放射能を含む水蒸気等の拡散は防止可能のように思えるのですが?なぜしないのですか?
注水に使用してる車には本来、セメント注入用のがあるらしいので技術的には可能な筈では?
そういうことしても無意味なのか?返って危険が増すだけなのでしょうか?
この疑問、意見をまともに聞いてくれそうな
公共かマスコミ等のサイトが有れば教えて下さい。
尚、回答と無関係なご意見等はコメントで、お願いします。
現時点でセメントで固めてしまった場合、熱がこもるので、却って危険な状態になります。
セメントでは熱を逃せないので、燃料棒が溶融してしまう危険があります。
燃料棒が溶融するとメルトダウンに繋がる危険もあるので、まずは冷やして燃料棒が溶融しないところまで持っていく必要があります。
危険が無い程度まで冷えたら、少しずつセメントで固めて地底深くに埋めてしまうというのは、いいアイディアだと思います。
原子力資料情報室からの発信がUstereamで流れています。
http://www.ustream.tv/recorded/13419905
それを文字に起こしているサイトがあるので紹介いたします。
その文字に起こした中から何故冷却をしなければいけないか?を分かり易く正確に説明した所があるので
抜粋いたします。
<なぜ冷却しなければいけないのか>
ところが、全電源喪失事故です。
プラントにつなぎ込まれている電源が止まった。
ただし、原子炉の設計は、非常時には制御棒がダッと入るようになっている。
全号基、運転していたものは制御棒が入ったんです。すぐに。だから、燃料は核反応を停止しています。そこまではうまくいった。
ただ、さかんに、「止まって安全」という表現がありましたが、それは原子力においては成立していないんです。
普通の機械であれば、止まったのなら大丈夫です。
例えば、火力発電所が「止まりました」と言えば、それ以上議論する余地はないんですね。
原子力はそれから、なんです。問題は。
それから(反応が止まった後)、燃料から出てくる熱をずーっと冷やし続けなければ、(被覆管が)熔けてしまうんです。被覆管の表面の金属は1000数百度で溶けるというか、パリパリと割れるんです。そうすると燃料が剥き出しになります。この燃料は2800度で熔けます。冷却しないと、どんどんどんどん壊れてきて、最後には、熔けて落ちる。
<いつまで、冷却し続けなければいけないのか>
では、いつまで冷やせばいいのか。
フルに運転して止まった状態で、その燃料が破損しないようにまで冷却するには1年かかります。
スリーマイル島は、事故の後、2年間冷却続けてるんです。ずっと。
条件とか色々なことによって、(いつまでかは)わかりません。
でも、これは、3日、4日、10日、20日、というレベルじゃない。そんなレベルじゃない。長期にわたって冷却しなければまずい。それが原子炉の中、です。
原子炉の中が今、大丈夫です、安定しています、とは、電力があり、ポンプが動いて、水を循環させて、冷却が成立されています、という状態を言います。冷却がきちんとできず、燃料が水面から露出している状態なんかが仮にありますと、大変なことになるんです。それはご理解下さい。
<3号基、4号基はなぜ放水しなくてはいけないの?>
使用済み燃料のプールについて話します。
プールの中に、使用済み燃料棒がいっぱい入ってます。
ものすごい数ですね。
少ないものでも300、多いのでは1300というのがありますから、平均して700~800。それだけの使用済み燃料がここのプールの中で冷やされていた。
我々はずっと、各原子炉の状況を気にしてました。(原子炉の)冷却は大丈夫か、とみている間に、どうも、使用済み燃料の水度があがってきているようだ、とわかった。
使用済み燃料も冷却装置を持っているんですが、それが壊れて止まって、冷却ができなくなっている。しかもプールの中の水は、地震で漏れた可能性があります。または、水素爆発をおこした時に、プールの下の構造を損傷した可能性もないとは言えない。
10メーターくらいのプールがあったとするとします。爆発も地震もあったので、壁のコンクリートの内側に薄い鉄板が入っているんですが、それがちょっとでも傷つけばそこから水が漏れてくる。そうすると微量の漏洩をずーっと長期にわたって続けていて、それで水が減った可能性もあるんです。
その状態ですと、水を入れる場合は、少なくとも漏れてくる量より、多く入れていかなければしかたない。そうなっていくでしょう。
<放水はうまくいっているの?>
今回、ヘリコプターでやった映像からみますと、被爆しますから近くにいけないわけですね。遠くから散水しますから、このプールにどれだけ入ったかは疑問が残ります。あまり有効ではなかったのではないかと私は思います。
