誤りがあったら教えてください。
ブラッドリーの方程式は、
sinβ=V/C*sinα
であり、βが光行差です。この方程式は時空間が、
t’=t
x’=x
y’=y*√(1-V^2/C^2)
z’=z*√(1-V^2/C^2)
と変換されなければ、成り立つことはありません。この変換式は、高速移動に伴う物質の収縮の効果を表す式です。高速移動により、望遠鏡が進行方向へは変化せず、上下左右方向へ√(1-V^2/C^2)収縮した様に観測される為、望遠鏡の角度が変化し、ブラッドリーの方程式が成り立つのです。
すみません、何か画期的なことが書いてあるのでしょうか?
特殊相対論の光速度一定と、系外観測者からみた光速度と、移動観測系からみた光速度から、距離の圧縮を求めるというのは、なにか特別なことなので しょうか。
よくわからないので、素人にわかるように説明してください。
星を望遠鏡で見る場合、実際に星のある方向に望遠鏡を向けても、その星は見えないことが知られています。少し地球の進行方向に望遠鏡を傾けてやらないと、その星は見えません。
観測者Aの最初の位置をOとし、速度VでQに移動します。星の位置をSとします。SからOQの延長線上に下ろした垂線の足をJとします。望遠鏡をOSとします。つまり、望遠鏡は星に接していると仮定します。望遠鏡もOからQに移動します。この時、星からの光はSQを進み、上手に望遠鏡を通り抜けて、Q位置の観測者Aに届きます。OS=Cキロメートル、OQ=Vキロメートル、角SOQ=θ、SQ=√(C^2+V^2-2CV*cosθ)、SJ=C*sinθ、QJ=C*cosθ-Vと設定します。角SQJ=α、角α-角θ=角βと設定します。
望遠鏡が短ければ、星は常に角αの方向にあり、望遠鏡はO位置で角α傾けることとなります。しかし、それでは望遠鏡が移動するので、星からの光は上手に望遠鏡を通り抜けることは出来ません。傾きを角θにしなければなりません。この実際の星の方向(角α)と、望遠鏡を傾ける角度(角θ)の差(角β)を光行差と言います。
光行差は、ブラッドリーの式
sinβ=V/C*sinα
で表わされます。上記の設定で、ブラッドリーの式を導きます。
sinα= C*sinθ/√(C^2+V^2-2VC*cosθ)
sinβ= sin(α-θ)= sinα*cosθ-cosα*sinθ(公式より)
= (C*sinθ/√(C^2+V^2-2VC*cosθ))* cosθ-((C*cosθ-V)/ √(C^2+V^2-2VC*cosθ))* sinθ
= (sinθ/√(C^2+V^2-2VC*cosθ))*(C* cosθ-C*cosθ+V)= V* sinθ/ √(C^2+V^2-2VC*cosθ)
故に、sinβ=V/C*sinα
と、ブラッドリーの式が導かれます。
しかし、この距離設定は、常識的に考えるとおかしな点があります。AはVキロメートル/秒でOQ移動しました。OQ=Vキロメートルなので、光は1秒かけてSQを進みAに到達しました。光の絶対速度はCキロメートル/秒なので、SQ=Cのはずです。それが、ブラッドリーの式では、SQ=√(C^2+V^2-2CV*cosθ)と設定されています。つまり進行方向は距離設定に変化はありませんが、縦方向には空間が収縮した様に設定されています。
収縮する前の星の位置をS’とし、S’から下ろした垂線の足をJ’とし、SからS’J’に下ろした垂線の足をRとします。縦方向には、S’J’がRJ’に収縮しました。S’J’=C*sinα、RJ’=√(C^2+V^2-2CV*cosθ) *sinαなので、
縦方向の収縮率=√(C^2+V^2-2CV*cosθ)/ C
です。垂直方向は、cosθ=V/Cなので、
収縮率=√(C^2-V^2)/C=√(1-V^2/C^2)
です。
従って、高速移動に伴い時空間は、
t’=t
x’=x
y’=y*√(1-V^2/C^2)
z’=z*√(1-V^2/C^2)
と変換されています。これは高速移動に伴う物質の収縮の効果として、時空間が変換される第三変換式と同一式です。ブラッドリーの式からは、高速運動により空間が縦方向へ√(1-V^2/C^2)収縮した様に観測されることが分かります。
