「林檎殺人事件」の歌詞は、いろいろ謎が多いと思います。
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=56817
児斗玉文章(ことだまふみあき)さんの「林檎殺人事件の謎」の説は面白いと思います。
http://kotodamaxxx.blog.bbiq.jp/gold/2013/02/post-2ac1.html
ですが、「人力検索はてな」のみなさんでしたら、この解釈を上回れるかも、と思ったので質問します。
自分には「質問者から」に示す16の疑問があります。
ことに[13]は、自分にとって大きな謎です。名解釈、珍解釈、お待ちしています。
※回答は9月3日(木)21:00-21:59に。22:00以降に締切。小説風回答歓迎。その他の注意は「質問者から」に。
9/3 21:20 執筆開始
捜査員は首をひねっていた。
リンゴが落ちているのだ。犯行現場はクリーンルームである。BSL最高レベルの無菌室なのである。
厳重に管理された国家レベルのセキュリティを誇る場所なのだ。
雑菌まみれのリンゴが落ちていてよい場所ではない。
とにかく、密室殺人と言えば探偵の登場が望まれる。
ただでさえ、良質なミステリ原案不足な昨今。
探偵を現場に投入することによって、そのドキュメンタリー的な状況をドラマにして視聴率を取らなければならない。
そして、探偵が登場する。
パイプをくわえた探偵だ。
部屋中にスモークがたかれ、演歌が流れる。
通称マドラス探偵が、やってくる。マドラスといえば波止場でパイプで、縞々シャツで、船を結ぶ奴に片足を載せるというのだ。
スモークの中で見え隠れするリンゴはまるで霧に浮かぶようだった。
マドラス探偵は石原裕次郎にあこがれていたのでパイプなのであった。
「腑に落ちる、腑に落ちない、腑に落ちる、腑に落ちない……
ふにふにふに……」
探偵は何かを唱え出した。彼一流の探偵法なのである。
花占いのように、パイプから、葉っぱを取り出して床に散らせていく。
探偵はリンゴを手に取った。
「ふむ。このリンゴ。歯型と爪跡が付いているな。
爪跡は女性のようだ。
このリンゴを巡っての争いとなったようだ。
まてよ、このリンゴ。
歯型がついているな。
しかもところどころかけている。三か所ほど。
虫歯で歯がない奴が噛んだのだろう。
そしてこのリンゴからはリンゴ以外のにおいがする。
これは春日井のハーブキャンディーのにおいだ。
きっと犯人はハーブキャディー好きに違いない」
「警部!」
「どうした!?」
「そういえば、つい先ほどまで公務執行妨害で身柄を拘束していてさっき釈放したばっかりの怪しかった男が春日井のハーブキャンディーを要求していました」
「それだ! 連れてこい!!」
「いえ、それが釈放してしまって」
「ききこめ! 張り込め! 尾行しろ!
いや、まて。おびき出せ。
この場所まで、ハーブキャンディーを少しずつ、そうだな、1m間隔でハーブキャンディーを置いておけ。そしたらここまでおびき出せるだろう」
「ナイスなアイデアです!!」
「よし! 暗かったら怪しまれるからな。
電気を消して、待機だ!」
探偵「俺は暗い所が苦手なんだ~! 気を失ってしまう~怖すぎて~」
「探偵を運び出せ! 犯人が来るまでにな」
「わかりました!」
犯人「ハーブキャンディーがこんなに落ちているとは……。
得した! 得した!」
そこまでだ!「刑事と警部が犯人に飛び掛かった!」
わー!! 捕まえるな~ 捕まえるぞー!!
