人体を組成しているタンパク質は熱で変性します。ゆで卵をもとの生卵にもどすことはできません。
熱射病とおなじく、感染症の発熱でも高熱により脳細胞が変性して死んだり障害が残ることがあります。
ただ、人命にかかわるレベルの高熱は感染や免疫を押さえ込むために高熱を下げるクスリもたくさんでております。看護婦さんが脇の下を冷やすなどの適切な体温管理もおこなってくれます。
すごい高熱がでたらまず病院へいって対処を仰ぎましょう。入院準備が必要かもしれません。
入院するまでもない熱(かどうかは医師にまずうかがっておくべき)の自宅での管理は、タンパク質の変性がまだおこらないでしょうから、本人が過ごしやすいようにさせてあげてください。本人のその時その時の意見、たとえば「ここがあつい」「冷たすぎると痛い」「わきのしたがごりごりするのはうまく眠れないからいやだ」などが一番有効な意見です。
健康な者が「頭寒足熱だから足にも布団を絶対にかけろ」などと理屈をコイて適当に強制するのは本人の苦痛を増すだけです。疲れで寝込む(というかほぼ意識がない)場合もあり、意識がないまま部分的に凍傷だの低温やけどになられても困ります。その点であたたかく乾いた寝具を用意しひたいに濡れタオルをあててやるのは(本人に意見がきけない場合もだいたい快適度が増すことがおおいですし)まあまあ安全です。昔の知恵は一理あります。
くれぐれも本人の希望を優先してください。病人に反抗したり細かい議論をしかけるのは、いじめてるだけです(健康なときに意見を聞いておくのは有益ですが、熱が出てるときにやるべきではない)。ネットがどう言おうと構う必要はありません。