まず言っておきたいのですが、「著作権があること」と、「サイトの利用規約は運営者に定める権利がある」こととは、直接関係がないですよ。
その上で。
(1)学校が著作権を持つこと。「学校」は著作権を持てるのか?
著作権法上で「職務著作」という考え方があり、その上で学校(公立学校)は当然、著作権の主体となれると考えられます。
職務著作の詳しい説明についてはこちら。
http://www.chizai-furukawa.jp/article/14147808.html
① 法人等の発意に基づき創作された著作物であること (学校がつくれといった文である)
② その法人等の業務に従事する者が創作した著作物であること(学校の業務にたずさわる先生が書いた文である)
③ その法人等の職務上創作した著作物であること (仕事で作った文である。その文章をつくることも給料やボーナスや査定という学校のシステムの中にふくまれている。)
④ その法人等の著作名義で公表された著作物であること (学校の名前で公表される文である。)
⑤ その法人等内部の契約や就業規則等に別段の規定がないこと (契約上学校のものとしても問題がない。先生個人の文章にするはずだという約束はしていない。)
(2)著作物なのかの判断:公立学校のWebサイトの目的は公開情報を知らせるためなのでそれは著作物にあたるのか?
記事のタイトルなど、事実でしかないものをつなぎ合わせ、だれが作っても同じになる程度に短いものは著作権を持ちません。
「●月●日は運動会です。持ち物は、弁当、水筒、体操服です。3時に終了するのでおむかえをおねがいします」
などでは著作権はないだろうといえますが、判断は最初に著作権者、次に法廷にゆだねられます。
それほどみじかくない文章には、作者の個性が出てしまうため、著作権が生じます。
学校独自の特徴的な指定が入ってくるかもしれません。たとえば九州の学校で「当日の火山灰に備えて先日おしらせした●●を持ってきて下さい。みんなでつかいます」など。
なお、各新聞社のサイトでも、記事本文に著作権はあるとして扱っています。
(3)校歌の著作者は学校なのか:Webサイトに載せている校歌の音声は作詞作曲者演奏者が著作者ではないのか?
著作権者は一つの著作物に複数あることがあります。歌であれば、実演家である歌手にも、作曲家にも作詞家にも著作権があり、全員の合意が必要です。
その上で、著作「人格権」のほうはどうやっても移動できません(作曲者が学校であると表示することは、職務著作として当時の音楽の先生がつくったのでないかぎり、不可能)が、「著作複製権」はお金で譲渡できます。
校歌は「うちの学校の名前をいれてつくってください」と依頼してお金も払ってつくってもらっているため、社会通念上、学校が成果への著作複製権をうけとっているはずです。(本当のところは、訴訟になったときに当時の契約書などを見ないといけませんが)。なお、校歌のような特定の場所でしかつかわない歌は、JASRACに委託しないことが多いです。
(4)効力はあるのか
転載禁止やリンク禁止などといったサイト規約にも一定の効力があるでしょう。それは、個人ブログなら「著作権が~」「いや、いったん公表したのに~」と解釈の余地がまだ大きいですが、
公立学校公式サイトの場合では、著作権があるからだけではなく、公務執行妨害・業務妨害、不正競争防止法、その他の一般不法行為(詐欺防止)、などの多数の法律がからみあってきます。
要するに「学校が困るといっている」のだから、その「困る」を上回る社会要請がないかぎり、やってはいけません。
もし個別にリンクが必要になることがあったなら(たとえば、同窓会サイトをたちあげて、母校へリンクを貼りたいときなど)、著作者である学校にめんどうでも了承をとるのが筋です。適切な理由のないリンクは個人ブログでも迷惑におもうことがあります。
※ただし、質問者さんのおっしゃるとおり、おかしい部分はあります。
(1)~(4)の質問はどの学校でもどの教員でもしっかりこたえられるべきなのですが、このようなしっかりした答えを学校側から聞いたことはありません。リンクポリシーの表示もいい加減な場合が多いです。
学校側は今の著作権がどうなってるかなどをいちいち確認するヒマがありません。そもそも、義務教育の学校では、「学校職員」を別に雇うことがないため、先生は数年すると転校のように居なくなります。
そして、多くの学校サイト運営ポリシーは「ITに詳しい教員がたまたまその年に配属されるかどうか」によって全く違います。負うた子に教えられる程度の先生がいっぱいいます。
この状態は、おかしいのですが、文部科学省が戦争敗戦で教科書黒塗りさせられて以来、非常に無能ですから、子供への教育福祉がしぼられているので、しばらくかわりそうにありません。
漢字検定とか英語検定より前にやることあるだろーと私もおもいます。
→主張するのは自由なので、とりあえず書いているだけですね。
