高校数学・積分
http://f.hatena.ne.jp/massa-will/20090209111936
<質問>
円で囲んだ式についてです。この式はどのような発想からたてられたのですか?
唐突で、よくわかりません。わかりやすく教えてください。よろしくお願いします。
(x/e^x) → 0 (x→∞) ・・・①
というのは、当たり前のように使うこともあるし、証明を要するときもあります。入試の際、不安だったら証明を書いておきましょう。
今回の問題は、(x/e^x) → 0 (x→∞) を証明しないと使ってはいけない問題のようですね。だから解答例で丁寧にも証明してくれています。
とりあえず、①が成立するのはわかっていることですから、極限値が0になることを目指します。それで解答例を作った人は、
0<x/(e^x)< ??
という形を思い浮かべたのです。??が0に収束すれば、ハサミ打ちの原理より、x/(e^x)→0となります。さて、xを∞に飛ばしたときに0に収束する??はどんなものがあるでしょうか。そんなの無数に存在しますが、一番簡単に思いつくのは(1/x)ですよね。だから、x/(e^x)<1/x を示そうと考えたのです。これが成立すれば、ハサミ打ちの原理が使えるわけです。
この式をちょっと変形すると、
0<e^x - x^2</p>
となります。まさしく、0<g(x) ですね。これが、g(x)=e^x - x^2 と置いた理由です。</p>
x≧1でg(x)>0が示せれば、自動的に①が証明されます。
(x≧1 というのは、xが無限大に飛ばされるため、当然xは1よりもずっと大きい数であるという前提で議論してOKだからです。このようにおかないと、x<1のときも考えなくてはならなくなり、スムーズに証明が進まないからです。)
それで、この問題で何を伝えたかったのかというと、①の証明方法にこんな方法もあるよ、ってことを伝えたかったのだと思います。冒頭にも書きましたが、入試では①を証明させる場合もあります。なので、この解答例のような証明方法を覚えておけば便利ですよ、ってことを言いたかったんだと思います。①の証明方法は他にもありますので、他の方法をすでに理解しているのであれば、この問題はそこまで気にかけなくて良いと思われます。自分の覚えやすい方法をきっちり理解しておけばOKです!
e^x > x
となりますね。しかしこれは
1 > x/e^x
となってしまうため、ハサミ打ちの原理が使えなくなってしまうので、
g(x)=e^x - x^2
でないといけないみたいです。。
ちなみに、x>100 のように、xを大きく取ってあげれば、
g(x)=e^x - x^3
g(x)=e^x - x^4
とおいても、g(x)>0 が示せるので、e^x > x^4 → 1/x^3 > x/e^x のようになるため、
結局 x/e^x → 0 (x → ∞) が示せます。まぁ一番手っ取り早いのは、g(x)=e^x - x^2 ということで、あくまで参考程度ですが・・・(^^;