1)光速より速い物質が存在すると過去へのタイムマシンが可能になるという点について、わかりやすく説明してください。音速を超えても時間をさかのぼるわけではないのに、光速だと何が違うのか、光子というのはそんなに特別・絶対的なものなのか、というあたりをわかりやすく、かつ正確にお願いします。
2)光速より速い物質を観測開始した時点をA、観測終了した時点をBとします。観測された物質は、実はBからAに時間をさかのぼって進んでいたということを観測したことになるのでしょうか。
コメントをまとめましょう。
この時空では、光の速度がこれ以上出せない速度をあらわしていて、質量の無い光子はその速度で移動する。時間は情報の伝搬の様子をあらわしていて、光の速度を上回っては伝えられない。つまり、光速は時間の流れる速さと密接に関係している。
光速を超えて移動するということは、解き放たれた情報を得る順序が逆になることを示している。これは情報を逆転させること(つまり、因果律の逆転)を意味していて、いい替えると過去(の情報)への旅である。
いまは光子がエネルギーを伝搬できるけど質量がない代表選手ですから、現時空の最高速度は光速になります。その他には、重力も情報ですから重力の伝搬も光速。そうすると、重力波をつたえるとされる粒子である重力子(グラビオン)は質量があると都合が悪い、とか。
今回のニュートリノに関しては、ニュートリノの相互作用とか、ニュートリノ振動の詳細とか実験の根幹部分が不明なので、超光速も詳細検討&追試待ちです。ニュートリノが過去へ行けても、我々通常粒子の集合体がまねできるわけではないですし。ニュートリノは相互作用が極めて少ないので、情報を伝えられない→光速を超えて情報が伝達されたわけではない→情報の光速限界は守られている。という解釈もあります。今後に注目というのが現状ですね。
「「相対論で、光速を超えたら時間をさかのぼることになる(光速は基本、超えられない)」とされているのはどういう理論なのか」についての回答をこちらに書かせていただきます。
まず光速は基本超えられない事について。
「速度の合成則」というもので物体が光速を超える事が出来ない事を証明出来るんですが・・・ちょっと難しいので別の方面から説明させていただきます。
動く物体は「運動エネルギー」を持つのですが、このエネルギーも実は質量を持ちます。
「物体の速度を上げる→運動エネルギーが上昇する→質量が上昇する→加速には更なる(≒無限の)エネルギーが必要」
という風に考えて頂ければよろしいかと思います。
もう一つ、「何故光速を超えると時間をさかのぼるのか」についてですが、アインシュタインの相対性理論では「物体が光速に達すると時間は止まる」とされているようです。
よって物体が光速を超える→時間をさかのぼっているのでは?という解釈のようです。
を参照してみてください
こちらの方のブログですと、そもそもこの発見、実は間違いではないか?やはりタイムマシンの制作は不可能である。というものです。
それから物質が「光速」に達するには無限のエネルギーが必要とされていることから、物質は光速より速くなる事は出来ない、という点で特別視されているんだと思います。
山本弘さんの記事は回答にしていただいてもよかったくらいです(質問自体が間違っているかもしれない、ということ自体、非常に有益な情報ですので)。
ただ、一般的に「相対論で、光速を超えたら時間をさかのぼることになる(光速は基本、超えられない)」とされているのはどういう理論なのか、ということもご教示いただければ幸いです。
新聞等のメディアは専門的な分野を、記者自身が理解できていない
まま、それっぽく記事にしてしまうことがあります。
記事としては良くできているので、知らない人は、間違った主張を
真に受けてしまうことが多そうです。
すごい横な自論で恐縮ですが、「光速を越える物質」が存在すると「自分が目に見えるものが"未来"のものになる可能性がある」んじゃないかなー、と僕は理解しています。
目に見えるものは基本過去のものです。分かりやすい例だとアンドロメダ青雲なんかは光の速さで青雲の"絵"が地球に届いているわけです。
それが、光速を越える物質が存在して何光年も先からそれが届いた場合、理屈上「未来の絵」が届くことになってしまう。光速を越えるってそういう矛盾が生じるからタイムマシンなんて話になるんだと思ってました。(相対論かんけー無い話です、すいません)
今現在、アンドロメダから光の速度で情報がやってきます。超高性能な望遠鏡で、その光の中を拡大したとしましょう。すると、まるで地球のような惑星が有って、そこで青年が結婚式を挙げているのが見えます。そのまま見ていると、「結婚式がつつがなく進行している」のがわかります。
