高校歴史の副読本には、系図があり、将軍の番号が振ってあります。それを見て、この質問を投稿します。
人によるでしょ。庶民からすれば今の上様が何代目かなんてどうでもいいような気もするし、幕府の役人で記念行事とかを仕切るか係とか、歴史まとめる係の人は知ってるだろうし、教養として知っておくべき常識だとかを求められる立場の人は知ってただろう。
上様におかれましては、おそれおおくも・・云々。当時の常識では「●代将軍凹×」などと言う言葉は口に出すのも憚られる・・つまり下手に言葉にすれば不敬罪で、下手すると死刑ですね。御用学者は知っているし担当の役人は知っているけど、大名家の当主でも知らない人がいたはず。つまり、そういうデリケートな配慮が必要な「高貴な人」に対する扱いなワケです。接待役に任命された大名が上役に袖の下贈って教えてもらう類の知識に近い。藩の儒学者には知っているものがいても、現場の大名は知らないかもしれないのです。そういう情報を書き残す事も場合によっては危ない。絶対君主制の武断国家だったのですから。
口に出したり書いたりを憚る、というのはあるかもしれない。ただ、代替わりしたことは周知されるわけで、別に何代目なのかが秘密情報という類のものではない気がします。100年前の年号がなんであったかとか、東海道の宿場町を順に言えってと同じで、必要がない人にとってはどうでも良い情報、ということなんじゃないですかね。
上様のお名前を口にするのは、かなり危ないというのは周知の事実。何代目かと言うところは、その時の上様のお名前と密着している情報で、非常に微妙なところです。勿論、決して喧伝される類の情報ではない。当時の政権内部の茶坊主クラスが取りはからった類の情報だって事は言える。人の名前だけでなく、全ての言葉には言霊が宿るって本気で信じていた時代ですから。つまり、●代目を呪う人は少なくするべきで、将軍の名前はおろか、何代目かという事さえ秘匿されたのではないかという形跡があるのです。そういう部分は、記録されない、決して記録される事のない、一部の人だけが知る常識でしょう。
ご健在の人に対してご尊名を口にしたりn書いたりするのが無礼とかおそれ多い、ってことと今の公方様が何代目なのか、って情報の取り扱いとは直接関係ない気がするのです。勿論、代々将軍の名前がずらっと列記された書き物が広く流通するってことはないと思うのですが、新しい人が就任した時には、民衆にもそれなりに下知されるでしょうから、「何代目なのか」ってことは、別にお役人に聞かずとも物好きな人は知ってる情報ってことじゃないのかな、と思うのですが。
恐れ多くて考えることも許されないということなのですね。ありがとうございました。
室町将軍は、15代で終わっていますが、江戸時代は、室町幕府は15代まで、という意識はあったのでしょうか。そこも気になります。数えたりはしないのでしょうか。
とりあえず、正月に日本外史を読んでみて、そういう概念があったか見てみます。
余裕があれば徳川実紀を探してみます。
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