①これは、いつごろからの風習でしょうか? また、江戸時代の影響なのでしょうか?
江戸時代のお侍は、妻は夫の苗字ではなく、実家の苗字であったと思います(違ったら教えて下さい)。また、妻にとって、夫は夫であって、主人(主君)ではないと思います(主人と言ってしまうと、殿様や将軍様と混同してしまいますよね。これはあくまで私の考えです)。だから、「田中」と言及するのでしょか。
②いまではどうでしょうか? 夫の職場のパーティに、夫婦同伴で出席したり、社宅に住む時の、お作法として知っておきたいです。
まずサンとかつけない意味はわかりますよね。おとうさん、田中さんとは人前でよべません。
が、主人は、人前でいうことはあります。じゃあなぜいきなり主人呼びは駄目なのか。
パーティーなどで「わざわざ礼儀正しく挨拶しにきてくれたこの人はだれだろう?」とおもっても、共通の知人の名前を呼べばわかりますよね。
そこで「うちの田中がお世話になってます。私は田中の家内(部下、上司、子供)です」のようにいえば立場がわかり礼儀を守れます。ここで「うちの主人(上司、部下、お父さん)がお世話になっています」などとやるのは自分にとってはわかりやすいですが、相手の立場を鑑みていない、なれなれしい行為になります。相手にも「だれか=主人、自分=妻」という立場からの変換を挟むことををおしつけてしまっているし、うちの主人ってどのご主人?田中さん?高橋さん?どれよ?となるので会話冒頭ではかならず名字呼びが必要です。その延長で、いつも身内で呼んでいる「おとうさん」などの呼び方をさけて「田中」よびをつづけても不都合はありません。途中で「主人」と言い換えるのもまあいいですが。
もし訪問先の玄関先の会話であっても、サザエさん型同居家族の可能性をかんがえれば今しゃべってる相手のご主人がフグ田マスオくんなのかイソノナミヘイさんなのかはしっかり教えてくれないと会話が開始できません。(サザエさんは相手の名乗りをきいてからとっさに、うちのフグタがおせわになっていますフグタの家内です、と、イソノの娘でございますイソノがお世話になっております、と両方ちゃんとつかいわけています)(もしかしてこのたとえは今はつうじないですか? サザエさんは昭和マナー集としてもいいので読んでおいたらどうでしょうか)
江戸時代は妻が表にでることはないですが、同じように相手への敬語の延長で名字よびをつかうことはしょっちゅうありました。
現代社会でもこの「身内の呼び方はサゲる」「名乗る」というのがきちんとつかえないのはお子様、営業職・窓口職にはなれない人です。