本文より「図4に示す曲線は、横軸にデシベル値で P / Nをとり、縦軸に式 C / W = log ( 1 + P / N ) をプロットしたものである。したがって、この図は白色雑音があるときの1帯域単位あたりの回線容量を示している。円と点は、誤り率を105ビットあたり1ビットに設定して、pcmとppmのそれぞれの方式で一連の二元離散値を送信したときに対応している。pcmの場合、円のとなりに書いてある数字は振幅レベルを表わしている。」
>この+8dBはいったい何を意味しているのでしょうか。
グラフの実線が横軸をP/Nで log(1+P/N) を縦軸にしたグラフだということは分かりますよね?その実線がシャノン限界を示し、その左側にはプロットすべき点は無く、必ず右側になります。これは横軸がP/Nで端的に言うとノイズ(N)がある環境で強さ(P)で 信号を送った場合に送ることができるビット数を示すグラフです。逆に送りたいビット数に対して必要な信号の強さがノイズに対する比で示されています。
つまり、「これだけの情報を送るにはどれだけの電力が必要か」という傾向を示しています。
この実線の理想曲線の右側にプロットされているのは実際にPCMやPPMでデータを送った場合の値です。
そしてそのプロットは理想的な信号強度よりも8dBも強い強度が必要であるという事を示しています。
逆の言い方をすると「単なるPCMやPPMではない別の方法を採用することによって理論的には8dB低い電力で同じ情報を送ることができる」ということが言えるのです。
これを称して、『これは、もっと適切な符号化や変調システムを用いれば、示されたシステムにおいて8dBの出力利得を得ることができるということを意味する。』とシャノンは書いています。
>また、どうやって測定した・測定できるのでしょうか
具体的な実験装置や環境は不明ですが、「誤り率を105ビットあたり1ビットに」なるような環境で信号強度を強い状態から低い状態へ変化させて情報が送れる限界のP/Nとそのときの情報量をプロットしたのではないでしょうか。あるいは理論的に計算してプロットできるのかもしれませんが、私には分かりません。
ベースバンド信号で、シャノン限界+8dBという効率が示されていますが、この+8dBはいったい何を意味しているのでしょうか。
また、どうやって測定した・測定できるのでしょうか
>アナログ振幅変調がとられていると考えてよいでしょうか
違います。
全てベースバンドでの通信ですね。
>pcmの場合、円のとなりに書いてある数字は振幅レベルを表わしている。たとえば3というのは三進法のPCMシステムである。すべての場合において、正と負の振幅が用いられている。
+1,0、-1の振幅で構成されている3進法のPCM
>すべての場合において、正と負の振幅が用いられている。
ということなので4進法では +1.5、+0.5、-0.5、-1.5の振幅を持っているのでしょう。
>ppmシステムの場合には、パルスごとに離散的に識別できる一連の位置に量子化され、標本化率は1/2Wである。点の横に書いてある数字は、1パルスあたりに取りえる位置の数である。
これもPCMと同様に振幅の代わりにパルス位置でn進法を実装しているシステムですね。
これらの評価はベースバンド伝送路に送られた波形が崩れて受信された波形で元の情報を取り出すことができるかどうかで論じられています。
具体的なイメージとしてはパルス発生器に長い同軸ケーブルが接続されていて終端にオシロスコープが接続されていてその波形で元のの情報が復元できるかどうか評価しています。
http://ednjapan.rbi-j.com/content/issue/2007/02/si/si01.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%91%E3%82%B...
http://www.orixrentec.jp/cgi/tmsite/knowledge/know_eye17.html
pcmとppmのそれぞれの方式で... と書かれている通りではないかと思いますが。
振幅変調(AM)という場合は、キャリア波形があってその波形の強弱へ変調することを指すと思います。受信側ではキャリア波形を検波してその強弱を受け取ることで、たとえば電波のように複数のチャネルでの送受信を実現できます。AMラジオで 1052kHz とかいうのはキャリアの周波数で、その周波数に対して 20Hz ~ 20kHz 程度の信号を乗せることで音声が送信できています。別の言い方をすると、キャリアが 1000kHz 程度あるとき、20kHz の音声信号1波形に対してキャリアの波形は 50個きて、その振幅を取得してもとの信号に戻すのが振幅変調です。
> pcmの場合、円のとなりに書いてある数字は振幅レベルを表わしている。
ということなので、デジタルの数値を電圧値の振幅へ直接(キャリア波形なしで)変換していますので振幅変調とは違います。電圧値が理想的な矩形波で表現されるとき、必要帯域としては無限大となります。
> ppmシステムの場合には、パルスごとに離散的に識別できる一連の位置に量子化され
ということなので、パルスの振幅は一定で、たとえばクロックに対する位相位置として表現されるのでこれも振幅変調ではありません。こちらもパルス波形が矩形波であると考えると帯域は無限大となります。
pcmとppmのそれぞれの方式で... と書かれている通りではないかと思いますが。
振幅変調(AM)という場合は、キャリア波形があってその波形の強弱へ変調することを指すと思います。受信側ではキャリア波形を検波してその強弱を受け取ることで、たとえば電波のように複数のチャネルでの送受信を実現できます。AMラジオで 1052kHz とかいうのはキャリアの周波数で、その周波数に対して 20Hz ~ 20kHz 程度の信号を乗せることで音声が送信できています。別の言い方をすると、キャリアが 1000kHz 程度あるとき、20kHz の音声信号1波形に対してキャリアの波形は 50個きて、その振幅を取得してもとの信号に戻すのが振幅変調です。
> pcmの場合、円のとなりに書いてある数字は振幅レベルを表わしている。
ということなので、デジタルの数値を電圧値の振幅へ直接(キャリア波形なしで)変換していますので振幅変調とは違います。電圧値が理想的な矩形波で表現されるとき、必要帯域としては無限大となります。
> ppmシステムの場合には、パルスごとに離散的に識別できる一連の位置に量子化され
ということなので、パルスの振幅は一定で、たとえばクロックに対する位相位置として表現されるのでこれも振幅変調ではありません。こちらもパルス波形が矩形波であると考えると帯域は無限大となります。
In Fig. 4 the curve is the function C / W = log ( 1 + P / N ) plotted against P / N measured in dB. It represents, therefore, the channel capacity per unit of band with white noise. The circles and points correspond to pcm and ppm systems used to send a sequence of binary digits, adjusted to give about one error in 105 binary digits. In the pcm case the number adjacent to a point represents the number of amplitude levels; 3 for example is a ternary pcm system. In all cases positive and negative amplitudes are used. The ppm systems are quantized with a discrete set of possible positions for the pulse, the spacing is 1/2W and the number adjacent to a point is the number of possible positions for a pulse.
