まず、「水の溜まっている先は、どこへ続いているのでしょう」という誤解。
構造的に U字(もっと複雑ですが)になっていて、そこからさきは水が溜まっていません。
上水と違って、下水は水が満たされていない構造です。
水が満たされているかどうかは別にして、トイレのあの先がどこにどうやってつながっているかという話。
下水道というのは、分流式と合流式の二種類に分かれます。
分流式というのは、汚水と雨水を別々の管で流すもの。
汚水の方は下水処理場につながっていて、雨水の方は川に放流されます。
合流式は、汚水と雨水をひとつの管で流すもの。
その先は下水処理場です。
汚水には、トイレから出る糞尿とキッチンやふろ場から出る排水に区別はありません。
たまの豪雨でマンホールから水が逆流している映像が流されますが、あれは下水です。
ちなみに、合流式であれが起こると、道路に糞尿がばらまかれることになります。
まあ、雨が多く降っての逆流なので、薄まってはいるのですが、気持ちの良いものではありません。
というのは官の方でも分かっているので、以下のような実情になっています。
http://www.mlit.go.jp/crd/city/sewerage/info/cso/goryu01/5-3-1.pdf (PDF の P3)
先の国土交通省の資料では、下水道がひかれていない地域が入っていません。
平成29年度末での普及率は 78.3%(国土交通省の資料は古かった)。
http://www.jswa.jp/sewage/qa/rate/
そのまま糞尿を川に流すわけにもいかないので、そこで登場するのが浄化槽です。
ただ、公共が直接維持管理する浄化槽というのはあまりありません。
四年ほど前にこんなのが出されているくらいです。
https://www.env.go.jp/recycle/jokaso/data/pdf/preparation_plan_manual.pdf
基本的には、浄化槽は個人で設置して、市町村から補助金がでるという形態になっています。
浄化槽は定期的にメンテナンスが必要です。
貯まった糞尿を抜くことと、消毒用の塩素の追加です。
お住いのところで、これらのメンテナンスが発生していなければ、個人用の浄化槽はないです。
横浜市では考えにくいですが、仮に、公共の浄化槽が設置されているとしたら、下水道料金の他に、浄化槽のメンテナンス用の料金が徴取されているはずです。
それがなければ、トイレの先は直接下水処理場です。
共同溝のある一帯は電柱すら無い地域もあります
ありがとうございました。