旅行中にバザールや市場を見に行くと驚くほどの差がありました。
なるべく具体的に教えて頂けると幸いです。
差が生まれる筈はないのに差が生まれているという現実について疑問を持っていますので、品目については東南アジアとなるべく差の生まれにくい作物や時期を仮定して頂けると幸いです。
一応、自分なりにも考えてみたのですが、農薬などについては国際市場がある為基本的には一物一価の原則があり差はないと思います。また、人件費についても最近はどんどん機械化が行われています。初期投資コストがまだ高いのは分かりますが、途上国についても人件費が発生しますので言うほどの差にはならないのではないかと思っています。
気温についても日本では一期しかできないかもしれませんが、少なくともその良くできる間くらいは東南アジアよりも流通コストの面で有利ですし安くなっても良い気がします。
このように考えると、一体何がここまでの差になっているのか気になっています。
先ず、為替格差があります。
日本の信用によって円は比較的高く評価されています。
国としてインフラや社会制度や人的資源の質など、総合的な評価が為替に反映されます。
金銭的な生産力の大きい国ほど高く評価されると言っても良いでしょう。
もちろん、軍事力や資本の蓄積なども評価対象です。
東南アジアの諸国はインフラ整備一つとっても弱い。
例えば工場を一つ建てるとして、必要な電力や交通網がネックになる場合が多くあります。
人件費が安くなければ工場誘致も難しい。
教育水準が低く、人材確保に支障が出る場合もある。
農産物の価格は工業製品に比べて安く、その稼ぎは天候にも左右され、不安定で比較的少ない。
農業立国は不利な場合が多いのです。
そうかと言って、インフラ整備には膨大な資本が必要。
まともな道すらない村の集合体のような国も多いのです。
現金収入が少なければ農産物の価格も低くなる。
需要はあっても資金がなければ相場は上がりません。
輸出可能な換金作物はプランテーションなどで生産が不安定ですし、輸出するにもインフラの整備が必要で、日持ちのしない作物は現地で安価に売られる運命です。
現在、東南アジア各国では、かなりのスピードで工業化を進めている最中です。
人件費も徐々に上昇している。
日本への輸入で稼ぐ企業は徐々に稼ぎが目減りしています。
少しずつですが、物価の差は少なくなっています。