The series of points follows a curve of the same shape as the ideal but displaced horizontally about 8 dB. This means that with more involved encoding or modulation systems a gain of 8 dB is power could be achieved over the systems indicated.
Unfortunately, as one attempts to approach the ideal, the transmitter and receiver required become more complicated and the delays increase.
図4に示す曲線は、横軸にデシベル値で P / Nをとり、縦軸に式 C / W = log ( 1 + P / N ) をプロットしたものである。したがって、この図は白色雑音があるときの1帯域単位あたりの回線容量を示している。円と点は、誤り率を105ビットあたり1ビットに設定して、pcmとppmのそれぞれの方式で一連の二元離散値を送信したときに対応している。pcmの場合、円のとなりに書いてある数字は振幅レベルを表わしている。たとえば3というのは三進法のPCMシステムである。すべての場合において、正と負の振幅が用いられている。ppmシステムの場合には、パルスごとに離散的に識別できる一連の位置に量子化され、標本化率は1/2Wである。点の横に書いてある数字は、1パルスあたりに取りえる位置の数である。
一連の円と点は、理想曲線と同じ形をした曲線を描いているが、水平方向におよそ8dB位置がずれている。これは、もっと適切な符号化や変調システムを用いれば、示されたシステムにおいて8dBの出力利得を得ることができるということを意味する。
残念なことに、理想値に近づこうとすると、送信機と受信機がより複雑になり、遅延が発生する。*3 このような事情があるために、さまざまな要素の間で経済的なバランスが成りたつ点というものがあるだろう。しかしながら、たとえ今日であっても、より複雑なシステムが正当化されえる。
自然というものがいかに人間を嫌っているかということを垣間見せてくれる面白い事実をひとつ。P / Nが両極にあるときに(どちらも実用の範囲にはないのだが)、図4の円や点はより理想曲線に近づいている。
C = W log2 (P +N)/N という関係から、WとP / N の相互の関係が交換(トレードオフ)可能な関係であることがわかる。回線容量を一定に保ったまま、我々は、P / Nを十分に増やすことができれば、帯域Wを減らすことができる。逆に、帯域を増加させれば、回線上の信号対雑音比率を低くすることができる。帯域Wに対して、どれだけのP / Nが必要とされるかをdBで表わしたものが図5である。ここでは、帯域Wを増やすとそれに比例して雑音力N が増えると想定している。つまりN = WNo であり、No は帯域の1ヘルツあたりの雑音力を示している。もしP / Nが大きいときに、帯域を狭くするためには大変大きなコストがかかるということは注目に値する。帯域を半分にすることは、必要とされるP / Nをデシベル換算でほぼ二倍にする。
Unfortunately, as one attempts to approach the ideal, the transmitter and receiver required become more complicated and the delays increase. For these reasons there will be some point where an economic balance is established between the various factors. It is possible, however, that even at this present time more complex systems would be justified.
A curious fact illustrating the general misanthropic behavior of nature is that at both extremes of P / N (when we are well outside the practical range) the series of points in Fig. 4 approaches more closely the ideal curve.
The relation C = W log ( 1 + P / N ) can be regarded as an exchange relation between the parameters W and P / N. Keeping the channel capacity fixed we can decrease the bandwidth W provided we increase P / N sufficiently. Conversely, an increase in band allows a lower signal-to-noise ratio in the channel. The required P / N in dB is shown in Fig. 5 as a function of the band W. It is assumed here that as we increase the band W, the noise power N increases proportionally, N = W N0 where N0 is the noise power per cycle of band. It will be noticed that if P / N is large a reduction of band is very expensive in power. Halving the band roughly doubles the signal-to-noise ration in dB that is required.
通常の質問でするような内容に思えますが。