昭和25年以降は総務省統計局の「小売物価統計調査」で鶏肉の価格推移がわかりますが、それ以前のことがわかりません。
明治以降の価格推移はどの統計資料を見たらよいでしょうか?
できればweb上で一発で見られるとありがたいのですが…
小売物価統計調査が開始される前なので
まとまったデータはないように思われます。
そこで以下のような記事を参考まで。
http://okayama.lin.go.jp/history/2-4-2-21.htm
>この時代は,鶏は高価なもので,
明治21年(1888)9月の『牧畜雑誌』によると,表4-2-35のとおりで,
当時の米の価格が1キログラム当たりに換算して,
約2銭4厘であったことから見れば,その10倍以上の高値であった。
年代は不詳であるが,明治20年(1887)前後であろうか,
石川県が全国の各府県に照会して,鶏の価格を調査したのを,
表4-2-36に示す。
当時の牛肉は,最高級品でも1斤(600グラム)が18銭(北海道)
最低は4銭(広島県)であったことからすれば,
いかに鶏肉が高価なものであったかが分かる。
大正12-14年(1923-25)に年間5~7万羽程度の鶏を,
1羽1円位で,京阪神方面に出荷し,
同時に1~2万羽程度を1羽50銭ぐらいで名古屋・高松方面から移入していたという。
岡山県種畜場の業務報告によると,肉鶏1羽当たりの価格は,
大正13年(1924)に98銭4厘,
翌14年(1925)96銭4厘,
同15年(1926)63銭8厘となっており,
一方,種鶏1羽当たりの価格は2円ないし3円であった。
(大正13年の岡山県の米価は1キログラム当たり25銭6厘であった)
http://www.maboroshi-ch.com/ata/life.htm
>明治維新後、西洋料理が日本に入ってくるようになると、
日本固有の地鶏に代わって西洋種が好まれるようになる。
明治20年には、レグホン(卵用)、ブラマ(肉用)といった西洋の鶏が輸入され、
2年後の22年に飼育ブームが起こる。
レグホンは1つがい1円だったものが30~35円に、
ブラマは3円だったのが60~80円になったという。
ちなみに鶏一羽から1500gの食肉がとれるとすると
1つがいで3000gとれることになります。↓
「小売物価統計調査」以前の小売価格の資料としては「東京小売物価指数」というのがあります。
5.2.15 東京小売物価指数:大正11年-昭和42年 日本銀行統計局 1968 261p 非売品
日本銀行が、小売業者の販売物価の動向を把握することを目的として1904(明治37)年から1968(昭和43)年まで行った調査をまとめたものです。 1922(大正11)年から1968(昭和43)年までの、東京における各商品の品目別月次指数および年平均価格等を掲載しています。
◇戦前の小売物価に関して調べる際に役に立つ資料です。
◆大正3年7月基準指数(1922(大正11)~1952(昭和27)年)以前の資料は、関東大震災により焼失し現存しません。
http://www.ndl.go.jp/jp/data/reference_guide/5_2.html
http://dp07.dap.ndl.go.jp/cgi-bin/ndlopac/ndl-book?kywd=70020437
ただし,鶏肉が商品の対象に入ってるかは少し怪しいかも(現物を確認しないとわかりませんが)。以下は上記を利用した表。豚肉や鶏卵は入ってるようです。
http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/rn/senji1/table/120-63.html
あと参考になるかはわかりませんが,以下で江戸時代からの米価の移り変わりは読めますね。
http://www.shizuoka.info.maff.go.jp/22syokuryou/zyouhou/kmjoho.h...
ありがとうございます!
目安としてだいぶわかりやすくなりました。