「すべて」の法的根拠は希薄だと思います。
「無断リンクを禁止します」
→法的には禁止する権限は全くありませんね。どのようにリンクを張ろうと張る側の自由です。
ただし、そのリンクで学校に損害を与えた場合は損害賠償の責任が生じるかも知れません。
~に関するすべてと書いた場合法律ではどういう解釈なのか疑問です
幅が広すぎてわかりませんね
とりあえず書いているだけという印象を強く受けます
無断リンクについては具体的にどういう損害があるのかあまり想像できませんが
例えばアダルトサイトからリンクを張ってそのサイトと関連があるように誤解させるようなリンクはやめてくださいという主張なら理解はできます
4号さんのお話とかでちらほらでている「リンク」についてはいくつか種類があります。
(1)メールやラインなどの非公開やりとりでサイトの住所を示すためのurlをはったら自動生成されるリンク。これは誰でもつかうものです(著作権でいうと私的利用の例外にあたるかな??)。このサイトみてごらんと友人に告げるだけのものなら特に差し支えはありません。
(2)公開サイトから公開サイトへのリンク。これを嫌うことはまだ議論の余地があり、(1)の発展じゃないかという善意に基づく意見もありますが、そうとばかりはいえません。たとえばグーグルマップから自宅の表札や洗濯物の映像がのっているリンクを生成され、グーグル以外のサイトにも貼られたらどうでしょうか。まずはモザイクかけまたは外してもらうような措置を、グーグル社の有する写真の著作権とぶつかっていてでも、無理にもグーグル社に訂正してもらうことになりますが、その訂正がかなうまでは応急処置として「そのリンクを広めないで!」と各リンクを貼られたサイトに訴える必要もあります。このような場合は著作権よりプライバシーが優先であります。例示されたアダルトサイトからのリンクも同様に対処する必要があります。ただしこの食い止め作業の根拠は著作権ではないはずだと私は思っていますが、学校にしてみればそれ以外の言い方を思いつかないのでしょう。
(3)もっとひどいのがDDoS攻撃。サイトに住所があることによってその住所の呼び鈴を1秒に100万回押されますが、これは著作権云々をいっている場合ではなく、DDoS自体が明白な業務妨害です。まあ、学校では対処できないですが、サーバー管理者(自治体)が警察に相談するでしょうね。
地方自治体は同じ公務員でもちゃんとやってるとこが多いんですけどね。
>蛇足ですが<
以下 144字の id:adlib 以外は、不確実な個人情報です。正しい情報
は必要に応じて公開していますが、ここで匿名を望んだのは質問者です。
紳士協定に反することを認め(削除せずに)訂正してください。
凡例≒判例≠反例。法人に著作権を認めると、ほゞ永久不滅ですね。
稲垣 千頴 作詞 184509‥ 陸奥 19130209 67 /弘化 4.08‥~《蛍の光》
── スコットランド民謡《久しき昔 Auld Lang Syne
── 文部省音楽取調掛・編《小学唱歌集 初編 188111‥ 文部省》
特徴的な文体と今までの経験から適当な推定をしちゃってすみませんでした。
さて、映画など団体著作物は以前より公表からカウントしてます。
現在の法律では団体名の著作物(含:職務著作)は「公表からかぞえて50年」となっています
(ただし著作人格権は団体でも個人でも、永遠に期限が切れることはありません。名誉の権利です)。
長生きなさる個人著作者も増え、団体の作品が作者(団体のうちの一部の人)の寿命がこないうちに切れていることもあります。
迅速な訂正に、敬意を表します。
Webサイトの表現も正しいものとは言い難いということがわかりました
教育委員会の資料によると「学校の情報化」に力を入れているそうなので
意見できるような機会を見つけて気になる点について話を聞こうと思います
色んなご意見のおかげで自分の中で問題点が整理されたことについて回答してくださった皆様に感謝いたします
ただ学校の方は個別に対応していられないので雑な書き方をしているという状況も分かってきました
著作権では無くてプライバシーの問題についてですが
子供の写真を学校が使うので使っていいという同意書を要求されており
大勢の子供が写るので個別に写さないでという話は聞きませんということだったりするのも
同じく学校側が対応していられないということの表れだと思います
(どうせ勝手に写すのなら同意書書くだけ面倒なんですが)
その学校が公表しているウェブサイトで著作権の知識が怪しいのではないかと
思えるような記述があるのはよくないですね。
>色んな話を読む中で学校が著作権を主張しないと困る事例は個人的に思いつきませんし
ウェブサイトのデザインや素材はフリーの素材を使っているとかでなければ
そのサイトの所有者や制作者に帰属しますので、
盗用されないように主張しておくというのは分かります。