「さあ、正体を見せてもらおうか」
探偵が大男のかぶっていたマスクをとった。
「あ、あなたは! 石原裕次郎さんの物まねでおなじみの……」
「そーです、わたしが変なおじさんです」
だっふんだ!
take2
そこまでだ!「刑事と警部が犯人に飛び掛かった!」
つかまえろー! わー捕まったー。
「どうしてリンゴを残したんだ?」
「リンゴ? ああ、禁断の実のことか」
「リンゴじゃないのか?」
「ここがどこだかわからないのか?」
「バイオセーフティレベル最高の実験室だが?」
「そんなところにリンゴが落ちているわけないだろう」
「じゃあこれはいったい……」
「パンドラの箱が開いたのだよ」
「イブはアダムを身ごもり、そしてイブはリンゴをも実らせた。
そして、今この時を持って、リンゴは野に解き放たれた……」
「さっぱりわかりません」
「俺もー!!」
すいません。30分ではこんなもんです。
自分の思う16個の謎は以下です。
[01] なぜリンゴが現場に落ちていたのか?
[02] なぜ捜査一課や鑑識課員は頭をひねっていたのか?
[03] 「霧に浮かんだ真っ赤な林檎」とは?
[04] なぜ警察ではなく探偵の出番なのか?
[05] なぜ紙巻煙草ではなくパイプなのか?
[06] 「フニフニ」とは何?
[07] なぜ「男と女の愛のもつれ」と断定できたのか?
[08] なぜリンゴの歯形から虫歯とわかったのか?
[09] なぜキャンディ好きだとわかったのか?
[10] なぜある男が犯人だと信じたのか?
[11] どうやって殺人現場におびき出したのか?
[12] なぜ夜もしくは暗いところにおびき出したのか?
[13] なぜ探偵は失神したのか?
[14] 探偵は結局、どうなったのか?
[15] 犯人は結局、どうなったのか?
[16] 犯人は結局、誰だったのか?
いちおう自説も提示したいと思いますが、[01]~[16]の謎の大半の解釈を放棄した答えです。
また、とても「これしかないと確信した」レベルの答えではありません。
ですので、皆様の答えをぜひ伺いたいです。よろしくお願いいたします。
今回は誰をベストアンサーにしようか、悩んだのですが、
・「歌詞はシリアスなものではなく、何かコミカルな芝居的なものを描写したもののように思える」という視点があり
・そのことを自分とは別の形ながら、作品として示していただいている
という点を高く評価し、ぐらん娘。様に差し上げたいと思います。
鎮守の森の大楠にもたれていたユミが、ふと思い出したように聞いた。周りは森特有の霧が漂っている。
「ん?」
「さっきのリンゴあめ、どうした?」
大楠の横の崩れた石灯籠に腰かけていた僕は、右手を見る。さっき齧っていたはずのリンゴあめが無くなっている。
「あれ?無い」
大楠からゆっくりと離れていくユミは、僕を見ていない。その視線は、小さな祠に向かっていた。
「どうした?ユミ。リンゴあめがどうかしたのか?」
祠を指差すユミの手は、なぜか震えている。
「あ、あれ。ケンのリンゴあめだよね」
ユミの声はかすれていてほとんど聞こえない。僕は、祠へゆっくりと近づいて行った。
その祠は、扉が開いていて、薄暗い中から何かが飛び出している。森は暗くて、良く見えない。
「ケン、気を付けて」
ユミの声が聞こえた途端、僕の背後からオレンジの光が差してきた。その光が、祠を照らした時、ドォォォンと花火の音が轟いた。
動けなくなった僕に、ユミが飛びついてきた。再び周りが明るくなった。
目の前には、小さな祠に横たわっている浴衣の女性が、僕に向かって手を差し出しているのが見えていた。花火の赤い光で、浴衣は血に染まったように見えていた。花火の明かりが消える寸前に、僕の目に焼き付いたものがあった。
彼女の目に刺さっている、僕が齧ったリンゴあめだった。
ここまでで、時間切れ。
※探偵は、住職とそのお友達の少年。少年は「ハッカパイプ」をくわえているのです。
※※少年は、境内の猫がお友達。その猫は「ナゾ」と名付けていまして。その猫には子供がいまして。
→ 猫の「ナゾ」が、「ナゾの子」を呼んでいると。 バカバカしいですが、ナゾがナゾ呼ぶという。(あ、怒らないで)