では、約200万光年のかなたへ「今」移動すると。その惑星は、猿の支配する惑星、いやさっきの結婚式から200万年が経ち、似ても似つかぬ生物が闊歩しているかもしれません。
さらに、200万年タイムスリップして、青年の結婚式会場に行ってみましょう。(地球では人類が歩き始めたくらいですが)失礼ですが、この結婚式会場から宇宙船で地球にむかうことにします。青年が花嫁に口付けした瞬間にスタートです。(地球の結婚式となぜか同じ)
はじめは宇宙船は光より遅いので、結婚式会場に向けた望遠鏡からは、結婚式が進行しているのが普通にみてとれます。宇宙船は加速を続けます。すると、だんだん結婚式の進行がゆっくりになってくるのがわかります。光の速度で映像が届けられているので、宇宙船が届く映像から逃げているからです。
テレビを考えてみましょう。1秒間に30コマの絵を続けて見ると動いて見える、というのがテレビの原理です。このテレビと同じように結婚式会場から絵が届けられると、1枚受け取ったあとに、30分の1秒後に2枚目が来ます。しかし、宇宙船はすでにかなり速く移動しているので、先に行っています。2枚目が宇宙船に届く時には、追いつくまでの時間差の分遅れてしまいます。これが続くので、間延びしたテレビ→スローモーションになるわけです。
実際には、連続の映像ですが、同じ原理でゆっくりになっていきます。
さらに宇宙船は速度を上げます。テレビの1まい1枚の画像を受け取る間隔がどんどん長くなっていきます。そして、ついに次の画像が届かなくなってしまいました。
おや?と思って外を見ると、さっき見た画像が宇宙船のほんのちょっと先を「ほとんど同じ速度で飛んでいます」よーくみると、ちょっとずつ遠ざかってる気もします。
光速の99.99999%あたりだと、結婚式の画は、花婿が花嫁を御姫様だっこして固まっていて、花嫁が投げたブーケが空中に静止している、そんな感じになります。
さて、この宇宙船。非常に高性能です。ここからさらに加速を続けます。
すると、さっき宇宙船の前を飛んでいたテレビの1枚が次第に近づいてきます。テレビの映像は光の速度で飛んでいるのですから、宇宙船は光速を超えました。結婚式を眺めると、なんと、花嫁の手元にブーケが戻ってこようとしています。
外を見ると、さっき見たテレビの映像に次々に宇宙船が追いついて、抜いていきます。結婚式は逆戻りを始めました。口づけが離れて、ベールをかぶせて、指輪を抜いて、ヴァージンロードを後ろ歩き・・・・
時間が逆転しました。宇宙船は過去へ向かって進んでいます。いや、過去の情報へ向かって進んでいます。
因果律とは、原因があったのち結論を得ることですが、宇宙船は過去の情報へむかって驀進中です。
おや、青年が後ろ向きでおしゃれなバ-に入っていきますね。後ろ向きで座ると、メモを取り出して見ています。一人の女性が後ろ向きで青年の横を通り過ぎる時に、そのメモを取って行きました。おや?さっきの花嫁ですね。
我々は、因果の逆転をみたわけです。因果の逆転は、過去への旅という解釈から、過去へのタイムトラべルという人もいます。が、実際には過去の情報への旅といえます。この時空では、事象と情報は同じとみなすので、過去への旅といってもいいかもしれません。
ということで、光の速度をこえるということは、過去へのタイムマシンのようなものと言われているのです。
その理論で言うと、音速を超えた場合には過去の音データ情報へ向かって驀進することになりますね。それと光速との違いは何でしょうか?
光速というのは、それ以上速いものがないという記号なのです。
(重力の強さも時間の速度に関係していて、地上の方が高度10000mのジェット機より進み方が遅い。こっちの概念はむつかしいです)
情報を届ける最も速度の速い物を基準として時間を考えます。音だと、先に光で情報を得ることができますから。花火などは、パッと光ったことで、開いたことが分かり、そのあと音がドーンと聞こえてきます。音がかき消されても、すでにパッが見えているので花火が開いたことはわかっています。つまり、「花火が開いた」という情報はすでに得ています。ここで、サイボーグ009に加速装置で運んでもらって、音から逃げてもパッは見えてしまいます。光の特殊性は、それより速い物がないというところにあります。
では、光速を超えたタキオンがもし本当に観測されたのだとしたら、それは「速さの限界」の更新なのか、「速さの限界」を超える物質があるけれども「限界」そのものは更新されないということなのか、どちらで解釈すればいいのでしょう?
(たけじんさんのコメントをベストアンサーにしたい……)