『ヨーロッパ(もっと最近では西欧)文明が異常なほど激しく変化することは、その最も際立った特色である。休むことを知らない西欧世界は、例えば中世時代にはじめて「古典的」な可能性を持った生活スタイルを努力して作り出したかと思うと、大きな災厄に見舞われて、その特定の社会、文化の秩序が捨て去られてしまう。すると、厄災の時期が過ぎてから、「古典的」 な可能性を持った新たな型が出現し、結局はこれもまた同じ運命をたどる。このような具合に、自然に変転が繰り返される文明は、世界でも例外的だった。』
世界史 上 (中公文庫 マ 10-3) 文庫 – 2008/1/25
ウィリアム・H. マクニール (著), 増田 義郎 (翻訳), 佐々木 昭夫 (翻訳)