堀江氏の以下のWEB記事中に
「40年前に人類が月へ着陸を果たしており、(子供心ながら)しばらくしたら火星へ行けるようにもなっているのでは?と思っていたが、一向に進まない。調べたら技術的な面よりも『社会的な問題があってできていないことがわかった』」と書かれてます。
http://xbrand.yahoo.co.jp/category/lifestyle/3589/1.html
この「社会的な問題」とは、どんなことがあるのでしょうか?(一つではないかもしれません)
他での堀江氏の発言や、推測されるお考えを述べて下さい。
あるいは堀江氏と同意見でしたら、この「社会的な問題」の意味を教えて下さい。
宜しくお願い致します。
一番は金です。
火星まで行くとなると現状のしょぼい技術では莫大な予算を必要とします。
単に学術調査のためだけにそれだけの国家(に限らなくてもいいけど)予算を割けるでしょうか?
アポロ計画は、単純な学術調査というよりも冷戦の大試合みたいなものでした。
アメリカは人工衛星に続いて有人宇宙飛行でもソビエトに遅れを取り、何がなんでも挽回する意地があったので技術的にも予算的にもかなり厳しいアポロ計画を実行したのです。
もし冷戦が無ければ月面着陸は数十年後だったと思います。
月へ行ったからと言って、それなりにいろいろな発見はあったものの、観測でおおよそ予想が付いていたような事も多かったし、取り立てて大発見というような事は今のところありません。
結局、見栄に現在の貨幣価値で十数兆円も使った結果になり、ソビエトは崩壊してしまい競争相手も消滅した今、火星計画などをぶち挙げる必然性が無いのです。
スターウォーズ計画も縮小ですし、火星くんだりまで言って旗を立てたところで面白い事はあまりないのです。
(国家、特にアメリカにとってはね)
http://wiredvision.jp/archives/200401/2004011902.html
火星計画ではNASAの試算で4千億ドル(日本円だと40兆円ほどになるかな、1年の総収入ぐらいですね、実際に始めればどんどん膨らむのは確実)
とかで、とてもじゃないですが、この不景気(アメリカも似たようなもん)でそんな予算はありません。
ロケット作る前に派遣切りを何とかしろ、という事ですね(あれ?何か変か?)
また、技術的にも厳しいところがかなりあります。
スペースシャトルの理論上の事故率は0.5%で、つまりは200回飛行すれば1回は事故が起きるという計算でしたが、現実には100回ちょっと飛行して2回大事故が起きています。
この確率だとあと数十回のうちに必ず人命が失われる大事故が起こるでしょうし、それは単なる推測ではなく現実に起こるでしょう。
(そんな事もあってシャトルは引退ですけどね)
大気圏を出てるだけでその程度ですから、火星までの長い道のり(往復で1年以上)に何が起きるか分かったもんじゃありません。
今より早いエンジンか長期飛行の安全性とかコストとか、色々な問題が解決しない限り、当面は火星の有人探査は無いでしょう。
私は年代がもう少し上なので、月面着陸でさえ驚愕の事態だったし、よもや日本人が宇宙飛行士になれるなんて事すら、とても想像できませんでしたけどね。
あの頃から考えれば時代は進歩しています。
火星へだって、そのうちには散歩に行けるようになるでしょう。
とは言え、21世紀の未来社会では、車がそのままの形で空を自由に飛べるハズだったのに、現実には全然そんな事はありません。
という事で、火星散歩はあと200年後ぐらいかな?
端的に言えば、「お金が政府から出なくなったこと」です。
http://moon.jaxa.jp/ja/qanda/faq/faq4/discontinuation.html
そもそも、アポロ計画は、金銭的に、相当背伸びをした計画でした。
ソ連との宇宙開発競争のなかで、人工衛星打ち上げ(スプートニク)でも負け、有人宇宙飛行(ボストーク)でも負け、先に月に行かなくては、負けっ放しになります。冷戦下で、弾道ミサイルなどの宇宙関連技術が大きな位置を占めるとい状況です。
その状況で、ケネディ大統領が、「1960年代のうちに人間を月へ送り込む」と言って、相当無理をしてお金をつぎ込んでやったのがアポロ計画です。その結果が、誰もが予測しなかった1969年の月着陸でした。
従って、「月へ行ってソ連に勝つ」という目的を果たせば、計画が縮小するのは、当然と言えば、当然でしょう。
誰が最初に行くか という問題
http://74.125.153.132/search?q=cache:xSMCY_7MCqgJ:asahi.co.jp/50th/terakado.html+%E9%87%91%E9%8A%AD%E7%9A%84%E3%81%AA%E9%9D%A2%E3%82%84%E3%80%81%E8%AA%B0%E3%81%8C%E6%9C%80%E5%88%9D%E3%81%AB%E8%A1%8C%E3%81%8F%E3%81%8B%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%AE%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E7%9A%84%E3%81%AA%E8%A6%81%E5%9B%A0%E3%81%8C%E5%95%8F%E9%A1%8C%E3%81%A0%E3%81%A8%E6%80%9D%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99&cd=1&hl=ja&ct=clnk
>技術的には難しくはないのですが、金銭的な面や、誰が最初に行くかなどの社会的な要因が問題だと思います
火星にも7機着陸してます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%81%AB%E6%98%9F%E6%8E%A2%E6%9F%BB%E6%A9%9F
正直な話、火星へ向かった宇宙飛行士たちが無事に帰ってこなければならないという倫理もネックの一つなのかもではあります。これは暴論の部類ではありますが。
あと、そんなモンに金を使うんならもっと他の事~雇用対策や社会保障に金をまわせというのも実際でしょうね。先の民主党による事業仕分けなんか好例と言えましょう。実際の所、政権側は『官僚の天下り先になっている事業団などに中抜きされる分』を削減したいというスタンスだったんでしょうが、『スパコンは世界一である必要があるんですか?』とか『GXロケットなんて事業性ないでしょう?』とか、そう言った科学振興を棄てて『子ども手当て』に回そうという風に思ってるんだと喧伝されましたし、受け手である我々もそう見ましたし。
全部貧乏が悪いのよ!と言ってしまえばそこまででしょうかねぇ。
でもサンプルリターンは未だでしたね
火星は色々と科学探査の種はありそう。
その前に「はやぶさ」に無事帰ってきてもらわねば。
http://www.jspec.jaxa.jp/activity/hayabusa.html