マックスウェルの方程式では、電荷を帯びた物質同士が静止して電磁波を交換し合っても、相対的位置関係を変えずに、同じ方向へ同じ速度で移動しながら電磁波を交換し合っても、その間に生じる電磁力の強さは同値となります。電磁力の強さは、物質間の距離の2乗に反比例します。L離れた物質同士が、速度Vキロメートル/秒で移動しながら電磁波を交換し合うと、電磁波の往復距離は次の様になります。
電磁波の往復距離は、電磁波が進行方向に往復した場合2L/(1-V^2/C^2)、縦方向に往復した場合2L/√(1-V^2/C^2)となります。従って、速度Vで移動すると、生じる電磁力の強さは変化し、おまけに方向によってもその強さは異なると思えます。
しかし、現実には速度Vで移動しても、物質間に生じる電磁力の強さに変化はありません。そこで、物質が速度Vで移動しても、両者間を行き来する電磁波の相対速度は不変であり、常に2L/Cの時間で電磁波は往復する。その為に、生じる電磁力の強さは一定であると結論付ける必要がある様に思えます。
物質は速度Vで移動すると、進行方向に(1-V^2/C^2)、縦方向に√(1-V^2/C^2)収縮します。その為、電磁波の往復距離は、進行方向の往復距離=2L(1-V^2/C^2)/√(1-V^2/C^2)=2L、縦方向の往復距離=2L√(1-V^2/C^2)/√(1-V^2/C^2)=2Lとなります。どの方向に往復しても、静止時と同じ2Lとなるので、生じる電磁力の強さは静止時と同値なのです。
ただ、一々電磁力の相対速度と物質の収縮率を求めて、生じる電磁力の強さを計算することは困難です。どうせ静止時と同じであるなら、電磁力の相対速度は一定で、物質も収縮しないと仮定し、マックスウェルの方程式をそのまま使用して、計算した方が合理的です。この思考方法が、[光速度不変の要請]です。
半径Cキロメートルの球体の鏡があるとします。その鏡はx^2+y^2=C^2と表されます。中心から発した光は、鏡に反射して中心に戻ります。その時間は静止時には2秒です。速度Vで移動すると、鏡は上記の通り収縮します。光が反射した点を結ぶと、X^2/C^2+Y^2/(C^2-V^2)=1の楕円となっていることが分かります。光は楕円の焦点から発し、楕円上の任意の1点で反射し、もう1つの焦点に戻ります。この距離は楕円の公式より常に2Cで、往復に要する時間は2秒です。従って速度Vに関係なく、光は同時に戻って来ます。
即ち、V慣性系の円を静止者が見ると、縦方向に√(1-V^2/C^2)に圧縮された楕円と見えます。つまり、V慣性系では、空間が縦方向に√(1-V^2/C^2)圧縮されます。その場合にのみブラッドリーの光行差の方程式は成立するのです。
系外者から見た光の速度は、√(C^2+V^2-2Cvcosθ)キロメートル/秒です。移動観測系から見た光の速度は、上記の通り(C-Vcosθ)キロメートル/秒です。物質は速度Vキロメートル/秒で移動すると、1/√(1-V^2/C^2)倍重くなった様に振舞います。物質の変化は、それを構成する基本粒子が移動し、結合離反を繰り返すことで進行します。粒子自体がこの様に動き難くなると、物質の反応速度は√(1-V^2/C^2)倍と遅くなります。するとどうなるでしょうか。
自分の反応速度が√(1-V^2/C^2)となったとします。私は√(1-V^2/C^2)の速さで動く様になります。他の人を見ると速く動いています。あたかも、他の人の1秒は√(1-V^2/C^2)秒となった様に感じます。これを、時間の主観的変化と呼びます。これに、物質収縮による空間の縦方向への√(1-V^2/C^2)の主観的収縮の効果を、系外者から見た光の速度√(C^2+V^2-2Cvcosθ)キロメートル/秒に加味すると、移動観測系に居る者には光の速度は、(C-Vcosθ)キロメートル/秒と観測されるのです。従って、両者の差の原因は空間の収縮のみではなく、このことから空間の圧縮が求まる訳ではありません。