サマー/タイム/トラベラー (1) ハヤカワ文庫 JA (745)
SFといっても哲学チックなSFからライトノベルのようなSFまでたくあるので、一概には言えませんが、グレッグ・イーガンの「万物理論」や先週発売されたばかりの瀬名秀明氏の新作「デカルトの密室」は多少専門的で難解ではあるものの、これぞSFというような作品です。
軽く読めるSFでは、新城カズマ氏の「サマー/タイム/トラベラー」や桜坂洋氏の「All you need is kill」なんかは面白いですよ。
色々紹介していただきありがとうございます。タイトルをネットで検索したりしてわくわくしております。
ありがとうございます。自力で探してもこういう作品にはたどり着けないと思います。
老ヴォールの惑星 (次世代型作家のリアル・フィクション ハヤカワ文庫 JA (809))
「ぼくらは虚空に夜を視る」(上遠野浩平・徳間デュアル文庫)
工藤兵吾はふつうの高校生「だった」。妙な幻覚を見たり聞いたりするようになってしまった兵吾は、ふってしまった景瀬観叉子に謝るために自宅を訪れるが、景瀬は信じられないような現実を兵吾につきつける。そして、それは紛れもなく現実で、今までの現実は「ほんもの」ではないもしれなかったのだ――。
現実の浮遊感が嘘くさくなく、それでもここで僕は生きていく、という感じがよいです。というと「いい子~」な話に聞こえますが、確かにいい子ではあるのですが、この作者の場合は、どこか少し違います。少しなげやりというか、ぽーんと放り投げたりするところがあって、でも、基本的な姿勢はまじめだったり、そのあたりの人物描写が、SFという設定に乗っかって、更に他にはない感覚を与えてくれます。
設定としては、宇宙ものです。
シリーズで全三作刊行。
「老ヴォールの惑星」(小川一水・早川文庫JA)
先月ぐらいに発売されたSF短編集です。「ギャルナフカの迷宮」「老ヴォールの惑星」「幸せになる箱庭」「漂った男」の四作を収録。全て続いていない話になっています。ひさびさにSFテイストあふるる短編集を読みました。どれも、必ずアイデアがあり、他人をびっくりさすのが好きなんだろうなあと思わせるネタありの作品になっています。
宇宙(外惑星)の話が多いですが、とっぴな話ではなく
一般の人にも理解できような、でもSFテイストがあふれているところが魅力的です。
丁寧なレビューが参考になりました。ありがとうございます。
2000年以降に発行されたものじゃないんですが、バクスターのタイムシップがお薦めです。
80万年後の未来、6500万年前の過去、18世紀のイギリスと舞台のスケールはもちろんのこと、ダイソン球などの超絶テクノロジーが登場します。
HGウエルズの名作の正当な続編と認定されている傑作です。100年前に出版された「前作」と合わせて読むこと自体が時間旅行といえるでしょう。
合わせて読みたくなる、そそるセレクトだと思いました。ありがとうございます。
『妄想銀行』 星新一著 新潮社/2002年発行 を挙げます。1~3冊どころか、数ページで完結してしまうお話もありますが、短すぎますか? けれども、「10年位どんな小説も読んで無い」質問者さんに、「読書の準備体操」としては最適だと思います。構えることなく、すっとなじんで読めますから。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%9F%E6%96%B0%E4%B8%80
通俗性を廃し、具体的な地名・人名といった固有名詞は登場せず、たとえば「100万円」とは書かずに「大金」とするなど、社会環境・時代に関係なく読めるよう工夫されている。
・・・といった点で、何年経っても古びることなく、時代遅れにならずに読むことが出来ます。
おっしゃるとおり「読書の準備体操」として適切かもしれません。ありがとうございます。
冷たい方程式 (ハヤカワ文庫 SF 380 SFマガジン・ベスト 1)
2000年以降出版ではないですが。現在出版社在庫ありで入手可能なものをご紹介します。すべて短編集なので読みやすいと思いますよ。
「冷たい方程式 (ハヤカワ文庫 SF SFマガジン・ベスト)」
表題作の「冷たい方程式」はSF史上に残る金字塔と言われています。
緊急発信艇内で発見された密航者。ギリギリの燃料しか積んでいない艇内での「余計な重量」は即ち「死」を意味する。密航者の船外廃棄しか選択肢はない。しかし発見されたのは、たった一人の兄に会いたさに密航した妹。さあ、どうする?!
表題作は必読ですが、ベスト短編集なので他にもお好みのものが見つかると思います。
「たったひとつの冴えたやりかた」
名手ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアの代表作。優しい視点とキレのある語り口は、せつない読後感を呼び起こす。他に「愛はさだめ、さだめは死」もお勧めです。
「SFベスト・オブ・ザ・ベスト 上・下」
質問者のお好みがわからないので、ベストものをもう1シリーズ挙げておきます。この中にぴったりくるものがあればよいのですが…。
他に和ものガイドなら
「現代SF 1500冊 乱闘編 1975~1995」
こちらはいかがでしょうか。
いろんなタイプの本が見つかりました。ありがとうございます。
この辺でいったん終了して、読みあさってみたいと思います。
ありがとうございます。検討してみます。