地球を飲み込めるほどの大きさのブラックホールが、地球どころか太陽系自体に近づいて来れば、その重力の作用は必ず諸惑星の軌道を乱します。
過去数百年に渡って太陽系の惑星軌道は精密に測定され続けていますが、そのような軌道の乱れは一切観測されていませんので、太陽系近辺にそのようなブラックホールが全く存在しないことは100%確実です。
また、この先に近づいてくることがあったとしても、惑星軌道の観測により、実際に飲み込まれるより何千年も前に接近を知ることが出来ます。
観測できないほど小さなマイクロブラックホールが存在する可能性はありますが、もしそのような小さなブラックホールが存在するとしても、地球のような惑星より太陽のような恒星に落ちる可能性のほうが遥かに高くなります。
そのようなマイクロブラックホールがこの宇宙にたくさんあるなら、その衝突による恒星の爆発・消滅が頻繁に観測されるはずですが、そのような事実はありません。可能性としてはほぼゼロに近い話となります。
あり得ない訳ではありませんが、確率的にはほぼ無視し得る程度だと思います。
星を飲み込む規模の大きなブラックホールは十分に重いので、なんらかの星系の核となっている可能性が高く、地球の近くをフラフラと移動していることはまず無いでしょう。近づいてくると十分に観測できると思います。
観測できない大きさのマイクロブラックホールが地殻内軌道に捕われて地球を食い尽くす、と言う話もあったりしますが、そんなブラックホールは低速なので、発生して地球に到達するまでに量子的に蒸発しない状況であることもまた難しいと思います。