私、id:yarukizerowingが保有している世界「ツインランドサーガ」の世界を期間限定で開放いたします。自由に小説を書いてください。4つの種族と2つの世界(全部出す必要はありません)のルールを守っていればジャンルは不問です。私がおもわずしびれるような作品を書いて下さった方に300ポイント差し上げます。副賞に200p、100p、あと満足度に応じて適当な点数を進呈します。
なお、ネタあつめのためではないですので、応募作から私がパクることはありません。期間限定シェアードワールドです。
2つの世界
・ヴィッドガール・・・魔法の世界です。
・アークラスタ・・・機械の世界です。
4つの種族
・メタテラン・・・いわゆる人間です。
・アビオプテル・・・鳥人です。
・クラスタント・・・昆虫人(等身大の妖精みたいなものです)
・ブルーティアン・・・獣人です。ケモみたいなものです。
詳しくはhttp://d.hatena.ne.jp/yarukizerowing/20090105/1231141965にありますが、細かいです。すいません。
<あるクラスタントの一日>
今日も「彼」は黙々とレバーを動かし、モニターに移った作業台上のエテルナ金属体にクアルトライトレーザーで次々と刻みを入れていく。時々オシロスコープの波形の変化を観察しながら。数種類の調節ダイアルを丁寧に細かく回しながら。・・・数刻を経て完成した「作品」をカバー付きの作業台から取り出し、やや薄暗い卓上ライトに翳しながら細部を確認する。久しぶりに満足する出来だったのか、「彼」はすこぶる丁寧にボックスに詰め込むと次の作業に取り掛かる。
「彼」の作る歯車はクラスタントの中でもかなりの高精度を持っているらしく、常に大量の注文を受けている。今回は何でもアークラスタの塔の一部で大規模な工事が始まり、その関係で「彼」が作る歯車が大量に必要だ・・・との”伝令”を受けていることを「彼」はゆっくりと思い出す。すると、それを受けて額の触覚がゆっくりと揺れながら”伝令”の詳細をなぞるように動きの幅を律動的に変えていく。彼のみならず、クラスタントは皆、意識が現実から離れるとまるで手探りするかのように額の細い触角が揺れるのだが、「彼」の触覚の動きはそんな彼らの中にあって少々特殊であった。「彼」の世界には独特の”法則”があり、それに基づいて彼は思考し、体躯を動かす。この不思議な世界感覚を何度か仲間に伝えようとしたことはあったが、殆ど理解してくれるものはいなかった。しかし、「彼」はそれが受け入れてもらえないことを悔しがったりはしない。その世界感覚が他の仲間にとっての共通でない以上は、積極的にアピールすることに意味は無い。ただ己の世界だけが通用するこの”作業場”において利用するまでだ。
・・・長い間、手を休めていたのかもしれない。クラスタントの間では時間の概念が「昼と夜」程度の希薄なものだが、「彼」は独特の世界感覚のせいもあってか更に細かい時間の経過を認知できる。ただその認知も集団としての「彼ら」においては余り重要なものではないため、普段は意識しないだけだ。
そういえば・・・なぜ仲間は”これら”を気にしないのだろう。
「彼」は再びエテルナ金属体を作業台に設置し、レバーとダイアルに手をかける。放たれたレーザー光が赤から鮮やかな青へと次々にその色彩を変えながら金属体に衝突し、同時にその場でやや小さな白色の火花を上げながら少しずつその表面を削っていく。その光景は、複眼を持つ「彼」にとっては正に光の万華鏡のように華々しく映っていることであろう。それに続くように彼の思考も少しずつ煌きを放ちながら彼が持つ新しい世界の輪郭に迫ろうとしていた。
私はこの世界を”光”と”風”で知っている。・・・
ならば、光で”時間”を知るように、風で”時間”を知ることはできるのか?・・・
光の違いは知っているのに、風の違いを知らないなんて・・・
私だけが知るこの世界は風が生み出したものなのか?・・・
まもなく、「彼」は思考するのをやめてしまった。思考するのが面倒くさくなったのではなく、思考することで作業が止まってしまうことを避けたのだ。誰に強制されたわけでもなくその概念すら定かに存在しないはずなのに、「彼」はこの世界でただ一人「期限」に縛られて今日も生きている。このアークラスタでは知る人の少ない「音楽」という存在の影におびえながら。
期間は質問が自動終了するまで(2009-01-12 17:39:17)、という認識でよろしいですか?
私はたぶん書かないと思いますが…。