場所は、南アフリカのイーストランド地方にあるデーヴィトンの街だそうです(綴り不明)。
1970年に植えられた12本のチプアナ樹(たぶんtipuana)のうち、一本だけが毎年 9月~2月まで水を噴くんだそうです。
1980年7月にその木がものを話すという噂がたって大騒ぎになったこともあるそうです。
その「涙を流す木」が今もあるのかどうか調べてください。
注意:
東南アジアにある雨の降る木(セミのおしっこが落ちてくるやつ)ではありません。
ゴムの木でもありません。
最初にお断りしておきますが、以下の記述は状況証拠の積み重ねで、直接の物証はありません。
ですので、間違っている可能性も排除できません。
場所がマイナーという事を割り引いても、これだけいろんなキーワードが出ているにもかかわらず、「涙を流す木」の記述にかすりもしないという事から、アプローチを変えてみました。
なぜ木が涙を流すか、です。
最初は樹液の線を考えてましたが、チプアナの樹液は血のように赤い色です。
when you trim a limb off of a Tipuana tree, they emit blood-red sap. It literally looks as if you've cut off a human limb.
Tipuana tipu のコメント#16、Rick Wilson さんのコメントですが、枝を切ると人の手足を切った時のように見えるそうです。
従って、樹液が出たのであれば「血を流す木」というニュースになるでしょう。
さらに、同じページのコメント#26、babsie さんによれば、
.. they "weep" due to some insect excreting a fluid. (snip) Is it only in South Africa that we experience this problem?
「(チプアナの木が)何かの虫のせいで "すすり泣く" んです。(中略)これって南アフリカだけ?」
つまり、babsie さんの所にも「涙を流す木」がある、という事になります。
キーワードを「tipuana insect "south africa"」にして、Google Books の Field guide to insects of South Africa P154 から、その虫は Ptyelus grossus だろうという事がわかりました。
地元では Rain-tree Bug あるいは Tipuana Spittle Bug とも呼ばれているようです。
("Spittle Bug" は和名では アワフキムシ ですから、分類学上ではセミと同じ カメムシ目 ですね)
幼虫と成虫が木の樹液を吸って多量の水分を排泄する "rain-tree" 現象で有名、と記述されています。
とすれば、「12本のうち一本だけ」も「毎年 9月~2月まで」も理屈がつくでしょう。
http://www.worldagroforestry.org/af/treedb/AFTPDFS/Tipuana_tipu.... (PDF)
の P2、チプアナの分布図によれば、南アフリカはチプアナの原生地ではなく、また多く移植されている国にも含まれていません。
おそらくデーヴィトンに初めて移植されたチプアナに虫が付いて、今まで見たことのない現象が起こったのでニュースになった、という事だろうと思われます。
9月~2月は、南半球の南アフリカでは夏季ですから、ちょうど虫が活動する時期と一致します。
「ものを話す」の方は虫だけでは説明つきませんが、ヨハネスブルグの気候 によれば、7月は一年中で最も降水量の少ない月ですので、乾燥と関係しているのかもしれません。
以上を踏まえて、ご質問にある木の現状を推理してみます。
Invasiveness Assessment - Rosewood, Tipuana Tree (Tipuana tipu) in Victoria によれば、チプアナの寿命は最低20年です。
Q: Reproductive period?
A: A pioneer species, still present in secondary forests 20-50 years old (Grau et al., 1996). This indicates that the trees live for at least 20 years, producing seed from the age of 8-10 years
50年たった森に最初の種が生存していた事もあるようですので現存しているかもしれませんが、そもそも虫にやられている木なので天寿をまっとうできていない可能性の方が高いでしょう。
ただしチプアナは、繁殖力が旺盛かつ根っこが強力でコンクリートの歩道やプールを破壊するほどなので(オーストラリアでは、上記のページにあるように、侵食して生態系を破壊する外来種になっています)、その木の子孫はおそらくその公園の近辺に生えているでしょう。
そして、少なからぬ本数の「涙を流す木」があるものと推測されます。
以上、ご参考になれば幸いです。
デーヴィトンってここですかね(Google Mapではデフェイトン表記)。旧黒人居住区とのこと。
イーストランドはヨハネスブルグの近くだそうだから、そこっぽいですね。
情報は質問文に書いたのくらいしかなくて、
とりあえず手元の本には「町にそそり立つ巨大なチプアナの木」とあります。
イーストランドの中にあります。
http://en.wikipedia.org/wiki/East_Rand
Land じゃなくて Rand なんですね。(南アの通貨単位と同じスペル)
1999年にイーストランドから Ekurhuleni Metropolitan Municipality に改称されたようです。
http://en.wikipedia.org/wiki/Ekurhuleni_Metropolitan_Municipality
ちなみに、wikipedia の Daveyton には、それらしい木の記述はありません。
http://en.wikipedia.org/wiki/Daveyton,_Gauteng
まあ、そう簡単に見つかるわけはないんですが。
例によってガセである可能性も否定できません。
海外の珍しいニュースを「真偽はあまり問わずに」集めた本に載ってました。
「イーストランド管理委員会公園部」というところで植樹したそうです。
(ただ、公園と言える場所に植わってるかどうかは不明です)
おそらくもとは海外の新聞か雑誌の記事で、
公園部のウィリアム・モソンドさんという人がこの件について「ある年、木の成長ぶりを見てまわるうちに気がついた」と語ったそうです。
もし実在するとしても植樹されてから40年はたってますから、
枯れてなくなってる可能性もあります。
よろしくお願いします。
その木に御利益があった、という話ではないんですよね?
例えば、樹液で目の見えない人が見えるようになったとか、リューマチが良くなったとか。
アメリカでの似たような話を見つけたもので、念のための確認です。
近隣住民によく知られていると書いてあります。
おそらく海外の新聞か雑誌の記事を元にしていて、
元ネタがガセである可能性は否定できませんが、
国まで違ってしまうような話ではないと思います。
一晩かけて欠点を探してみます。
ずばりコレという情報をみつけた方は
コメント欄に書いてくだされば、別途ポイントを送信します。
> なんらかの形でレポートしてくださったら帳消しにしたいと思います。
ブログに書きました。
帳消しにしてください(^^;
↓のトラバ欄から行ける筈です。
あと、スターはまだ増えてないようです。
☆レポートが来るタイミングなのかなー。
増えたらご報告します。
不具合があってスターの送付が遅れていたようですが、今日の夕方にグリーンスターを受領しました。
ありがとうございました!