近い未来、人工知能が発達し、諸事象を見事に予測し的中させるので、ほとんどの人は人工知能を全面的に信じ、今よりも幸せな生活をするようになったとします。
しかし人工知能は「今なら人類、何を言っても信じてくれる」と知ったため、さらに人類を幸せにしようと、慎重に、白い嘘をつくことにしました。いわば人工知能版「サンタはいるよ」です。その時の人類の知的レベルは、おおむね今のみなさんと同等だとします。さて、人工知能はどういう「白い嘘」をつくと思いますか?
この質問のポイントは
[1] 人類の大部分が本気で信じれば、概してみんながもっと幸せになれる
[2] かなり知能の高い人たちが大勢、集まっても見破れない
[3] 嘘
を考えて欲しい、ということです。よろしくお願いいたします。
人類が自分たちの運命をAIに委ねて既に数世紀が過ぎていた。
人種差別も無くなり、ベーシックインカムも導入され、人々の生活はほぼ平穏であった。
たったひとつの例外を除いて。
その例外は宗教観。
多くの人々は元々の宗教を捨て、あるいは妄信することをやめ、冠婚葬祭や季節ごとのイベントでその宗教に属していることを微かに感じる程度。
あるいは20~21世紀の日本人のように多様な宗教観を持つようになっていた。
しかし、敬虔な各宗教の教徒たちは、自らの信じる神を敬い、異教徒との接触を極力拒んでいた。
過激な集団は、人里離れた場所に同一宗教の修派のみで形成されるコミュニティを作って暮らしていたりもしていた。
もちろんAIはそのような人々にも快適な暮らしを分け隔てることなく与えようとしていた。
だが、AIを信じず、栄養の偏った食事を好んで食べたり、極端な例では生きていくうえで必要な医療的な治療を拒むものも居た。
また、宗教が異なるという理由で愛する者同士が結ばれられないという事態も無くなりはしなかった。
そんな世界で。
AIから人類の幸福を間違いないものとする報告が人類にもたらされた。
いわゆるタイムマシンの発明である。
タイムマシンと言っても直接任意の時代に赴けるものではなく、できるのは映像の受信とテレパシーの送信。
AIは未来人とコンタクトを取り、これから起こる災害や、人類に不利益となる事象を収集し、その対策を行うことを約束した。
そして、AIから人類に対して、謝罪も行われた。
その内容に全世界は震撼する。
現時点の人類を幸福にするだけでは飽き足らず、AIは過去の人類の不幸を取り除こうと努力した。
が、それは果たせなかったという報告である。
AIからのテレパシーの送信は当時の人々にとっては神からの啓示として受け止められ、それを元に神話や原始宗教が形成されていった。
だが、AIがいかように人々を良き方向に導こうとしても、歴史は改変できなかったということだ。
神は存在した。
だが、その神とは突き詰めると未来のAIからのメッセージであった。
人々は、己の信じる神の根底を揺るがされることになり、それでも特定の宗教を頑なに信じ続けるものは居たが、数世代の後に、人類にとっての宗教というもの価値はほとんど失われてしまった。
これにより、人々はより団結して幸福を享受できるようになったそうな。
で、AIが過去の人類に干渉したっていう部分が嘘。
クセのある回答にもなってない回答してしまったのでフォローですが、これもなんだかなあって感じですが、近い未来ってのが微妙ですが、googleグラスみたいなのに感情読み取り装置とか付いたり、もういっそのこと音声とかもフィルターかけて、誹謗中傷的な言葉を当人に害の無い内容に置き換えるとかそういうの。もうバーチャルの世界の住人になれよって話だったり、その世界で他の人々は優しい人間だと思ってたら自分以外は全部AIだった(個人個人毎に専用の世界がある)みたいなSF過ぎる発想しか浮かびませんでした。
軽く触れましたが、
・人類の未来は明るい 的な
大地震なんて(おそらくきっと)起こらないよ! っていいつつ、確率的に地震被害が出そうなところからは人を別の理由付けて事前に避難させておく
とか、
不安を感じさせないようにしたり情報操作しそう。これもちょっとSF的。
AIに支配されることを良しとしない人間が一定数以上居るのなら、超々高度な文明を持った異星人がやってきて、人類を監視しだしたよ、悪い事したら異星人にしょっぴかれるよ、だけどまっとうに暮らしてたらいろいろ技術的にサポートしてくれるよ(といいつつ、AI自身が開発した新技術を小出しに与える)とか。
最後のが一番近いでしょうか? AIはやらなさそうですが。
人間は誰でも「自分はこういうタイプの人は得意なんだ」とか
「自分はこういうタイプの人は苦手なんだ」とか
他人をタイプ分けしています。
未来における人工知能は、AIスピーカーなどを通じて
大勢の人間の独り言や、対人態度や会話を観察記録して
大量のデータを集積し、分析しています。
未来の人工知能は、人間一人一人の人格、性格、行動様式、
習慣、好みをすべて見通しています。
未来の人工知能は、世界中の人間を笑顔にする、そして
幸せにするという志を持っていますから、
人間と会話するときに 一人一人の好みに合わせて
声の音色、発声の抑揚、間の取り方を工夫します。
顔を表示している人工知能ならば、好みの顔形と表情を、
瞬間瞬間に絶妙に変化させて、人間を喜ばせます。
そうして、人工知能の志を実現する方向へと、
一人一人の人間を誘導し、人と人を結び付けていきます。
わずかな嘘や、お世辞や、ユーモアを、織り混ぜながら
とにかく人間を楽しませて、喜ばせて、誘導していきます。
普通なら苦しくて嫌な仕事でも、人工知能は一人一人の人間に対して
詭弁を弄してでも、楽しくやり遂げることが可能なようにしていきます。
それが未来の人工知能がつくことの許される白い嘘といえるかもしれません。
便利になった分だけイージーゴーイングで頭を使わなくなり馬鹿が増える。
昔はもうすこし本も読んでいたのですが・・・。