この場合の「論文」とは、学術雑誌などに出す投稿論文ですか?それとも、所属の大学などにだす博士論文ですか?それによって、状況が違うのでは?と思います。
まず、投稿論文だった場合、査読されるのはその分野の、所属している大学関係者以外の人ですよね…。そうなると、「興味を持ってくれる若い先生」もいない、「嫌いな先生」もいる、「実社会に応用のあるテーマでも」ない、という状況で、投稿する学術雑誌の査読は通りそうですか?
分野によっても状況は変わるのかもしれませんが、今やっていることをおそらく査読してくれそうな研究上のつながりのある他大学の先生に、アドバイスを求めることは可能でしょうか?
1人でがんばっても、結果がでなければ、研究員としても研究者としても正直しんどいと思います。
次に、博士論文だった場合は、話しは別です。主査の先生がOKといえばOKな世界だと思っていますので、アドバイザーの先生のアドバイスに従って、まぁ、古い言葉で言えば「石にかじりついてでも…」というところでしょうか。それは誰もが一度は通る道だと思います。
さらに気になるのが、アドバイザーの先生のお歳です。おそらく私立でしょうが、嘱託や特任などの教授にしてもそろそろ定年ですよね。教授の残り時間を比べれば、自分の研究者生活の方が長いわけで。そこを見越して、研究者生活を設計しないと、そのアドバイザーの先生が辞めたら、誰も拾ってくれない…という事態だけは避けた方がよいかと思います。
研究者にもいろいろな方がいらっしゃいますが、たとえば論文数を稼ぐ、科研をとるために、もしくは科研の成果として実績を作る、などなど、とりあえず目先の研究と、一生掛けて、それでも解き明かせるかそうでないか、のような大きな研究と、2つ持っているのではないでしょうか。そうそう簡単に課題を見つけ、問題を解決しているようじゃ、それはよっぽどの天才か、簡単な課題しか見つけられていないのでは、と思います。
抽象論で申し訳ないですが、多少の違いこそあれ、多くの研究者が抱えている問題だと思います。
また、最後になりますが、同じような世代の研究者のお知り合いはいらっしゃいませんか?分野が違っても、同じならなおさら、それこそ相談したり、議論したり、また、盛り上がれば共同研究など、発展していくのではないでしょうか。研究者の世界でもコラボレーションは大切だと思います。
がんばってください。