ボルタ電池ですね。
http://space.geocities.jp/hawkingoirno/mechatoronics/pin_point/v...
亜鉛と銅を希硫酸に浸す。その後電線でつなぐと電流が流れるという仕組みです。
まず、電線でつなぐ前を考えます。
1 亜鉛を希硫酸に入れる。泡を発生させながら、溶けはじめる。
2 銅板を希硫酸に入れる。何も起こらない。
ここで、亜鉛表面では、
Zn+H2SO4→ZnSO4 + H2
という反応が起こっています。これは実は、
Zn→Zn2+ + 2e- (1)
という亜鉛イオンが希硫酸中に溶け出す反応(つまり、電子を亜鉛板内に残してる)と、
2H+ + 2e- → H2 (2)
という、水素イオンが電子を受け取って水素ガスになる反応(水素イオンは、
H2SO4 → 2H+ + SO42- で水中に存在している)
が起こっています。
このままほっておくと、亜鉛が水素の泡を発しながらだんだん溶けていって、なくなっちゃいます。そこでおしまいです。銅はボーっと溶液中にいるだけです。
ボルタ電池として使うためには、亜鉛と銅をつなぎます。
すると、亜鉛から電子が流れ込んできます。この電子は、亜鉛の中の過剰な電子です。
亜鉛の反応は、先ほど書いたものと同じですが、
(1)の反応と(2)の反応の進みやすさに差があるのです。
亜鉛がイオンになる(1)の反応は進みやすい(亜鉛はイオンの方が好き)が、
水素イオンが水素分子になる(2)の反応は進みにくい(水素もイオンの方が好き)。
そこで、(1)はどんどん進むけど、(2)は進みにくくなる。すると、亜鉛の中に取り残された電子は、行き場がなくて不満いっぱいです。そんなときに銅への出口が開くと、
そっちだ!とばかりに銅板へ電子が走ります。
さて、銅表面では、水素イオンが時々銅板表面を触っていきます。このときに、電子がいると、水素イオンは思わず電子を受け取ってしまうことがあります。しかし、また銅板にさわってしまい、電子を元に戻す、ということも起こります。そのため、銅板に変化はありませんでした。
ここに、亜鉛からの過剰な電子がやってきます。すると、電子を受け取ってしまった水素イオン(つまり水素原子)は、電子を再び放出する場を失います。(また触っても、電子がいっぱいで返せない)水素原子は、イオンでない場合にはもう一個電子がほしくなります。そこで、近くにいる水素原子を手をとって、水素分子となり泡になります。
亜鉛表面は、希硫酸へ溶け出すので忙しく、水素イオンに電子を与えるのがおろそかです。また、銅板表面は、電子を吐き出しやすい状態であり、水素イオンカモンと待ち構えています。
しぜんと、水素イオンは銅表面にひきつけられて、電子も亜鉛から電線経由で銅へ流れる方が「楽」になります。この「楽さ」を電位差つまり電圧といいます。
ただ、亜鉛表面でも電子のやりとりは継続して行われているので、亜鉛表面にも泡がつきます。
この表面反応が激しくなると、電圧が低下します。電子の銅板への供給が減るためです。この現象を「消極」といいます。ボルタ電池では、この消極が避けられませんが、今使われている電池はこれを防ぐ工夫がされていて、電圧低下は少なくなっています。
一次元の箱の問題の場合は箱の両端に無限の高さのポテンシャルがあり,その間では
何もポテンシャルがない場合(散乱がない)を考えています.ボルタ電池はそのような
状況からははっきり言って程遠いですよ.不純物だらけで全くの別物.
単なる電気的な力による電子輸送現象と考えるのが妥当でしょう
●半導体>(3)金属結合
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Kenji/5046/bussei2.html#金属結合