ノンフィクションも読め/見よとおっしゃる向きもあろうかと思いますが、今回はフィクション縛りでお願いいたします。
おすすめポイントを書き添えていただけるとたいへん嬉しいです。
「ザ・スタンド」スティーヴン・キング
典型的な生物兵器の漏洩タイプですが、そこはキング、ストーリーで盛り上げます。長いですけど。
人類の数が少なくなっても、怖いのはやっぱり人なのだと。
「大奥」よしながふみ
男性がかかる「赤面疱瘡」で男が激減した江戸時代、設定はちょっとどうなの?ではあるが、物語は緻密。結構読ませる。映画もあったけど、TV版の方がよかったかな。
「アンドロメダ病原体」マイケル・クライトン
ノンフィクションなの?というくらい緻密です。もう、全部でっち上げなのに、どこかの政府の機密文書を掘り出したかのよう。映画もいい感じです。
「ホット・ゾーン」はノンフィクションだからダメね。でも、その辺のフィクションより怖い怖い。
「鹿の王」上橋 菜穂子
本屋大賞取っただけのことはある。ストーリーもぐいぐい引っ張られるし、医学的な細部がいい感じに構築されている。ラストの爽快感が、なんとも言えない。
「この世の春」宮部みゆき
宮部にしては微妙。パンデミックというほどの伝染病パニックではないが、江戸時代では治療が追い付かないという方向の伝染があるのだなと。
「復活の日」は別格ですね。前半の緊迫感は半端ない。それに、あれだけ前に書かれているのに、世界への伝搬の様子が凄すぎ。
「デ・コンポーザー」御厨さと美
人に伝染するのではなく、全世界に繁殖してしまう菌類。カビの一種が金属を融解してしまう。行き着く先は文明の崩壊。精緻な絵で、崩壊していく世界を描いている。
「文明崩壊の日」清水義則
”ポリクイ菌”が大活躍して、プラスチックが全部分解されてしまい、世界が崩壊する話。さすが清水ハカセ、こっちは結構コミカル。でも、ペットボトルの処理に細菌のPET分解酵素発見、というニュースが重なってきて、この現実化はちょっとホントに怖い。
「ゾンビ」はパンデミックなんだよね、元々は。
しかし、これだけ毒性の弱いウィルスが、全世界をパニックに陥れるとは、SF作家も想像がつかなかったんじゃないかなぁ。
「復活の日」素敵ですね!小説も映画も大好きです!
https://www.mangaz.com/book/detail/143161
約束の地・マンガ図書館Z
https://mangapedia.com/%E7%B4%84%E6%9D%9F%E3%81%AE%E5%9C%B0-di7dwhvv6
約束の地・マンガペディア
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概要・あらすじ
漫画家・子門大地は「進行性農夫病」というネタを思いつき、漫画に描いて発表した。だが、この病気は実際に東北地方で広がりつつあり、その存在は国家機密とされていた。追われる身となった子門は国民的歌手・村田春夫のもとに身を寄せる。その後、村田は何かに呼ばれたかのように青森県「☆戸来村」を訪れ、人類を約束の地に連れて行くことが、自分の使命であることを知る。
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「約束の地」、あらすじの訳わかんなさがめっちゃ素敵です!こういうの大好き。
進行性農夫病がどんな病か、とても気になります。
もっといろんなパンデミック小説あるんじゃないの?と残念ですが、さすがに不謹慎と思われたかも(反省)
回答&コメントしてくださった皆様、ありがとうございます。篤くお礼申し上げます。
【お絵描き】アマビエを描いてください。
https://q.hatena.ne.jp/1587039527
この質問は、固定概念に囚われないで、素直な連想でバンデミックをネタとして捉えた優れた発想だと思いました。
普通のインフルエンザでも人は順番に罹って、結果は体力勝負なのも同じなんです。
ここで闇ネタを一つ。
最近、各種施設への出入りが厳重に規制された結果、全体での死者の発生がわずかではありますが減っているようです。
つまり、あまり結果は変わっていない。
統計として出てくるコロナの数字は怖いと思えるレベルなんですが、私たち一人ひとりがいずれは通らなければならない未来に一つ障害が増えただけって事です。
ただ、肝臓が弱い人とかは若くして逝ってしまわれる例が多いようです。
コロナは私たち人類全員を強制的に選別するだけです。
頑張って生き残りましょう、今度も。
星新一で、パンデミックを数え上げる、とかやってみたかったですが・・・
アウトブレイクと復活の日を再鑑賞しました。復活の日はすげぇなぁ。
復活の日は私も再鑑賞しました。院内感染とか、盛り場で呑気に遊んでウイルスを広めたりとか、「それ今の話やん!」とあらためて驚愕(@_@)
散々言われていました。
実際、患者の発生がなくて幸いでしたが、施設ごと休止して消毒、再開は未定・・などといった話も多い。
そのうち倒産話も聞こえてくるでしょう。
合コンでクラスター発生とかもあって、これは介護施設の女の子呼んだのが敗因だった。
サービスエリアの閉鎖は犯人不明で、東京の人来ないでね・・・っていうのが現在の地方の実情です。
まあ、いずれは通らなければならない未来をできるだけ遅らせたいっていうだけなんですけどね。
エマニュエル・レヴィナス『全体性と無限』。
哲学書です。
岩波文庫にありますし、今月になって講談社学芸文庫で新訳が出たばかりです。
レヴィナスの思想がパンデミックに対応した思想だと思うのは、彼の基本的テーゼが「他者を迎え入れる思想」だからです。
他者とはこの場合、異質な者、異形の者、忌み嫌われる者と考えてよいでしょう。
疫病により排除や選別の視線が厳しくなった現今、このレヴィナスの思想は持ちこたえられるのか。
いまこそ切実に読み返せる哲学書だと思います。
すれちがいなコメント、すみません。
ノンフィクションはあまりにも生々しくて耐え難いかも、と思ってフィクション縛りにしましたが、哲学から病を考察するアプローチはとても興味深いです。
今月になって新訳が出たというのは、今回の新コロナと関連があるのでしょうか偶然でしょうか。ぜひ読んでみたいです。
私は「回答欄では質問の条件を守ってください!」とうるさいほうですが、コメント欄では(宣伝や悪口雑言はご遠慮願いたいけど)雑談、感想、ふと連想したことなどいろいろ歓迎です。今後ご縁があればぜひよろしくです。