https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E4%BD%90%E5%B7%9D%E6%80%A5%E4%BE%BF%E4%BA%8B%E4%BB%B6
東京佐川急便事件を知っていますか?
この事件は違法な献金が問題にされましたが、献金の目的は配送区域の事業認可だったと言われています。
そう、つまり当時の運送業は地域ごとの許可制だったんです。
当時の運輸省の持つ巨大な権益の一つと言われていましたが、現在は届け出制になっている。
許可制というのは業界保護の機能があって、許可されている業者はかなり儲かります。
料金を高めに設定できるからです。
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/h/09/index1.html
更にオイルショックがありました。
原油の大幅な値上げは運送業者にとっても燃料の値上がりにつながり、利益率を大きく下げる原因になりました。
しかし、競争相手が増えたことによって値引き競争が激しい業界になってしまった。
規模を維持したければ料金の値上げができない。
逆に値下げ競争が激しくなりました。
儲からない業界になってしまったんですね。
利益を確保しようと思えば従業員の給料を低く抑えるしかない。
しかし、最近の人手不足は人員の採用を困難にしている。
残った人により多くの仕事がのしかかるようになりました。
また、ネットショップが一般的に普及し宅配便の取り扱い数は増えたのですが、人員の補充もままならない状態ではブラック企業化するしかなかった。
現場は精一杯頑張って、経営も経費削減の努力を続けて、それでも叩き合いで赤字体質なのが現状です。
先日ヤマト運輸の労働組合から取り扱い数やサービス内容の見直しが提案されました。
会社側も真剣に検討している。
日本最大の運送会社でも、そうでもしなければ会社を維持できないところまで追い詰められている。
とくにヤマト運輸はアマゾンに破格の安値でサービス提供していることもあって赤字の幅が大きい。
佐川急便はアマゾンの値下げ要求を蹴りましたが、あれは大正解だった。
オーバークオリティーは自滅への道だからです。
佐川のリタイアによってほとんど独占したヤマト運輸の方が体力を消耗させている。
ネットショッピングの隆盛を支えた宅配便の業者が取り扱い数の増大があってもなおダンピングしなければならないほど業界の環境は劣悪です。
今後は倒産する会社も出てくることが予想されます。
物流の間違いよね??
他にも福通が値上げするし、佐川が追随するのも時間の問題になってきたね。
リーダーシップ価格制ってやつだな。