現代思想は、存在するものを、それをあらわす現われの連鎖に、還元することによって、いちじるしい進歩をとげた。それによって、哲学を悩ましているさまざまの二元論を克服し、これにかえるに現象の一元論をもってしようというのが、その狙いであった。
と、あるのですが、これはどういう意味なのでしょうか?
主にフッサールの現象学もしくはハイデガーの現象学的な存在分析http://www.geocities.jp/ittokutomano/sein.htmlのことを指していると思います。
サルトルにとって「現代思想」とは、存在をそれが意識に現れるままに「現象」として記述することで、抽象的な観念論や唯物論などの古い思考法(二元論)から脱皮できたという意味ではないでしょうか。
サルトルはレーモン・アロンから現象学の洗礼をうけており、「存在と無」もその影響下で著されているはずです。