ポンプ車の方が少し有効のように見えました。
しかしながら、想像してみてください。離れた所にバケツをおいて、そこにむけてホースでまく。いったい何割の水が入るでしょう。
発表によるとそれなりに有効であったという。無駄ではなかったし、水は、入っているはずです。ただ、非常に大変で、効率の悪いやり方です。仕方ないです。
<危機は脱したのか?>
今は、とりあえず危機を脱した、という表現になっていますね。
それは水が入ったから、燃料が露出して溶ける、損傷する状態はなくした、ということです。
ではこの状態は、ずっと持続できるか、が問題です。
もし穴があいてれば水位は、また落ちます。そうすると、また水をいれなくてはいけない。繰り返しになるわけです。
そうではなくても、冷やさなくてはいけない、循環させなくてはいけない、温度があがりすぎると水を入れていかなければいけない。
つまり、元に戻りますと。
使用済みであっても、ある一定の熱を出し続ける。それなりに長期にわたって冷やしていないとやはり問題が生ずる。
しかも水素爆発で建物の上部を損壊していますので、使用済み燃料は、むき出しになっている状態です。1、2号基はともかく、3号はプルトニウムが入ったMOX燃料が入っている。非常に厳しい条件下にある。
事故のことを忘れて、常識的に考えますと、燃料プールがあって、そこに使用済み燃料を保管し、その状態で適確にコントロールされていればいいんです。が、建物が屋外に剥き出しになっていて、冷却機能がとまってます。そこで水はちょっと足りないからこちら側から放水する・・・この状態は、ものすごく特別な状態です。
これはご理解いただけると思います。
そういう状態で、ギリギリで維持している。
これがたぶん、これからずーっと続くわけです。
<何号基が一番危険なのか?>
他の号基もそうなんです。結局は、燃料プールはすべての号基、使用済み燃料が入っている。もし、冷却器が死んでいる場合は、、同じく、そういうリスク、危険があるんです。
<電気が通ったら、安心なのでは?>
ということで。現在、電源のつなぎこみをはじめまして、他から持ってきた電気で各プラントに電源を供給しようとしています。そうすると、最初の原因となった、全電源喪失に関しては、ある一定の範囲で復活できるだろう、という希望があります。それが今、一部復旧をはじめている。そういう状況にあります。
しかし、冷却するに必要なのは電源、ポンプ、水です。
その三つがそろっていないと意味がない。
現状は。電気は多少供給ができる。非常にいいことです。
ではポンプは動くのか。
常設のポンプは動くのか、動かないのか、あるいは非常用は動くのか。
ポンプが動いたとして水の供給はできるのかどうか。それをこれからチェックしていくことだと思います。
いずれにしても、炉心、使用済み燃料の冷却をずっと続けていくのが今回の必要なことです。
同時に繰り返し申し上げますが。
1、2、3号基とも、原子炉の中がどの程度損傷をうけているか。つまり、燃料が空気中にでて、原子炉の中で冷却ができない状態で、どのくらい損傷しているか。
それが一番心配なところです。
<最悪のシナリオとは何か>
最悪のシナリオはよく聞かれます。
炉心が熔けているわけです。
そこから言えるとは、(燃料を)冷却できないとメルトダウンします。
熔けた溶融物が原子炉の底に溜まる。そこで止まるかどうか。
冷却ができないと、圧力容器の底を熔かしていきますね。
そういう状況になると極めて危機的な状況です。
圧力容器の底が抜けると、格納容器の床に溶融物が落っこちてしまう。かなり高温・高圧になり、原子炉格納容器がかなりの規模で破損する。大規模な爆発をともなうような破壊も、あり得ます。
放射線についての話も以下に文字おこしという形であるのでご参考までに。
3月19日の原子力資料情報質の中継。崎山比早子さんの解説です。
制御棒は注入されて核分裂反応は起こっていない状態の燃料と使用済み燃料なのですが、
この状態でも崩壊熱は発生し続けるので冷却し続けないと燃料自体が融解して最悪の事態(炉心の融解)を招きます。
余談となりますが、海水をつかってでも冷却していたのは最悪の事態を回避するためです。
#海水を冷却に使用すると配管が塩で腐食しやすくなるため、その原子炉はもう使えません。
#ですから海水ででも冷却するというのは廃炉になるのは覚悟した上で被害を食い止める対応をしています。
制御系の電源を復活すべき工事と冷却のための活動が続いています。
自衛官、消防士、各原子炉関係者、工事関係者すべてが無事であることを祈ります。
聞かなくて良かったです。ただ、水等の放射能汚染等に広がり収束の見込み無さそうで
心配です。回答とコメント下さった方、有難う御座いました。