男性ホルモンのテストステロンは痛みを鈍らせる効果があるそうで、だとすると男性の方が強い痛みに耐えられるというのが事実だと感じています。
実際に長年研究している専門家が「女性が特に痛みに強くできてるということはない」「むしろ、女性は生物学的に痛みを感じやすい」と指摘しています。
主な理由はテストステロンの分泌が少ないことと、神経を守る筋肉や骨が男性よりも弱く痛みの閾値が男性より低いからだそうです。
確かに、ひざの痛みは4倍、腰痛は1.5倍。肩こりは2倍と女性の方が患者が多く、痛みを訴えることが男性より多いのに、女性の方が痛みに強いというのは矛盾している気がします。
後半はおっしゃるとおりで、痛みの感じ方は個人差が大きいと感じています(筋肉量ではなく脳も大きな問題です。うつ病や腰痛や過活動膀胱の病理をしらべればわかるとおり、体の微細な信号を脳内でどう受け止めるかがストレス状況などによって非常にばらつきがあります)。
しかし、「女性が」わざわざ自分たちは痛みに強いなどということを自分で主張しているわけではないでしょう。わたしの感触では「だから出産をなんどさせても平気なのだ」「だから無痛分娩はいらないはずだ」のような男性側の勝手な理屈付けに利用されていることの多い屁理屈だと思います。
また、ちょっとズレた話になりますが、「一部の女性のほうが一般的な男性より血を見るシーンに強い」という話なら実際見聞きしますし、実体験とも合致しています。男性と月経が来る前の女性は身近な人の血や手術シーンをみると自分がそれを受けるのでなくても真っ青になりますが、生理がきていてしかも重い人、出産を経験した人、医者と看護婦などは、血の量が痛みや苦しみの量に比例するわけでもないのだから、冷静に判断しようと思える人が多いようです。