また、学校行事を記述した文章には当然作者の著作権が認められると思います。
まあ、いずれの場合も著作権表示がなかろうと著作権は存在しますけど。
結局は慣例だからみんながやっているから載せている、のが大半ですよね。
写真については、学校で生徒の顔が分かるような写真を掲載するところは
減っていると思いますが、たまにちらほら見かけますね。
それでも解像度はかなり低いことが多いですけど。
「同意する」しか認めない同意書もどうかと思うので、
それこそ同意できないなら同意しないでいいと思いますが、
難しいのもわかります。
id:匿名回答4号さん、「日本語でおk」の意図を説明してください。
…… 本来なら「日本語でOK」と書くべき言葉だが、日本語入力システム
(IME、ATOK、Google日本語入力など)で「日本語入力がオン」のまま
(略)主に、キャラクターもしくはキャプションが何を言ってるのかが
わからない時に付けられるタグで、主に侮辱の意味で用いられる。
http://dic.pixiv.net/a/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E3%81%A7%E3%81%8Ak
ここを見ている大多数の人は日本語の分かる人ですので、
日本語で説明していただいてかまいませんよ、という意味です。
もう少し分かりやすく言いますと、
あなたの書いた文章は見た目こそ日本語ですが、
文と文のつながりが全く不明瞭で論理的でなく
文章として破綻しているので、
どうかお願いですから誰もが理解できるように
わかりやすく書いてくださいという意味です。
いかなる難問も許されるなら、いかなる愚答も許されるはずです。
文章が理解できなくても、あなたに罵倒する権利はありません。
匿名に乗じて、ここぞと侮辱すれば、誰かが喝采するのかな?
理解できない相手に対しては、たがいに沈黙するしかないのです。
…… 語りえないものについては、人は沈黙しなければならない。
http://q.hatena.ne.jp/1453601686#a1254329(Wittgenstein)
(少なくとも著作権の期限について大きな誤解があった)ので、
2回もの長文回答をせずに沈黙していなければならなかったのでは。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S45/S45HO048.html
http://chosakuken.bunka.go.jp/naruhodo/
だいぶ前から文化庁もサイトをひらいて啓蒙につとめているのですが
教育関係の人でもあまりまじめに読む人少ないですよね。
この哲学者は、唯一の書物を、この言葉で閉じています。
(つまり、語りつくしたから、こう書いたのです)
── ウィトゲンシュタイン/野矢 茂樹・訳《論理哲学論考 20030820 岩波文庫》
http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4003368916
知的所有権について、わたしは、つぎの意見を支持しています。
── 《知恵の価値と著作権 (1) まじめな日本人の錯覚 20150916 ブログ音声ライブラリー》
https://www.youtube.com/watch?v=jJhtYYo21VI(10:15)【1890】
武田 邦彦 工学 19430603 東京 /中部大学総合工学研究所特任教授
http://twilog.org/awalibrary/search?word=%E6%AD%A6%E7%94%B0%20%E9%82%A6%E5%BD%A6&ao=a
http://www.mext.go.jp/b_menu/1351168.htm
それによると基本的には出典を書けば自由に転載や加工もできるとのことです
権利の考え方の基本は以下の Creative Commons という考えと同等ということです
http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode
役所は元々公共のためにサイトで情報を発信しているのでこの考え方はとても納得できます
学校でも保護者や地域住民が参加するイベントなどを行っていますし
色んなインターネット上の集まりで話題になることも増えてきます
そういうお知らせについて「リンクの許可」「転載の許可」や「変更の許可」を一つづつ学校に得るのも
大変だと思います
情報を発信するならなるべくみんなが便利になるようにして欲しいところです
今回個人的にはたくさんのことを知ることができ考えもかなり整理できました
何度も書きますが回答者のみなさまありがとうございます
id:匿名回答4号さん、あなたは(なぜ)回答しないんですか?
>お願いですから誰もが理解できるようにわかりやすく書いてください<
(終了予定:2016/04/03 11:41:22)