります。
その先生いわく、上下、または複数の個所をいっぺんにやると、歯の関連性が悪くなり、噛み合わせに支障が出るとのことでした
少しづつ治療することで、それを回避しながら治療することが出来るからだそうです。
治療を始めたらビックリ!とても痛かった所は神経を抜いたのですが、物凄く丁寧な説明をしてくださり「その麻酔が効いている間に他もやっておくよ」と、テキパキと別の歯の治療も始めたんです。予約なしに突然行ったのにも拘らず、本当に驚きました。
後日そこは歯医者さんも治療に行くような名医さんだった事を知りました。設備やキレイさなんか関係ないんだなぁ、と思った出来事でした。
以上、あまり関係ないお話なのでこちらに書かせていただきました。
試しに先生に言ってみてはどうでしょう?
確かに一度に治療すると、微妙な数ミリの世界の噛み合わせでも結構気になるもので、結局はその後、何度かの治療で噛み合わせの調整をするはめにはなりました・・・・
どちらを選ぶかは微妙なところですね
でも歯石とりは一度にやってもいいと私も思うものでしたね
おっしゃるとおりです。
これは、なんとかなる場合もあります。
ただ、これは各歯科医師によって理由はまちまちなのでしょうけど、たとえば単に患者さんが多くて時間がないとか、たとえば左右同時に治療すると噛み合わせがおかしくなるからという経験的な医学的根拠からだとか、たとえばそれに伴う患者側からの苦情が多くなるからとか(^^;、一人の患者さんに精神的に集中できる時間が限られているとか・・・挙げればキリがないのですけど、なにか理由はあるものです。
これに関しては、一度、歯科医院側に言ってみてはいかがですか?可能なら、その依頼は聞き入れられるはずですから。
補足です。
8と9の回答者さんの
>患者の延べ人数をうまく調整することそのものが税金対策になります。
>島田伸介が TVで暴露していましたが、『歯医者は税金対策で、1ヵ月にこれ以上儲けてしまうとえらい税金がかかってしまうと言うラインがあるため、チョコチョコと調節しながら治療しているらしい』
私はこのテレビは見なかったのですが、島田氏の歯科医院に対する発言は、それを見ていた歯科関係者からは反発を買っているみたいです。「何もわかっとらん!」と。
それはそもかく、うちは税金対策しないといけないほど儲かっていませんので、この件に対しては深く知りません。ですので、否定も同意もいたしません。申し訳ありません。
さて、患者数の調整に関してですが、これはある意味事実です。なぜか甚だ疑問なのですが、平均点(乱暴な言い方をすると、ひと月の売り上げを患者ののべ人数で割ったもの)が高いと、審査する機関から警告とか注意を受けるんですね。ですから、一度に沢山の治療をやって、患者さんの来院回数を減らすと、その分平均点が上がって、『そのような機関から』歯科医院側が呼び出しを受けたりするワケです。言い訳なんて一切通用しないらしいです。怖い話です(^^ゞ
ま、しつっこいですけど、うちは平均点が原因で呼び出しを受けるほど売り上げはありませんから、実体験がないのでこれ以上のことは申し上げませんが・・・。
最後に一言、(そりゃ、少ない回数ですむ治療を少ない回数で済ませるのは当然のこととして)患者さんたちが望む治療回数で必ずしも治療は終われません。
迎合主義がまかり通って、なんでも患者さんたちの都合に合わせるばかりの治療が本当の治療なんでしょうか?もちろん、そういうことも場合によってはあってもいいと思います。ですが・・・
ご本人たちの希望回数で治療を済ませられるような、都合のいい体をみんなお持ちならいいのですけどね。そんなに人の体って都合良く甘くは出来ていないから、みなさん病院や歯科医院に行く羽目になるんでしょ。